TOPアメリカン・プロレスROHROH 2011年 →ROH:9th Anniversary Show 2/26/11

ROH:9th Anniversary Show 2/26/11の分析


名勝負 なし
好勝負 TV王座戦、3本勝負:クリストファー・ダニエルズvs.エディ・エドワーズ

約3時間20分です。

@コルト・カバナvs.デイビー・リチャーズ
 カバナが翻弄のレスリング。
 リチャ―ズは今のリチャーズだからこそ、
 相手の土俵にのって柔軟なレスリングで応える。
 控えめなアピールながら印象に残る仕事です。
 それによって価値を向上させている。
 ただグラウンド・サブミッションだけがいまいち。
 決めるぞ、という体勢を作っているものの
 形だけで蓄積性があるものでもない。
 終盤も良いですね。
 リチャーズが守勢の立場で上手く作っています。
 カバナの得意の形への流れを切ったり、
 カバナの耐圧を表現したりしてカバナを立てた上で勝利を収めました。
 特別な試合ではないが今のリチャーズに改めて感心させる内容。
 平均的な良試合です。

A4コーナー・マッチ:マイク・ベネットvs.スティーブ・コリノvs.カイル・オライリーvs.グリズリー・レッドウッド
 コリノの受けがいまいちでオライリーと等価関係を築けていません。
 オライリーは流石と思われる点もあるが、
 色の薄さは否めずとそれを補おうとする焦りもみられる。
 また4人全てに見せ場を与えようとしてごちゃごちゃしているし、
 ベネットは今回もまた売りを見せれず。
 少し悪い試合。

Bエル・ジェネリコvs.マイケル・エルジン
 エルジンはでかさを見せながら
 ジェネリコに対してやられる、という
 一見相反する要素を同居させる事に成功させている。
 場外での切り返しのシーンも印象的だし今まで見た中で一番良い働きかもしれません。
 ジェネリコもラリアットを使ったりと
 格上でありながら相手の色に配慮した攻めで対応しています。
 想像していたよりも工夫や能力が堪能できる内容。
 まあまあ良い試合。

CROH王座戦、ノーDQ:ロデリック・ストロング(ch)vs.ホミサイド
 どちらも良い拳を持っているのだけど
 ストロングの指示を伝える時間がやたら長くてげんなりします。
 また試合展開は弱く同じステージのままで中々ギアは上がらない。
 一進一退も小さく、マルティニ乱入やテーブル葬も瑣末な要素に過ぎない。
 流石ホミサイド。
 ROH王座戦でも予想を裏切らない低調な内容です。
 平均レベル。

Dサラ・デル・レイvs.ミスチーフ
 短い試合時間のせいでレスリングも定番の攻防も全てが歯車が狂っている。
 Shimmerでの働きを知る者からすれば相変わらず辛い時間です。
 悪い試合。

Eタッグ王座戦:キングス・オブ・レスリング(ch)vs.オール・ナイト・エクスプレス
 ヒーローがタイタスを大きく見せ、
 CCがキングに対して良い受けを見せてお膳立てしたとはいえ
 ANEが連携技から優位に立つ展開に説得力を持たせられるとは思ってもみませんでした。
 特にキングは素晴らしいクイックネスを見せていましたね。
 正統派として格好つけても通用するレベルです。
 キングスは同じ性質の連携技で張り合い、
 高いテンション/スピードも見せていました。
 只今回ANEの出来がいつも以上に良かったので
 むしろ差別化を選択する方が正しかったと思いますね。
 終盤は気持ちを前面に出すためにスムーズにいかない部分もありましたが
 ANEがKOWに相応するものを見せつけたのですから試合の印象は非常に良い。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

