TOPアメリカン・プロレスROHROH 2011年 →ROH:Manhattan Mayhem IV 3/19/11

ROH:Manhattan Mayhem IV 3/19/11の分析


名勝負 なし
好勝負 ROH王座戦:ロデリック・ストロング(ch)vs.エディ・エドワーズ

約2時間50分
@アダム・コール、カイル・オライリーvs.マイケル・エルガン、マイク・モンド
 前日と同じくエルガンが輝いています。
 相手と合わせた攻防は前から出来るレスラーでしたが、
 自分の譲れない部分をしっかり見据えた上でそれを出来るようになったのが大きいですね。
 これはタフで切り崩しがいがありますよ。
 モンドは見劣りしたが、大きく脚を引っ張るシーンはありませんでした。
 コール、オライリーはコンビネーションが冴え渡っていました。
 コールはその一瞬に全力を傾けられるタッグの方が向いているようですね。
 平均的な良試合。

Aグリズリー・レッドウッドvs.トマッソ・チャンパ
 チャンパがスカッシュしちゃえば良いんですよ。
 タイミングを合わせるのにどたどたしていて目も当てられません。
 一進一退がしたいのならチャンパの代わりにミア・イムとでも組んだら良いのに。
 ひどい試合。
 試合後リンチするエンバシーからコリノがレッドウッドを救い出す。

 ベネットが現れマイク・アピールの応酬。
 加熱してコリノがパンチ、そのまま試合に突入する。
Bスティーブ・コリノvs.マイク・ベネット
 観客から反応がちゃんと返ってくるので
 ベネットもそれなりに気持ちよく試合が出来ています。
 そしてそうするとちょっとばかり良い仕事が出来るものです。
 まあ他と比べるとたいした事ない内容なのだけど。
 少し悪い試合。

Cブリスコ・ブラザーズvs.オールナイト・エクスプレス
 ブリスコズが制圧的な打撃を披露。
 これに対しANEがぐったり受けで迎え入れ、
 今やROH一の流血大王?タイタスが流血して盛り上げます。
 やりすぎだろと思わせる雰囲気を作り上げました。
 その狙い1本で勝負しているので幅は狭いものの
 強烈にダブル・ターンを試合の過程で成功させたのは賞賛すべき事です。
 中々良い試合。

Dエル・ジェネリコvs.TJP
 相手より更に上の動き。
 もしくは流れを変える動き。
 基本的にこの2種類を押さえておけば試合はダイナミックに動く。
 充実したノン・ストップ・アクションで
 最後の切り返しフィニッシュも面白かったですね。
 短いもののそれを武器にした進行なのでこれはこれで良いでしょう。
 平均的な良試合。

Eキングス・オブ・レスリングvs.LAX
 まずは復帰後凡戦を繰り返している過去を知らないかのように、
 ホミサイドを軽快なスター・レスラーなんだと紹介とします。
 そしてTNAでプッシュされているけど相変わらず下手なヘルナンデスを
 現在充実しているCCが相手をして如何に体格面でアドバンテージのある選手なのかを知らしめます。
 見事な迎え方ですね。
 その後も余所者として刺々しく扱った試合運びで、
 LAX相手にどう入れば試合として成立するかを良く分かっています。
 1つ1つのムーブで盛り上がる、ヒートのあるお祭り試合でした。
 中々良い試合。

Fピュア・ルールズ:デイビー・リチャーズvs.クリストファー・ダニエルズ
 まずはどのような体勢からでも丸め込みが出来る事を示し、技術的緊張感を生み出します。
 韻を踏んだ後、ダニエルズがヒール寄りの立場へと踏み出します。
 しかしそのせいで前回のようなカリスマ性が減じている上に
 シーンは相互作用の少ないありきたりの行動で構築されます。
 重厚感を生み出すために使われるサブミッションも
 ピュア・ルールズだからと早い段階で使われています。
 それによってダニエルズが手早くロープ・ブレイクを奪って優位に立つ、というストーリーが組み立てられるのですけどね。
 ロープ・ブレイクを使い切った後はロープを使ったサブミッションに拘って盛り上げました。
 確かにピュア・ルールズをお題目に充実した内容ではあったが、
 年間最高試合の再戦としてみるとピュア・ルールズのせいで相手よりも形式に目がいってしまった事が惜しまれる。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

