ROH:Supercard of Honor 4/1/22の分析
名勝負 | タッグ王座戦:ブリスコ・ブラザーズ(ch)vs.FTR(ダックス・ハーウッド、キャッシュ・ウィーラー) |
好勝負 | ROH世界王座統一戦:ジョナサン・グレシャム(ch)vs.バンディード(ch) |
@スワーヴ・ストリックランドvs.アレックス・ゼイン
Aブライアン・ケイジvs.ニンジャ・マック
Bジェイ・リーサルvs.リー・モリアーティ
リーサルがロー・ブローから勝利。セコンドのソンジャイ・ダットと共にヒール・ターン。
C暫定女性王座戦:メルセデス・マルチネスvs.ウィロウ
Dタッグ王座戦:ブリスコ・ブラザーズ(ch)vs.FTR(ダックス・ハーウッド、キャッシュ・ウィーラー)
両者プロレスのタッグの歴史の目次に名前を刻むことが
現役にして確定している最高のタッグ。
その一戦に気合い入りまくり。
気持ちをムーブに120%反映させるジェイ。
ダックスもハードに応戦しますね。
この2人はシングルでも一線で活躍する
ストーリー・テリング能力があるので、そこでも魅せていました。
マークもキャッシュも2人に負けじとボディ・コンディション整えて
キレの良いパフォーマンスを見せていましたね。
精度の高いタッグ・エッセンス。
連携技を通常技レベルで使って畳みかけるとかせず、
孤立のタッチ出来るか出来ないかも天丼をしない、という敢えての選択に
この試合にかける意気込みを改めて感じました。
中盤のテーブルを巡る攻防で流血、
更に終盤には試合が止まるのでは、と思うほど強烈な断崖式ブレーン・バスター、という
印象的なスポットもありドラマ性は十分です。
この身体を張った一撃は当然に重々しく見せつつも
必要以上に間を空けずに仕切り直して再度クライマックス。
冗長には語らず、死力を尽くすためだけの攻防で帰結。
タッグは80年代に序盤のフェイス/ヒールの型、中盤の孤立の型が作り出されて、
90年代にドラマ性が付与されて、
00年代にはインディー・レスラーがドラゴンゲート等の影響も受けながら
連携技、合体技をこぞっと開発して来ました。
そして10年代にはタッグ・ワークの複雑性を押し広げてきました。
ブリスコズ、そしてその後に続くFTRは共に最前線で活動して来た訳ですが、
この試合ではどの要素も100%、120%やりきろうとしてないんですよね。
それでも全ての要素を押さえていて、100点を目指していない訳ではないという所に凄さを感じます。
バトル・オブ・ザ・ディケイドとしてプロレスの教科書にのせるべき
ザ・クラシックを作り上げて来ました。
歴史的な名勝負。
ETV王座戦:リェット・タイタス(ch)vs.鈴木みのる
Fピュア王座戦:ジョシュ・ウッズ(ch)vs.ウィーラーYUTA
GROH世界王座統一戦:ジョナサン・グレシャム(ch)vs.バンディード(ch)
バンディードにはチャボ・ゲレロがセコンドに。
バンディードは正々堂々と戦いたいのにチャボがヒール寄りという凸凹タッグになっています。
このチャボが程よいウザさで良いアクセントになっていました。
逆に言えばこれが味付けになる程
前半はシンプルで正調な構築であり、
バンディードはやや下手からの向き合い方となっています。
行動をした後の状況判断が鈍っていて
vs.ベイリーで燃焼した?と思ってしまう所も。
それでも試合に直接介入してきたチャボをレフェリーに抗議して追放させた後は
疲労感を上手く表現しながらパワフルなムーブを放っており
本来の魅力を100%発揮していき流石だな、と思わせました。
一方のジョナサンは疲労感の表現は表現はいまいちでしたが、
その分クイックなど予想をさせない攻防の変化を数々生み出して盛り上げました。
それぞれ若干の課題はあるものの自分の強みを信じ、
そのぶつけ合いをしたことで王座戦として十分な内容に仕上がっています。
ぎりぎり好勝負。
試合後リーサルが挑戦を表明。ソンジャイ・と共にグレシャムに襲いかかり、モリアーティも迎撃。
そこに現れたのはサモアジョー。一睨みして追い払う。
全ロスター契約解除からの再始動を謳っていたROH。
最終的にAEWに買収されてこの日を迎え、
AEW資本が入ることでクオリティの向上はある程度自動保証されていた訳ですが、
この内容はAEWよりもROHと言いたくなる内容で、ROHファンには嬉しいですね。
今後も単純にAEWの下部組織とせず良い関係を築いていくことを期待したい。
(執筆日:4/?/22)
Rating:★★★★★
注目試合の詳細
なし試合結果
@スワーヴ・ストリックランドvs.アレックス・ゼインAブライアン・ケイジvs.ニンジャ・マック
Bジェイ・リーサルvs.リー・モリアーティ
C暫定女性王座戦:メルセデス・マルチネス(新チャンピオン!)vs.ウィロウ
Dタッグ王座戦:ブリスコ・ブラザーズ(ch)vs.FTR(ダックス・ハーウッド、キャッシュ・ウィーラー)(新チャンピオン!)
ETV王座戦:リェット・タイタス(ch)vs.鈴木みのる(新チャンピオン!)
Fピュア王座戦:ジョシュ・ウッズ(ch)vs.ウィーラーYUTA(新チャンピオン!)
GROH世界王座統一戦:ジョナサン・グレシャム(ch)vs.バンディード(ch)