TOPアメリカン・プロレスTNA 2010年→TNA:Destination X 3/21/10

TNA:Destination X 3/21/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@#1コンテンダー・ラダー・マッチ:クリストファー・ダニエルズvs.フランキー・カザリアンvs.スパンキーvs.アメージング・レッド
 リアルな速度でラダーを上り始めたものは良い物の
 ラダーを入れるのが早かったり、工夫しているスポットの重み付けが弱かったりします。
 スポット・フェストではないが
 スポット・フェスト調で上質のオープニング以上のものではありませんね。
 やはり3ウェイと違って4ウェイは規律が求められますからね。
 WWEとROHの中間という性質から1段上に上りきれなかったという印象です。
 中々良い試合。

Aノックアウト王座戦:タラ(ch)vs.ダフニー
 ダフニーはゾンビ姫というギミックにふさわしい動きが出来ていますね。
 しかし腰狙いで統一しているにも関わらず試合運びにまったく芯が出来ない。
 タラも不必要なオーバー・リアクションなどTNAに来て以降パッとしませんね。
 悪い試合。
 
Bグローバル王座戦:ロブ・テリー(ch)vs.マグナス
 テリーは体格が良く動きも機敏ですね。
 しかしTNAはまだビッグ・マンをプッシュして成功させた事はないからなぁ。
 王座の位置づけも不鮮明です。
 スカッシュ・マッチでした。

CアルティメットX:ジェネレーションMe vs.モーター・シティ・マシンガンズ
 相手を動けなくして上ろうという戦略性、
 序盤はコーナー上まででロープにぶら下がる所まではいかないという構築性、
 共に素晴らしい物があります。
 華麗な技の競演と意外性もあり滑り出しは順調でした。
 しかし途中から色々陰りが出てくる。
 技が次々とヒットしていく爽快さを売りにする中で個人での切り返しが少ないため、
 さっき大技を食らってたはずじゃないの?、というシーンが目立ちます。
 一方で技押しの割りにアルティメットXならではのスポットは
 予想以上に安全指向で、ロープにぶら下がった状態からの受身は2回だけでした。
素晴らしい試合ながら通常形式にも、アルティメットXにも変更が利いてしまう、中途半端な融通性が勿体無い。
 好勝負に少し届かず。

Dスコット・ホール、シックス・パックvs.ケビン・ナッシュ、エリック・ヤング
 ホール、パックは勝てばTNAを契約できる、という試合。
 ヤングが出ずっぱりで、ようやくタッチを受けたと思ったらナッシュが裏切る、という内容です。
 スティングがホースメンから追放された試合を思い出しますね。
 ヤングは良くやった方ですがnWoに筋書きを演出できる力もムーブだけでインパクトを与える力もありません。
 また裏切り後の気持ちの緩さはWCW末期のそれです。
 悪い試合。

EXディビジョン王座戦:ダグ・ウィリアムス(ch)vs.シャノン・ムーア
 相変わらずゲスト依存のXディビジョン。
 ダグ、ムーアがそれぞれヒール、ベビーフェイスとして反応を引き出せていない上に
 ムーアは動きがもっさり、ジョバー癖が出て、と内容も駄目。
 最後も見せ方が悪いチープ・フィニッシュ。
 悪い試合です。

Fタッグ王座戦:ヘルナンデス、マット・モーガン(ch)vs.ビア・マニーInc
 BMIが再びスポット・ライト上に出てきた、と
 経緯を説明しながら王者組の不仲なストーリーのために試合での役割は小物扱い。
 まあそれに粛々と収まっているBMI自身にも問題あるけれど。
 そして王者組はどちらも受けの表現が下手過ぎて嫌になります。
 少し悪い試合。
 
Gカート・アングルvs.ミスター・アンダーソン
 遺恨がありながらもレスリングで始められるのが今のカートの凄さですね。
 しかし完全にカート優位なのでヒートはいまいち。
 アンダーソンが腕攻めでひっくり返すも
 そのパワー・バランスは両者の魅力を引き出しあう関係にありません。
 アンダーソンが自分のターンを作れるのは分かっていた訳で
 それがカートという相手を得てどこまでいけるかが見たかった。
 前回のように可能性を感じさせず期待外れというしかありませんね。
 クライマックスもカートのレパートリー頼みでした。
 クオリティはあるけれど全体を通して向上せず、
 アンダーソンはやっぱり中堅止まりか、と思わされる一戦。
 しかし初め苦言を呈したアンダーソンという新しい名前に関しては慣れてくるとしっくりきますね。
 今回試合後にやったような恨み節からのアンダーソン・コールもケネディーの時には出来なかった事です。
 まあまあ良い試合。

