ROH:Best of ROH 2019の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | 30分アイアン・マン#1コンテンダーズ・マッチ:ジョナサン・グレシャム、ジェイ・リーサルvs.マーク・ハスキンス、トレイシー・ウィリアムス(4/14/19) |
@ヴィレイン・エンタープライジーズ(マーティ・スクール、ブロディ・キング、PCO)vs.サイラス・ヤング、ブリスコ・ブラザーズ(1/13/19)
ブレイクしたPCOが遂にROH進出。
VEのメンバーとしたのが良い選択ですね。
試合はVEがリングを制圧。
トリオらしい印象的な絵を作っていきます。
ブリスコズが即座にやり返してスクールを孤立させます。
構築的にはヒールが主導権握るほうが盛り上がりますが
まだ経験が浅いトリオですからブリスコズ主導で作るのは正解。
ホット・タッグからビッグ・マンのブロディがトペコン。
続いてPCOがダイブ。
これはやっている側のヒールでも大きく盛り上がります。
一部テンポが落ちて勿体無い所もありましたが、
PCOがエプロンでのカナディアン・デストロイヤーを受けたり、
テーブルまで出てきたりと予想を超える演出でやりきりました。
好勝負に少し届かず。
ATV王座戦:ジェフ・コブ(ch)vs.シェイン・テイラー(3/15/19)
TV放送で成功したマッチアップ。
記念大会でリマッチという抜擢を受けることに。
ゼロ距離のショルダー・タックル耐えあいますが、
普通にロープに走って迫力を出せば良いのに。
TVに比べれば試合時間が倍近く(といっても13分ですが)
になっていることもあって疾走感がやり足りないですね。
それでもテイラーがスティーン的な
口を使った試合運びで資質を見せていたり、
コブがポイントを絞った投げで王座然としていたりと見所は多い。
重い技を打ち合って自然な消耗感が演出されていました。
好勝負に届かずも中々良い試合。
BROH王座戦:ジェイ・リーサル(ch)vs.マット・テイヴェン(3/15/19)
遺恨戦らしく打撃ベースで試合開始。
一方で中途半端にレスリングを混ぜたりと
方針は不明瞭で攻防の必然性が弱いです。
スピン・キックを炸裂させたテイヴェンが主導権を握ります。
8分経過。
CMLLで煽り能力を身に着けたので、
時間をかけた試合運びができるようになっている。
15分経過した所でリーサルがトペを叩き込むも
テイヴェンが反撃を許さず腕攻め。
ロング・マッチありきの展開ながら
しっかりと腰を据えて見える内容になっていますね。
30分を前にしてリーサルがダイビング・エルボーを狙った所で
キングダムが介入もハスキンス、トレイシーらが現れてセコンド消失。
このリフレッシュからフィニッシャーの攻防になりますが、
ここで一気にまとめて40分前半の試合にしていたらまだ良かった。
しかしフィニッシャーを不用にカウント2で返し合い、
テーブル葬を繰り返す展開で、
試合時間を引き延ばすための攻防を延々。
決着がつかない理由が弱く、60分の試合時間にするための
激化した攻防にしか見えませんでした。
この2人なら60分時間切れよりも
アイアン・マン・マッチの形式の方が適切でしたね。
60分試合をやってくれたのは嬉しいものの
クオリティとしては平均的な良試合程度。
Cタッグ王座戦、ストリート・ファイト:ブリスコ・ブラザーズ(ch)vs.ヴィレイン・エンタープライジーズ(PCO、ブロディ・キング)(3/15/19)
椅子チャンバラから始まるとテーブル葬。
派手な展開付けを序盤から組み込み、
今ホットなPCOの魅力も出せています。
ブリスコズもハードコアはお手の物ですね。
それに比べるとブロディはもう少し
手に負えない怪物として振舞いたいところ。
ジェイ、PCOも流血して最後まで
しっかりとテンションを維持してやりきりました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:3/?/19)
Dバンディードvs.カリスティコvs.PJブラックvs.フリップ・ゴードン(4/14/19)
PJがリングの回し役として活躍していますね。
同じくWWE経験もあるカリスティコがそれに続きたい所でしたが
中途半端な働きで物足りない。
この面子でスムーズに繋がれていくかと思いきや
ぎこちない動きが目立ちましたね。
ただアピール力があるので
ムーブで押さなくてもシングルのぶつかり合いで魅せれる。
終盤はそれぞれ技を張り合い、
フェンスの攻防などオリジナル性もあって伸びました。
好勝負に届かずも中々良い試合。
E30分アイアン・マン#1コンテンダーズ・マッチ:ジョナサン・グレシャム、ジェイ・リーサルvs.マーク・ハスキンス、トレイシー・ウィリアムス(4/14/19)
レスリングに打撃戦。
それぞれしっかり火花を散らし
ミッドカードながら熱を込めていきます。
グレシャムの孤立シーンでは
ハスキンス側の好きの無い攻撃性、
グレシャムも受けの距離感が光り
観客の集中力が高まっていきましたね。
中盤の密度感は素晴らしいものがありました。
この密度、戦略性ならスポットで上げずに
中盤で決着がついても納得感があります。
シチュエーションを見事にこなした一戦。
ぎりぎり好勝負です。
FROH王座戦:マット・テイヴェン(ch)vs.マーク・ハスキンス(5/11/19)
テイヴェンの不意打ちベルト攻撃をかわしてハスキンスがトペ。
勢い良くスタートしつつ
徐々に部位攻めに見せ場をシフトさせていきます。
ただテイヴェンはハスキンスに比べると
その部位攻めのテクニカル度合いが弱いですね。
体格を強く押し出している訳でもないし
器用貧乏の印象があります。
ハスキンスがダウン・モードと感情表現で
終盤の大きな盛り上がりを作り出しますが、
最後はブリー・レイの介入からのフィニッシュであっさり目。
中々良い試合。
(執筆日:5/?/19)
注目試合の詳細
なし試合結果
@ヴィレイン・エンタープライジーズ(マーティ・スクール、ブロディ・キング、PCO)vs.サイラス・ヤング、ブリスコ・ブラザーズ(1/13/19)ATV王座戦:ジェフ・コブ(ch)vs.シェイン・テイラー(3/15/19)
BROH王座戦:ジェイ・リーサル(ch)vs.マット・テイヴェン(60分時間切れ)(3/15/19)
Cタッグ王座戦、ストリート・ファイト:ブリスコ・ブラザーズ(ch)vs.ヴィレイン・エンタープライジーズ(PCO、ブロディ・キング)(新チャンピオン!)(3/15/19)
Dバンディードvs.カリスティコvs.PJブラックvs.フリップ・ゴードン(4/14/19)
E30分アイアン・マン#1コンテンダーズ・マッチ:ジョナサン・グレシャム、ジェイ・リーサルvs.マーク・ハスキンス、トレイシー・ウィリアムス(2-1)(4/14/19)
FROH王座戦:マット・テイヴェン(ch)vs.マーク・ハスキンス(5/11/19)