GROH王座戦:ロデリック・ストロング(ch)vs.エディ・エドワーズ
 まずは緊張感のあるグラウンドを見せます。
 雰囲気は上手く作られているものの、
 相手との関係性の掴み方は遅れ気味。
 両方が使うチョップの位置づけは固定しきれません。
 しかしそんな状況にも関わらず、
 どちらも攻勢に立ちきれない微妙なバランスの攻防を続けたのは偉かったですね。
 場外落としによる展開をよくぞあそこまで我慢しました。
 後半はストロングがチョップからエルボーにシフトした事もあり、
 2人の関係性は自然と矯正され、お互いのエネルギーが伝わってくる内容になっています。
 最後がTo be continuedな丸め込みでの王座移動だったのは賛否ありそうですが、
 どちらにせよ王座交代劇としてふさわしい攻防が終盤には詰まっていました。
 ぎりぎり好勝負です。

総評
 上カードを詰め込み、王座交代劇まで持ってきた所を見るとMotShowを狙ってきたか。
 残念ながら好勝負のラインにたどり着いたものは1試合のみという結果でそれを成し得る事は出来ませんでしたが
 ROHでしか出来ない平均クオリティの高さを実現。
 安心してお勧めできる好大会です。
DVD Rating:★★★★☆
 (執筆日:5/25/11)

注目試合の詳細

Fピュア・ルールズ:デイビー・リチャーズvs.クリストファー・ダニエルズ
 リチャーズが側転からアーム・ドラッグ。
 そのまま丸め込みへ。
 カウント2で返されるもアーム・ドラッグ。
 ロープに振られショルダー・タックル。
 バックを取り丸め込み。
 カウント2で返されるもサーフボード・ストレッチ。
 両肩をつけにいく。
 ダニエルズはカウント2で返すとサーフボード・ストレッチ。
 両肩をつけにいく。
 リチャーズはカウント2で返すとアーム・ドラッグ。
 ロープ際で体勢を入れ替えあう。
 レフェリーが離そうと間に入るとダニエルズが殴りつける。
 場外に出たリチャーズを追うとエプロンへのバック・ドロップ。
 リングに戻すと首裏を殴りつける。
 首に狙いをつけせめて行く。
 コーナーに逃げられるもそれを使ってトライアングル・チョーク。
 カウント5以内に離すとリングに戻り殴り倒す。
 リチャーズのロープ・ブレイク1回消費。
 首4の字でロープ・ブレイク2回目を使わせる。
 リチャーズが胸に蹴りを入れていく。
 ブレーン・バスターを狙うも首が痛む。
 コーナーに振られるもショルダー・スルーで場外に落とす。
 エプロンに出て胸を蹴り飛ばそうとする。
 かわされるもセカンド・ロープからムーンサルト。
 リングに戻しミサイル・キック。
 ダニエルズがカウンターで蹴り。
 リチャーズがカウンターで蹴り。
 エルボーの打ち合い。