HTNA王座戦:AJスタイルズ(ch)vs.アビス
 Gime Me A Break!
 ガウン姿でフードを被って格好悪いAJは
 プロモも試合運びも見てられない程悪化している。
 一方アビスは下手とか云々の前に
 ホーガンの後継者を名乗るなら上半身を晒せるようにならないと駄目でしょう。
 今の惨状だとロブ・テリーの方がふさわしいんじゃないかと思えるもの。
 ハルク・アップも素人の真似と一緒。
 見所は花道からリング内へのベリー・トゥー・ベリーと
 試合後のウルフとフレアーによるコントですね。
 後はよく試合中に穴が開いてしまわなかったな、と感心し、
 ホーガンのTシャツがちょっと格好良いなぁ、と購買欲をそそられる。
 アビス対AJがもう数え歌でも何でもない事を露呈した、少し悪い試合。


総 評
 予想通りと言えば予想通りなんだけどこれじゃあ駄目だよねぇ。
 取り合えずMCMG対Meは見るべきではある。
 (執筆日:3/24/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

 CアルティメットX:ジェネレーションMe vs.モーター・シティ・マシンガンズ

  MCMGはゴングが鳴るなりコーナーにのぼろうとする。
  Meが防ぎ殴りつける。
  振ってぶつけようとする。
  MCMGは腕を組んで衝突を防ぐと相手へのクローズラインへ。
  MCMGは避けるとその先の相手へクローズラインへ。
  Meは避けるとその先の相手へクローズライン。
  Meはシェリーをロープに振ると蹴り。
  打ち上げてのドロップ・キックを決め落とす。
  セイビンにヒップ・トス。
  バク転してドロップ・キック。
  ニックが場外のシェリーに注意を払う。
  その間にマットがコーナーに上ろうとするもセイビンが防ぐ。
  Meはセイビンをロープに振るとドロップ・トー・ホールド。
  キャメル・クラッチ。
  マットがドロップ・キックを狙うべくロープに走る。
  シェリーがロープ越しに脚を払う。
  セイビンは後ろに逃れてニックを倒すとマットの胸に蹴り。
  シェリーがマットを場外に引き摺り下ろし鉄柱にぶつける。
  セイビンがコーナーに上ろうとする。
  マットが防ぎバックを取る。
  セイビは腕を取りロープに振る。
  シェリーが入ってきてアトミック・ドロップ。
  低空ドロップ・キックで倒しムタ・ロックで顔へのドロップ・キックとつなげる。
  シェリーがニックにインディアン・デス・ロックを決め動けなくする。
  その間にセイビンが上ろうとする。
  マットが入ってきて防ぎ殴り倒す。
  シェリーに殴りかかる。
  シェリーは避けるとインディアン・デス・ロックをかけたままマットにアブナミドル・ストレッチ。
  セイビンが再び上ろうとする。
  逃れたマットがエプロンからセイビンの邪魔をする。
  シェリーがエプロンに出てマットに延髄切り。
  ニックがセイビンをコーナー上から下ろし殴りつける。
  シェリーがマットを場外で肩車。
  セイビンはニックのクローズラインを避けると三角飛びでマットにブランチャ。
  ニックがコーナー上からロープにぶら下がる。
  セイビンがニックを引っ張りおろすとコーナーにやって喉に脚を押し付ける。
  シェリーも押し付ける。
  ニックをコーナーに振りセイビンが突進。
  コーナーを使って裏に回ったニックをシェリーが殴りつけ羽交い絞め。
  ニックは突進してきたセイビンに蹴り。
  シェリーにバック・エルボーを入れると手を取ってロープ上へ。
  そこから飛ぶとセイビンに蹴りを入れると同時にシェリーにアーム・ドラッグ。
  シェリーのパンチを受け止めると手を取り再びロープ上へ。
  今度は途中で切ってそのままロープにぶら下がる。
  場外のマットがシェリーの脚を掴んで倒す。
  セイビンがマットにベースボール・スライド。
  MCMGはニックを引っ張りおろすと胸に蹴り。
  ニックをターン・バックルにぶつけるとショルダー・ブロック。
  チョップ。
  コーナーに振る。
  シェリーが突進するもカウンターで蹴りを食らう。