FTV王座戦、3本勝負:クリストファー・ダニエルズvs.エディ・エドワーズ
 序盤のレスリングは素晴らしい。
 格好をつけたダニエルズが熟達した仕掛けを施し、
エドワーズはゆとりを持った間でそれを迎え入れ応じる。
 美しいですね。
 ダニエルズは意識して間を長く取り魅せる事も出来ている。
 エドワーズはチョップが良いですね。
 チョップ自体は特に良くもないのだけど
 相手をそれ1発で倒すように設定すればエドワーズのスタイルの中で
 機能的に働くであろう事で伺えます。
 打撃を打ち合う時はエルボー、と使い分けをすれば良いですね。
 またエドワーズは繋ぎの技が上手くなりました。
 依然は流れの中で持ち技を消費していたけれども
 今回は得意技という程ではないが個性的な動きを交える事が出来ている。
 こうなるとより技を効果的に活かす道が開けます。
 しかし欠点もあります。
 フェンス越えのダイブを見せたけどまったく見得を切らず。
 身の丈と行動の格好良さが一致していません。
 それに付随する事だけどどんな状況においても振舞い方が一緒。
 中盤以降その激戦内容に反して思ったほどテンションが上がらなかったり、
 惹き込まれたりしなかった原因の一つはそこにあります。
 3本勝負という要素も1本目が25分前に決着なのでそれをカバーしはしない。
 退屈という印象を抱かれてもおかしくはないと思いますね。
 ダニエルズが素晴らしい円熟味を見せ、
 エドワーズがもがきながらシングルの可能性を模索した内容。
 最後はアクシデントで幕を閉じたものの
 5分延長をしていたよりもこの方が良かったですね。
 結果として残ればそれまでの移入度の高低は関係なくなる。
 エドワーズXダニエルズのライバリティーを今後使っていく事が出来ますから。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:4/10/11)

G#1コンテンダーズ・マッチ:ブリスコ・ブラザーズvs.レスリングズ・グレーテスト・タッグ・チーム
 まずはまったりとレスリング。
 WGTTはもう少しリアルなアマレス力を使ってほしい所です。
 打撃の耐えから対等な関係で一進一退の攻防へ。
 それ自体は中々良い事は確かなのだけど
 前回のように元メジャーという肩書を活かした方が良いですね。
 他の都落ち勢と違いそれを活かす力があるのだから。
 ベンジャミンの躍動感ある動き、定番タッグの妨害を超え、
 終盤はお互い1チャンスにかけての攻防です。
 その性質上やや波があり全てが見所という訳ではありませんが
 観客席へのスプリングボード式ダイブなどメインらしい派手な印象は残せている。
 好勝負に少し届かず。

総評
 ホミサイドが相変わらずだったり、
 それもあって王座などの位置づけと試合順が一致しなかったりするが、
 かなり充実した内容になっています。
 (執筆日:3/25/11)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