 ダニエルズが押しロープに振る。
 リチャーズがハンドスプリング・キック。カウント2。
 ダニエルズがハリケーン・ラナに狙う。
 リチャーズはパワー・ボムに切り返すとテキサス・クローバー・リーうf。
 ダニエルズがロープに逃げる。
 ダニエルズは近づいてきたリチャーズを蹴り飛ばす。
 ドロップ・トー・ホールドでロープにぶつける。
 エンジェルズ・ウィングを狙う。
 リチャーズがスープレックスに切り返しブリッジ。
 ダニエルズがカウント2で返しエンジェルズ・ウィングの体勢に戻そうとする。
 リチャーズが防ぎテキサス・クローバー・リーフを狙う。
 丸め込まれるもカウント2で返しアンクル・ロック。
 ダニエルズがロープに逃げどちらも2回消費した形。
 打撃の打ち合い。
 リチャーズが頭部を蹴り上げまくる。
 ダニエルズがツッパリ連打。 
 リチャーズがやり返しロープに走る。
 ダニエルズがカウンターでSTO。
 コウジ・クラッチ。
 リチャーズが体勢を変えアンクル・ロック。
 ダニエルズが回転して逃れる。
 ラリアットの腕を蹴り払うとコンプリート・ショット。
 再びコウジ・クラッチに捕らえる。
 最後のロープ・ブレイク。
 場外に出たリチャーズにアラビアン・プレスを狙う。
 リチャーズはリングに逃げるとスライディング・キック。
 観客席に出して持ち上げようとするも抵抗される。
 殴りつけてフェンスにもたれさせるとダイビング・ダブル・ストンプ。
 リングに戻しカバー。カウント2。
 スーパープレックス。
 そのまま持ち上げアーム・バー。
 ダニエルズがロープに逃げ最後のロープ・ブレイク。
 リチャーズがエプロンで蹴りまくる。
 担ごうとする。
 ダニエルズがその状態でコウジ・クラッチに持っていく。
 リチャーズの体が崩れる。
 離してリングアウトを狙う。
 カウント12でリチャーズが戻ってくる。
 ダニエルズがチョーク・スラム。
 BMEへ。
 逃れられるも着地。
 ダニエルズの張り手にリチャーズのソバット。
 リチャーズのハイ・キックをかわすとロープに持って行きサブミッション。
 リチャーズが外してアンクル・ロック。
 ダニエルズが脚を絡めて場外に落とす。
 先にリチャーズが起き上がりコーナー上へ。
 ダニエルズが掌底を叩き込み雪崩式エンジェルズ・ウィングを狙う。
 抵抗されたのでフロント・ヘッド・ロック。
 リチャーズが逃れヘッド・バッドを叩き込んでいく。
 そしてコーナー上でのテキサス・クローバー・リーフ。
 離すと背中にダイビング・ダブル・ストンプ。
 シューティングスター・プレスにいくがコーナー上に墜落するミス。
 ダニエルズがすかさずエンジェルズ・ウィングを狙う。
 リチャーズが両足を取って倒しジャックナイフ固め。カウント3!