  セイビンが突進するもカウンターで蹴りを食らう。
  マットが場外からコーナー上に上る。
  2人にミサイル・キックを決め落とす。
  ロープに走るとロープ越しに蹴り。
  逆上がりでブラインド。
  その裏からニックがコークスクリュー・ダイブ。
  マットがコーナー上からロープにぶら下がる。
  セイビンがスプリングボード式で落とそうとする。
  マットが脚を上げて避ける。
  シェリーがリングに入り引っ張っておろす。
  スライス・ブレッド#2を狙う。
  マットは防ぐとスピアー。
  スタンディング・ムーンサルト。
  同時にニックがスプリングボード式ボディ・プレス。
  セイビンがマットの胸にランニング・キック。
  ニックに蹴りをいれ場外に落とそうとする。
  ニックはエプロンに着地するとそれに気づいたセイビンにショルダー・ブロック。
  ロープ越しに飛びフェイス・バスター。
  エプロンに出ると場外のシェリーにムーンサルト。
  ニックが骨組みを上っていく。
  ロープにしがみつく形で移動していく。
  マットが下で応援している。
  セイビンがマットにソバット。
  ニックが中央に近づきぶら下がる形に。
  セイビンはかがんだマットを踏み台にニックにスピアー。
  マットがコーナー上へ。
  セイビンが捕まえようとするも突き飛ばされる。
  セイビンがシェリーを肩車する。
  ロープにぶらさがり中央に向かうマットの前へ。
  シェリーがマットを下ろす。
  そこからトルネードDDTへ。
  ニックがシェリーにドロップ・キック。
  セイビンがニックにクローズライン。
  マットがセイビンにボディ・シザースで飛びつきフェイス・バスター。
  全員ダウン。
  それぞれコーナーで起き上がる。
  マットに続き4人全員がロープにぶら下がる。
  中央で全員脚をロープにかけしがみつく形に。
  蹴りあう。
  シェリーが落ちるも着地しニックを引っ張り下ろす。
  セイビンがマットを蹴り下ろすも下りる。
  ニックにセイビンがソバット。
  シェリーがスーパー・キックと続ける。
  マットがシェリーにスーパー・キック。
  ニックがセイビンに蹴り。
  マットがセイビンにスーパー・キック。
  ニックがコーナー上に座り膝を出す。
  マットがシェリーにその膝へのパワー・ボム。
  ボディ・スラムを決めるとスワントーン・ボム+レッグ・ドロップ。
  ニックは続いて場外のセイビンにトペ・スイシーダ。
  ニックがコーナーに上る。
  マットがシェリーにファイヤーマンズ・キャリー。
  ニックが450°スプラッシュを狙う。
  かわされるのを見て着地。
  リングに入ってきたセイビンへと突進。
  セイビンはカウンターで延髄切り。
  シェリーはコーナー上のマットを逆さづりにする。
  セイビンがニックをシェリーの方に振る。
  シェリーはニックをベリー・トゥー・ベリーでマットにぶつける。
  マットを起こすとパワー・ボム+雪崩式スライス・ブレッド#2。
  セイビンがコーナーに上りロープにぶら下がる。
  ニックも違う場所からロープにぶら下がる。
  脚をかけてロープにしがみつく形になり中央に。
  セイビンがニックを蹴り落とす。
  ニックはリングに落下してたたきつけられる。
  セイビンがXを取り勝利!

試合結果

@#1コンテンダー・ラダー・マッチ:クリストファー・ダニエルズvs.フランキー・カザリアンvs.スパンキーvs.アメージング・レッド
Aノックアウト王座戦:タラ(ch)vs.ダフニー
Bグローバル王座戦:ロブ・テリー(ch)vs.マグナス
CアルティメットX:ジェネレーションMe vs.モーター・シティ・マシンガンズ
Dスコット・ホール、シックス・パックvs.ケビン・ナッシュ、エリック・ヤング
EXディビジョン王座戦:ダグ・ウィリアムス(ch)vs.シャノン・ムーア
Fタッグ王座戦:ヘルナンデス、マット・モーガン(ch)vs.ビア・マニーInc
Gカート・アングルvs.ミスター・アンダーソン
HTNA王座戦:AJスタイルズ(ch)vs.アビス(ノー・コンテスト)