TNA:Bound for Glory 10/18/09の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
2枚、約4時間25分です。
@Xディビジョン王座戦、アルティメイトXマッチ:アメージング・レッド(ch)vs.アレックス・シェリーvs.クリス・セイビンvs.スーサイドvs.ホミサイドvs.クリストファー・ダニエルズ
早々と連続ダイブに持って行き場を整理させると
担当者が見せ場をつないでいきます。
雪崩式の連鎖技やアルティメイトXならではのスポットもあります。
しかしアドレナリンに身を任せるにはいらぬ場面もあって、
上空に設置されたエレベーションXと同形の高所から
Xにクロスしたロープに降りての落下スポットも無駄に危険でダニエルズの負傷は必然、
披露会という事を否応なく感じさせました。
ついでに最後レッドが小競り合いになったシェリーを落とさずにベルトを奪取したのは弱いフィニッシュです。
Xディビジョン使い捨ての多人数マッチなんて時代に逆行しているように思いますけどねぇ。
平均的な良試合。
Aノックアウツ・タッグ王座戦:テイラー・ワイルド、サリータ(ch)vs.ビューティフル・ピープル
前回も不十分でしたが更に削ぎ落とされていて、
そこからどう広げるかの答えが無い。
劣化BPに続くタッグもいるとは思えないしこの王座を上手く運用できるかは大いに疑問。
悪い試合です。
Bレジェンズ王座戦:ケビン・ナッシュ(ch)vs.ヘルナンデスvs.エリック・ヤング
ナッシュ、ヤング対ヘルナンデスの
退屈な1対2の一辺倒で最後にヤングが裏切るだけ。
ヘルナンデス・プッシュで一番恩恵を受けているのが何故かヤングという奇妙な状況です。
ひどい試合。
CIWGP&TNAタッグ王座戦、フル・メタル・メイヘム:ブッカーT、スコット・スタイナー(TNA ch)vs.ブリティッシュ・インベイジョン(IWGP ch)vs.ビア・マニーIncvs.チーム3D
2王座が上空に、少し離れた所にかけられているので
それぞれ独立して奪取される事になっています。
TLCとほぼ同形でビア・マニーのタッグ力が少し目についた他は
ハードコアの一言で片付けて良い内容ですが見応えはあるし楽しめる。
一応ストーリーでの補佐もありましたね。
平均的な良試合。
Dノックアウツ王座戦:ODB(ch)vs.オーサム・コングvs.タラ
キム・クトゥーアが乱入してくるのでタラは第3者、軽い存在ですが
ODBとコングの絡みを成功させる触媒の役割を果たしている。
平均レベル。
Eサブミッション・マッチ:サモア・ジョーvs.ボビー・ラシュリー
ジョーが間を外したり、わざとレフェリー誤爆したりする事で
TNA対MMAというサブタイトルは満たしている。
おおよそ良く出来た内容です。
しかし一方でMMAレスラーという枠が
ラシュリーの恵まれたを窮屈に閉じ込めています。
またMMA要素の取り扱い方も面白くありませんので
両立なんてせずにMMAに専念したら、って感じ。
まあまあ良い試合。
Fモンスターズ・ボール・マッチ(レフェリー:ドクター・スティービー):アビスvs.ミック・フォーリー
おふざけ。
期待外れ。
というのはハードコア・マッチとしてみるからです。
これは完全にファン・マッチです。
予想以上に低い高さから落下してのステージ突き抜けからスタンガンまで
重みはないけれど何でもありの面白さはありましたよ。
アビスがカウント3で返せなかったのを無理やり返した事にしたのには興ざめでしたけどね。
後は、エンディングは素晴らしいですが
リチャーズは元からレフェリーにするのではなく
レフェリーから服を奪って勝手にレフェリーになる、という方が演出としては良い。
平均より少し上。
Gマット・モーガンvs.カート・アングル
まず場外で間を置く事で
モーガンのでかさ、パワーを見せまして、
コーナーへのビッグ・ブーツを避けてから脚攻めしまして
最後はアングル・スラムとアンクル・ロックのコンビネーションによるしつこいまでの攻防。
フィニッシュは素晴らしい選択です。
要するに見事な引き立てでしたね。
しかし問題は引き立てであって引き出しではないという事です。
カートがヒールを超越してモーガンを認める、
そんな結末は台本の域を超えていません。
中々良い試合。
HTNA王座戦:AJスタイルズ(ch)vs.スティング
序盤での避けあい等による
ワン・オン・ワン、相対するセット・アップから始まり
普段見せない激しい動きや技につなげていった時には
「これはTNA版フレアー対HBK」になるぞ」と思ったものです。
しかし普段しないが故に試合を作れない、という
当たり前の壁にぶつかって沈没してしまいます。
試合後のやり取りも気持ちが伝わってこず空振りです。
まあまあ良い試合に辿り着いた事を良しとすべきなのか・・・。
ミュージック・ビデオ、インタビュー、ファン・インタラクションなどが特典としてついています。
総 評
ハードコア系で稼いで、セミ、メインも一応良い試合になっている。
TNAにしたら安定した内容ながら年間最大興行という印象は受けないですね。
普通にこの後のiMPACT!で行われた
サイード対コング、BMI対BIのケージ・マッチ、
MMG対コンセクエンスズのアルティメットXの方が見たいと思わせるものなぁ。
(執筆日:10/21/09)
DVD Rating:★☆☆☆☆
注目試合の詳細
なし試合結果
@Xディビジョン王座戦、アルティメイトXマッチ:アメージング・レッド(ch)vs.アレックス・シェリーvs.クリス・セイビンvs.スーサイドvs.ホミサイドvs.クリストファー・ダニエルズAノックアウツ・タッグ王座戦:テイラー・ワイルド、サリータ(ch)vs.ビューティフル・ピープル
Bレジェンズ王座戦:ケビン・ナッシュ(ch)vs.ヘルナンデスvs.エリック・ヤング(新チャンピオン!)
CIWGP&TNAタッグ王座戦、フル・メタル・メイヘム:ブッカーT、スコット・スタイナー(TNA ch)vs.ブリティッシュ・インベイジョン(IWGP ch)(新TNAタッグ・チャンピオン!)vs.ビア・マニーIncvs.チーム3D(新IWGPタッグ・チャンピオン!)
Dノックアウツ王座戦:ODB(ch)vs.オーサム・コングvs.タラ
Eサブミッション・マッチ:サモア・ジョーvs.ボビー・ラシュリー
Fモンスターズ・ボール・マッチ(レフェリー:ドクター・スティービー):アビスvs.ミック・フォーリー
Gマット・モーガンvs.カート・アングル
HTNA王座戦:AJスタイルズ(ch)vs.スティング