GTV王座戦、3本勝負:クリストファー・ダニエルズvs.エディ・エドワーズ
 握手を交わす。
 ダニエルズが胸を突く。
 組むとエドワーズがコーナーに押し込む。
 レフェリーがカウントを数えるとクリーンに離れる。
 組むとダニエルズが腕を取る。
 エドワーズが取り返しドロップ・トー・ホールドからフロント・ヘッド・ロック。
 ダニエルズがハンマー・ロック。
 エドワーズが取り返す。
 グラウンドに倒し両肩をつけにいく。
 フロント・ヘッド・ロック。
 取り返されたので逃れ仕切りなおし。
 ダニエルズが軽くはたくように手を合わせる。
 組むとダニエルズがグラウンド・ヘッド・ロック。
 エドワーズがコーナーに押し込む。
 離れずショルダー・ブロック。
 もう1発。
 コーナーに振ろうとする。
 振り返されるも裏に回りロープに走る。
 股下を潜りアーム・ドラッグ。
 グラウンド・ヘッド・ロックを食らうもグラウンド・ヘッド・シザースに返す。
 跳ね除けられるもアーム・ドラッグで腕を取る。
 ダニエルズがアーム・ドラッグを狙うもエドワーズは離さない。
 腕折。
 締め上げて抵抗させない。
 ロープに振られショルダー・タックル。
 ダニエルズは倒されるも脚を掴んで倒す。
 ダニエルズがグラウンド・ヘッド・ロック。
 エドワーズがすぐ起きロープに押す。
 ダニエルズはリープ・フロッグを潜ると止まりグラウンド・ヘッド・ロック。
 エドワーズは起きるとロープに振ろうとする。
 ダニエルズが腰を落として防ぐ。
 エドワーズが起きるとロープに振ろうとする。
 ダニエルズが腕を取ってグラウンド・ヘッド・ロック。
 エドワーズが起きるとロープに振る。
 ダニエルズがショルダー・タックル。
 ロープに走る。
 クローズラインをかわすとショルダー・タックル。
 ロープに走る。
 ショルダー・スルーを狙ったエドワーズを蹴り上げる。
 エドワーズがチョップで倒す。
 チョップで倒す。
 ロープに振りキッチン・シンク。
 背中を蹴りカバー。カウント2。
 チン・ロック。
 ダニエルズが起き上がりバック・エルボー。
 ロープに走る。
 エドワーズがアトミック・ドロップ。
 脚を蹴りロープに走るとジャンピング・ニー。カウント2。
 チン・ロック。
 チョップ。
 チョップ。
 押してきたダニエルズの胸に蹴り。
 頭部を脚で押し飛ばす。
 フェイス・ウォッシュ。
 カバー。カウント2。
 ロープに振ろうとする。
 ダニエルズがバックに周りバック・ドロップ。
 クローズライン。
 ターン・バックルにぶつけ首裏にチョップ。
 首裏にチョップ。
 ネック・ブリーカー。カウント2。
 首裏にニー。
 首裏にチョップを打ち下ろす。
 エルボーを打ち下ろしていく。
 ロープに走り首裏にクローズライン。
 カバー。カウント2。
 変形コブラ・クラッチ。
 両肩を押し込まれるもカウント2で返しロシアン・レッグ・スイープ。
 エドワーズがチョップ。
 エルボーにチョップ。
 ロープに走る。
 ダニエルズが追ってエルボーを叩き込み場外に落とす。
 追いかけチョップ。
 打ち返してきたエドワーズにチョップを叩き込み蹴り。
 フェンスにぶつける。
 場外カウントをカットしてからリングに戻す。
 首裏にストンピング。
 喉に足を押し当てる。
 ブレーン・バスター。カウント2。
 ネック・ロック。
 エドワーズが起き上がりバック・エルボー。
 ロープに走る。
 ダニエルズが蹴りをいれコーナー上に載せる。
 スーパープレックスを狙う。
 エドワーズが抵抗。
 ダニエルズを持ち上げるとロープを跨ぐように落とす。
 そして飛びつきヘッド・シザース。
 チョップ。
 ロープに振ろうとする。
 振り返されるもロープにつかまって止まりショルダー・スルー。
 エプロンに着地したダニエルズにクローズラインを狙う。
 かわされるもクローズラインをかわして脚を蹴り
 ロープに走り胸を蹴り飛ばす。
 ロープ越しに飛んでエプロンにダウンしたダニエルズにダブル・ストンプ。
 場外に出るとフェンスにぶつけてビッグ・ブーツ。
 ダニエルズはフェンスの外へ。
 エドワーズはリングに戻るとコーナーに上りダイビング・ボディ・アタック。
 リングに戻すとミサイル・キック。
 跳ね起きる。
 ダブル・ニー。
 スーパー・キックからタイガー・スープレックス。
 首の痛みからホールドが外れる。
 コーナー上にのせジャンピング・キック。
 逆さ吊りにする。
 ドロップ・キック。
 場外に出るとそこからドロップ・キック。
 コーナーに上り飛ぶ。
 ダニエルズはかわすと蹴り。
 ターン・バックルにぶつけカーフ・ブラニング。
 後頭部にエルボー。
 担いでインバート・デス・バレー・ドライバー。カウント2。
 チョーク・スラムを狙う。
 エドワーズは振りほどくとロープに走る。
 ダニエルズがチョーク・スラムを狙う。
 エドワーズがアーム・ドラッグに切り返す。
 ダニエルズがスーパー・キックを決め突進。
 エドワーズがカウンターでコーナーへのベリー・トゥー・ベリー。
 両者ダウン。
 エドワーズが先に動きエルボー。
 コーナー上に載せジャンピング・キック。
 おんぶしスタナー。カウント2。
 チョップ。
 ダニエルズも打ち返し打ち合いに。
 ダニエルズがツッパリを連打し張り手。
 ロープに走る。
 エドワーズが脚を掴んで転がしハーフ・ボストン・クラブ。
 ダニエルズがロープに向かう。
 引っ張り戻されるも転がしてコウジ・クラッチ。
 エドワーズが離してハーフ・ボストン・クラブへ。
 ダニエルズが掴んで転がしハーフ・ボストン・クラブ。
 エドワーズが引き込みコウジ・クラッチ。
 レフェリーがチェックする。
 ダニエルズは3度目で腕を上げると両肩を押し込む。カウント2。
 ダニエルズが掌底。
 延髄切り。
 ロープに走る。
 エドワーズが延髄切りからロープに走る。
 ダニエルズがエドワーズを捕らえて丸め込む。カウント3! 

