TOPアメリカン・プロレスROHROH 2013年 →ROH:Supercard of Honor VII 4/5/13

ROH:Supercard of Honor VII 4/5/13の分析


名勝負 #1コンテンダーズ・マッチ:マイケル・エルガンvs.ジェイ・リーサル
好勝負 タッグ王座戦:レッドラゴン(ボビー・フィッシュ、カイル・オライリー)(ch)vs.アメリカン・ウルヴス(デイビー・リチャーズ、エディ・エドワーズ)

ROH王座戦:ケビン・スティーン(ch)vs.ジェイ・ブリスコ

@ACH、タダリウス・トーマスvs.QTマーシャル、RDエヴァンス
Aマイク・ベネットvs.シェルトン・ベンジャミン

B#1コンテンダーズ・マッチ:マイケル・エルガンvs.ジェイ・リーサル
 エルガンにショルダー・タックルを受け止められるも
 トップ・スターとしての素振りを失わないところにこの1年のリーサルの成長が見えますね。
 エルガンの器用さを活かして序盤に丸め込み合戦を持ってきたのも面白い。
 リーサルは相手の技を防いでから次の技に移るまでの時間を極限まで絞っていて、
 それに自分で調整できる間を組み合わせることで超一級品の緩急を生み出しています。
 優れたカウンターで対等な立場を維持しながら自由闊達に攻防を作りあげました。
 一方で、ここまでエルガンのために攻防に重きを入れつつも
 リーサルの試合構築もまた、まったく乱れていない。
 エルガンもパワーを感じさせるムーブをここぞで配置し一気に存在感を増して来ます。
 リーサルも負けじと跳躍感ある動きで対抗しファンタスティックな攻防。
 間の調節も文句のつけようがありません。
 最後に疲労感が失われているのが唯一の難点ぐらいか。
 ぎりぎり名勝負。

CSCUM(クリフ・コンプトン、ジミー・ジェイコブス、リェット・タイタス、ライノ)vs.チームROH(BJウィットマー、カプリス・コールマン、セドリック・アレクサンダー、マーク・ブリスコ、マイク・モンド)

Dカール・アンダーソンvs.ロデリック・ストロング
 カールがショルダー・タックルでもって勢いを見事に表現してみせます。
 キレがある動きによりメリハリのついたレスリングの攻防。
 その後カールが脚に狙いをつけたのは意味不明。
 武器はガンスタンですからね。
 ロデリックが腹攻めで持ち直し一進一退。
 カールがセンスあるカウンターの使い方で
 真っ向から激しく攻防を繰り広げました。
 ただ最後のフィニッシュが若干弱い。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

ETV王座戦、イリミネーション・マッチ:マット・トレイヴン(ch)vs.アダム・コールvs.マット・ハーディ

Fタッグ王座戦:レッドラゴン(ボビー・フィッシュ、カイル・オライリー)(ch)vs.アメリカン・ウルヴス(デイビー・リチャーズ、エディ・エドワーズ)
 デイビーはやや衰えているものの他に見劣りしないレベルは保っている。
 デイビーのインテンシティーに対し、エドワーズは対応力を武器に。
 ボビーは下がりつつヒールっぽさを出して行き、
 オライリーはキレのある動きで相手を黙らせてみせました。
 中盤はレッドラゴンのターン。
 エドワーズがボビーの扱い方を心得ていて上手く盛り立てていました。
 ウルヴスも元トップ・タッグとして当然にテンポに追いつき連携技で魅せてくる。
 ダブル・ダイブから一気に盛り上がって
 それぞれの連携技から1対2の数珠スポットなどで交錯。
 想像以上のボリュームを満たしたシーソーゲームを演出しました。
 レッドラゴンが今のタッグとしてノっていることを感じさせる内容。
 ぎりぎり好勝負です。

GROH王座戦:ケビン・スティーン(ch)vs.ジェイ・ブリスコ
 意外な挑戦者ということでどうバランスを取ってくるかと思いきや一進一退の攻防で始めてきました。
 場外のリバース・スープレックス受けからスティーンの動きが落ちますが
 想定内のようで試合運びは乱れていません。
 ジェイが的確な打撃で攻めていきます。
 対するスティーンは腕狙い。
 基本に立ち返っていて観客の力に頼りきった試合運びではありません。
 目玉カードではないということを逆に普通ではない、特別な試合なのだと内容でもって変化させて見せました。
 SCUM乱入阻止を複数回織り交ぜると共に
 Chikaraで定番のリング叩き応援を加え盛り上げます。
 パッケージ・パイル・ドライバーを普通にカウント2で返すなんて見せ場もどさくさに入れ盛り上げました。
 想像以上の試合でメインを務め上げた。
 ぎりぎり好勝負です。


総評
 現在、最も旬の2人がMOTY候補を生み出し、
 王座戦という関係上それを制してセミ、メインに据えられた試合が
 名勝負でこそないものの見応えのある好勝負を生み出しました。
 ROHらしい充実の大会で年間最優秀大会は確実か。
 
DVD Rating:★★★★★
(執筆日:4/?/13)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ACH、タダリウス・トーマスvs.QTマーシャル、RDエヴァンス
Aマイク・ベネットvs.シェルトン・ベンジャミン
B#1コンテンダーズ・マッチ:マイケル・エルガンvs.ジェイ・リーサル
CSCUM(クリフ・コンプトン、ジミー・ジェイコブス、リェット・タイタス、ライノ)vs.チームROH(BJウィットマー、カプリス・コールマン、セドリック・アレクサンダー、マーク・ブリスコ、マイク・モンド)
Dカール・アンダーソンvs.ロデリック・ストロング
ETV王座戦、イリミネーション・マッチ:マット・トレイヴン(ch)vs.アダム・コールvs.マット・ハーディ
Fタッグ王座戦:レッドラゴン(ボビー・フィッシュ、カイル・オライリー)(ch)vs.アメリカン・ウルヴス(デイビー・リチャーズ、エディ・エドワーズ)
GROH王座戦:ケビン・スティーン(ch)vs.ジェイ・ブリスコ(新チャンピオン!)