GROH王座戦:ロデリック・ストロング(ch)vs.エディ・エドワーズ
 握手を交わすもストロングが胸を突く。
 グラウンドでポジションを取られたストロングが逃げる。
 ストロングが脚を取ってひっくり返そうとする。
 防がれるもロープに走り蹴り飛ばす。
 ハンマー・ロック。
 脚をとられロープに逃げる。
 エドワーズが前転から腕を取り返そうとする。
 ストロングが切りチョップへ。
 エドワーズが防ぎチョップへいくもガードされる。
 同時にドロップ・キック。
 エドワーズが胸を突く。
 ストロングがけりをいれロープに走りショルダー・タックル。
 エドワーズがロープに走りヘッド・シザース。
 チョップ。
 チョップの打ち合い。
 ストロングが蹴りで切りロープに走る。
 エドワーズがバック・エルボー。
 胸に張り手。
 ストロングは胸から流血。
 ストロングがチョップにエルボー。
 喉に脚を押し付ける。
 エルボーの打ち合い。
 ストロングがクロス・フェイス。
 エドワーズは両肩をつけにいく。カウント2。
 エドワーズがカウンターでレッグ・ラリアット。
 両者ダウン。
 エドワーズがチョップ。
 ストロングが担ぐも逃げられる。
 エドワーズが担ぎフェイス・バスター。カウント2。
 チョップ。
 向かってきたストロングをコーナー上に座らせるとジャンピング・キック。
 コーナーで逆さ吊りにする。
 場外に出るとジャンピング・キック。
 コーナー上から飛ぶ。
 ストロングはかわすとコーナーを使って延髄切り。
 場外に落とす。
 エプロンへのボディ・スラム。
 フェンスにぶつける。
 テーブルをずらす。
 チョップを打ってきたエドワーズにエルボー連打。
 リングに戻しカバー。カウント1。
 ストロングがじっくり攻める。
 エドワーズはハーフネルソンをアーム・ドラッグに切り返す。
 コーナー上に座ったストロングにジャンピング・キック。
 バックパック・スタナーへ。
 ストロングが逃れボストン・クラブ。
 ロープ・ブレイク。
 エプロンでギブソン・ドライバーを狙う。
 耐えるエドワーズにエルボー。
 ギブソン・ドライバーへ。
 エドワーズがハリケーン・ラナに切り返す。
 リングに戻る。
 トペ・スイシーダを決める。
 ストロングは額から流血。
 エドワーズがチョップ。
 たまらずリングに逃げたストロングにミサイル・キック。
 跳ね起きて吼える。
 フライング・ニー。
 ロープに走る。
 ランニング・ジャンピング・キック。カウント2。
 セカンド・ロープから飛びつきコード・ブレーカー。
 バック・ドロップ・フェイス・バスター。カウント2。
 ストロングがカウンターでローリング・エルボー。
 持ち上げスラム。カウント2。
 ギブソン・ドライバーへ。
 エドワーズが逃れ2K1ボムへ。
 ストロングが丸め込みへの切り替えしで逃れスーパー・キック。
 コーナー上にのせるとバック・ブリーカァァァァァァー。
 カバーするもカウント2。
 チョップの打ち合い。
 一発一発打ち込んでいく。
 今度はすぐに打ち返していく。エドワーズが連打。
 ストロングがハイ・ニー。
 ローリング・エルボーへ。
 エドワーズがカウンターでスーパー・キック。
 耐えてローリング・エルボーを再び狙ったストロングにラリアット。
 ストロングが起き上がりハイ・ニー。
 ロープに走る。
 エドワーズがエルボー・パッドを外しラリアット。
 カバーにいくもカウント2。
 エプロンのストロングにスーパー・キック。
 コーナー上へ。
 ストロングが張り手。
 コーナーをはさんだ格好でギブソン・ドライバーを狙う。
 張り手を打ち合う。
 エドワーズは押し勝ちエプロンに落とすとダイビング・ダブル・ストンプ。
 コーナーに上り背中にダイビング・ダブル・ストンプ。
 胸を蹴り飛ばすとパワー・ボム。
 カウント2で返されるなりハーフ・ボストン・クラブ。
 姿を現したマルティニにビッグ・ブーツ。
 ストロングが丸め込み。
 カウント2で返されるもスーパー・キック。
 担いでダブル・ニー・ガット・バスター。
 ロープに走りジャンピング・ビッグ・ブーツ。
 カバーするもカウントは2。
 エドワーズはぐったりして起き上がれない。
 ストロングはエドワーズの体を起こすとつばを吐く。
 張り手を打ってきた頭部にスーパー・キック。
 持ち上げ回転させるとダブル・ニー・バック・ブリーカー。
 カバー。
 カウント2で返されるなりボストン・クラブ。
 反転して再び決めようとする。
 エドワーズが丸め込みハーフ・ボストン・クラブ。
 ストロングが反転してけりつけていく。
 エドワーズが反転して丸め込もうとする。
 エドワーズが潰すとカウント3!
 試合後リチャーズが現れ勝利を祝う。

試合結果

@アダム・コール、カイル・オライリーvs.マイケル・エルガン、マイク・モンド
Aグリズリー・レッドウッドvs.トマッソ・チャンパ
Bスティーブ・コリノvs.マイク・ベネット
Cブリスコ・ブラザーズvs.オールナイト・エクスプレス
Dエル・ジェネリコvs.TJP
Eキングス・オブ・レスリングvs.LAX
Fピュア・ルールズ:デイビー・リチャーズvs.クリストファー・ダニエルズ
GROH王座戦:ロデリック・ストロング(ch)vs.エディ・エドワーズ(新チャンピオン!)