 エドワーズがすぐに起き上がりクローズライン。カウント2。
 両者別のエプロンに出る。
 エドワーズがコーナーに上りダイビング・ダブル・ストンプへ。
 かわされたのでパワー・ボムを狙う。
 ダニエルズが押し込みチョップ。
 エプロンでのブルー・サンダー・ドライバー。
 リングに戻る。
 残り5分。
 エドワーズがカウント19でリングに入る。
 ダニエルズがすかさずパイル・ドライバー。カウント2。
 エンジェルズ・ウィングを狙う。
 エドワーズがコーナーに押し込んで防ぐ。
 チョップ。
 チョップ。
 チョップを放つ。
 ダニエルズはかわすとコーナーへのチョーク・スラム。
 カーフ・ブラニングへ。
 エドワーズが受け流しハーフ・ボストン・クラブ。
 ダニエルズがたまらずタップ!
 
 エドワーズが脚を掴もうとするも蹴り飛ばされる。
 エドワーズが脚を掴もうとするも蹴り飛ばされる。
 ダニエルズがサンセット・フリップへ。
 エドワーズが逃れ胸を蹴り飛ばす。
 STF。
 ダニエルズがロープに手を伸ばす。
 エドワーズが起こしてフェイス・バスター。
 カバーするもカウント2。
 コーナーに乗せるとチョップ。
 トップ・ロープに立って雪崩式ハリケーン・ラナ。
 カバーするもカウントは2。
 スーパー・キック。
 もう1発。
 突進。
 ダニエルズがカウンターでヒップ・トスを決め場外に落とそうとする。
 エドワーズが食らいながらもぎりぎりで巻き込む。
 ダニエルズはフェンスに激突する。
 額から激しい流血。
 エドワーズがリングに戻る。
 ダニエルズは完全にダウンしている。
 30分時間切れとなる!

試合結果

@コルト・カバナvs.デイビー・リチャーズ
A4コーナー・マッチ:マイク・ベネットvs.スティーブ・コリノvs.カイル・オライリーvs.グリズリー・レッドウッド
Bエル・ジェネリコvs.マイケル・エルジン
CROH王座戦、ノーDQ:ロデリック・ストロング(ch)vs.ホミサイド
Dサラ・デル・レイvs.ミスチーフ
Eタッグ王座戦:キングス・オブ・レスリング(ch)vs.オール・ナイト・エクスプレス
FTV王座戦、3本勝負:クリストファー・ダニエルズvs.エディ・エドワーズ(1-1)(30分時間切れ)
G#1コンテンダーズ・マッチ:ブリスコ・ブラザーズvs.レスリングズ・グレーテスト・タッグ・チーム