ROH：Death before Dishonor 7/23/22の分析
| 名勝負 | タッグ王座戦、3本勝負：FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(ch)vs.ブリスコ・ブラザーズ(Death before Dishonor 7/23/22) |
| 好勝負 | ルーシュvs.ドラゴン・リー(Death before Dishonor 7/23/22) |
①ROH世界王座戦：ジョナサン・グレシャム(ch)vs.クラウディオ・キャスタニョーリ
②6人タッグ王座戦：ベイトマン、ダッチ、ヴィンセント(ch)vs.ダルトン・キャッスル、ザ・ボーイズ
③ピュア王座戦：ウィーラーYUTA(ch)vs.ダニエル・ガルシア
握手を離さずのエルボー合戦含め
意表を突く打撃スポットを起点にしながらも
ピュア・ルールの装いをベースにした攻防。
ただロープ・ブレイクは14分まで使わず。
両者の上手さも丁寧さも感じられる一方で、
並みいるインディーのビッグ・ネームの中で
本領を発揮しきれなかった印象も残りましたね。
しかし両者のライバル関係はちゃんと伝わったと思うので、
ROHの舞台でも抗争を重ねて欲しいものです。
好勝負に届かずも中々良い試合。
④ルーシュvs.ドラゴン・リー
兄弟対決。
ハグしてスタートする身振りから
トペ、ジャーマンを打たれれば即座に打ち返す攻防作りで表現しています。
またルーシュといえばUSで魅力を発揮できていない大物の一人ですが、
その魅力、勢いある攻めとまったりとしたニヒルなアピール力を
リーは良く理解しているのでこの試合は上手く行きましたね。
トペで実況席破壊やエプロンから場外へのBtoBなど
過激スポットに頼った終盤は決して綺麗な道筋作りではなかったものの
その粗さ以上に魅力は発揮されていました。
ぎりぎり好勝負。
⑤女性王座戦：メルセデス・マルチネス(ch)vs.セリーナ・ディーブ
⑥TV王座戦：サモア・ジョー(ch)vs.ジェイ・リーサル
⑦タッグ王座戦、3本勝負：FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(ch)vs.ブリスコ・ブラザーズ
彼らである必要がない程オーソドックスな所からスタートですが、
3本勝負なので最底辺から入りのは賢いですね。
スポットなしでも概念的な攻守の揺り動かしで魅せます。
そこからは適切なスポットの大小管理から適切に組み上げ。
スポット薄目の緻密な作りだからこそ
1本目は鑑賞的になってしまって移入感は弱めですが、完成度は高い。
2本目はドゥームス・デイ・デバイスを食らったダックスの孤立から。
ここで流血も加えていきながららフェイス/ヒール要素を強め、
またタッグだけでなく個の攻防への注目度も高めています。
良い繋ぎで3本目へ。
3本目は普通の試合ならどれもがフィニッシャーになるような
重みのあるスポットで頂上対決ならではの決死の攻防を演出しました。
前回ほど彼らにしかできない高度専門力は発揮されていないものの
色合いを変えながらも40分もの試合を完成度高くやってのけたのはまた偉業です。
ぎりぎり名勝負。
(執筆日：7/?/22)
Rating：★★★★☆