TOPアメリカン・プロレスROHROH 2011年 →ROH:Northern Aggression 12/4/11

ROH:Northern Aggression 12/4/11の分析


名勝負 なし
好勝負 イリミネーション・マッチ(制限時間:2時間):エディ・エドワーズ、エル・ジェネリコ、レスリングス・グレーテスト・タッグ・チームvs.ロデリック・ストロング、マイケル・エルガン、ブリスコ・ブラザーズ

約2時間50分です。
Southern Difiance 12/3/11とパッケージング。

@TJパーキンスvs.マイク・ベネット

◆試合前にヤング・バックスがANEが襲撃。タイタスに椅子攻撃を食らわせ戦闘不能にする。
 ケニーがシングルで勝負しようと言うもブラヴァドズはタッグしかやらない、といってハンデ戦にする。
Aケニー・キングvs.ブラヴァド・ブラザーズ
 終盤タイタスが復活して勝利。しかしタイタスはこの日リアルに負傷してしまいました。

Bプルービング・グラウンド・マッチ:ジェイ・リーサルvs.アダム・コール
 (コールが勝利、もしくは15分時間切れでTV王座への挑戦権獲得)

Cヤング・バックスvs.カプリス・コールマン、セドリック・アレクサンダー
Dアンディ・リッジvs.サムソン

Eイリミネーション・マッチ(制限時間:2時間):エディ・エドワーズ、エル・ジェネリコ、レスリングス・グレーテスト・タッグ・チームvs.ロデリック・ストロング、マイケル・エルガン、ブリスコ・ブラザーズ
 ベビーフェイスはポーズを取ってアピールし、ヒールは観客を挑発する。
 抗争相手が出てくるや逃げたしたりと出だし5分はほとんど接触なく明らかな時間稼ぎでしたね。
 しかし逆に言えば5分程で切り上げる懸命な判断も見せている。
 序盤レスリングをじっくり見せることも出来たでしょうが
 多人数戦ということ小技、打撃で相手と軽い調整をしながらスタート。
 WGTTやブリスコズが軽い連携、カットによる火花を加えます。
 WGTTはFBでずたぼろだったので劣化の一途を辿っているのかと想像していましたが、
 11月以降から結構良い働きを見せていますね。
 今回も良かったですね。
 10分経過。
 ロデリックのカウンター、バック・ブリーカーからジェネリコ孤立。
 細かい一進一退は流石でタッチできるかできないかの見せ場もある。
 タッチしたところでWGTTがブリスコズに殴りかかり、
 他のメンバーも巻き込んで場外乱闘。
 ここで25分経過。
 リングを空けて時間をかけた乱闘で
 エプロンからのトペ・アトミコや場外角でのオッレッ、エプロンDDTなど
 荒っぽい雰囲気を醸す見せ場を作りました。
 30分経過。
 リングに戻った後マークがロー・ブロー。
 この一発で同じリングの戦いでも場外乱闘以前と違うことを印象付けました。
 ベンジャミンの痛めている腹を使った見せ方も成功している。
 孤立したベンジャミンの脱出から再び場外乱闘。
 80分やるための仕方ない構成ですが、
 決して80分持たせられる確約のない構成です。
 場外でやっていた全員での乱闘をリングに移すという
 単純な方法で場のエネルギーを集め、密度を高めてきます。
 ここから疲労感に繋げ、最後はベンジャミンがゴミ箱の蓋で殴られ力尽きます。
 エキサイティングではないものの展開の結果として納得行くものです。
 そこからの2分で一気に試合を動かし、仕返しの蓋攻撃でタッグ家4人全員の脱落。
 ここで50分経過。
 
 エルガンとジェネリコの攻防は素晴らしい。
 エルガンは控えのエドワーズを挑発しながらも観客への働きかけも忘れない。
 体格差のバランスも理解して求められていることをできている。
 対するジェネリコも本当にタイミングばっちしで見せ場を決めてくる。
 邪魔するストロングを排除して同時ダイブで盛り上げ。
 ロデリックはエルガンを信頼しエドワーズを場外に留めることに注力。
 エルガンXジェネリコの攻防をシングルとして見せる形ですが
 それまでと同様エルガンが素晴らしい働きを見せ、
 展開及びジェネリコに勝利するという結果に十分合点がいく。
 62分。
 1対2になるやロデリックがすぐエドワーズをリングにいれ、
 これでエドワーズがピンチに陥ったのだと知らしめ、会場を再び引き締めます。
 それまで裏方に徹し気味だったロデリックが
 急に勢いづいてエドワーズに襲いかかります。
 1対2という一方的なリンチに手を出したくなる展開ですが数の利は交代できることに留め
 3人の個々の実力を存分に発揮した真っ向勝負を選んでいます。
 マルティニ介入でフレッシュな風を送り込むと
 誤爆からの見事な丸め込みでエルガンが脱落。
 73分。
 致命的な状況を脱し歓喜に沸く中で
 エドワーズがコーナー上から場外落下という絶体絶命の状況に再び急転直下。
 抑えて抑えてここで演出らしい演出とは。
 やられましたね。
 ぎりぎりで戻ってきたエドワーズにロデリックが牙を剥き、
 エネルギッシュな打撃で再び追い込んでいきます。
 マルティニ・スポットで一瞬弛緩した空気に
 エドワーズが一瞬の切り返しをぶち込みフィニッシュ。
 80分の試合の幕を閉じました。
 
 多人数マッチはシングル・マッチより見せ方が限られる欠点がある一方で、
 比較的最小限の構成であり80分である価値は余りない。
 しかしながらその少々無謀とも言える条件での挑戦だからこそ
 ROHの地力(実力ではなく)が極限まで試されていて
 最近の、取り合えず強みを活かしてロング・マッチにしてみました、という試合群とは一線を画している。
 文句なしに好勝負。

総評
 この大会は当然メインに尽きます。
 2011年のROHから2試合見るべき試合はと言われたら
 ウルヴス対決の次にこの試合を挙げるでしょうね。
DVD Rating:★★☆☆☆
(執筆日:2/21/11)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@TJパーキンスvs.マイク・ベネット
Aケニー・キング、リェット・タイタスvs.ブラヴァド・ブラザーズ
Bプルービング・グラウンド・マッチ:ジェイ・リーサルvs.アダム・コール
Cヤング・バックスvs.カプリス・コールマン、セドリック・アレクサンダー
Dアンディ・リッジvs.サムソン
Eイリミネーション・マッチ(制限時間:2時間):エディ・エドワーズ、エル・ジェネリコ、レスリングス・グレーテスト・タッグ・チームvs.ロデリック・ストロング、マイケル・エルガン、ブリスコ・ブラザーズ