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SMV:Super Dragon Evolution 3 Tape Twoの分析


名勝負 なし
好勝負 マスクvs.マスク:スーパー・ドラゴンvs.TARO(Rev-Pro 11/29/03)

ビデオ1本に約4時間収録です。

1試合目−スーパー・ドラゴンvs.ヴィク・グリムス(APW LA 10/18/03)
 グリムスはタンク型のパワー・ファイターです。
 スパドラが無慈悲な男ではなく
 ヒーローとして扱われている試合展開が他の試合と違った印象を与えます。
  
Aゲリラ・ウォーフェア・マッチ:スーパー・ドラゴンvs.ジョーイ・ライアン (PWG 11/15/03)
 いきなり椅子を投入していますがそこからレスリングに持ち込めるのが凄いですね。
 傍に椅子がある、という状況をひっくるめた危険なレスリングに仕立て上げている。
 ライアンが後手後手で合わせながら
 真っ向からぶつかり合い観客も熱狂していますね。
 ただ速攻でハード技を出している一方で
 そのハードが当たり前になっている所がある。
 だから終盤には足枷になってまったく前に進めていない状況です。
 また前回と同じくライアンの立ち位置がどうもしっくりこない。
 無理して張り合う必要を感じないし、
 もっとテクニカルな形で過激化を狙うべきです。
 好勝負に届かずも中々良い試合。 
 (執筆日:6/13/10)

3試合目−マスクvs.マスク:スーパー・ドラゴンvs.TARO(Rev-Pro 11/29/03)
 無慈悲な攻撃を浴びせるスパドラと
 それを耐え対等に渡り合うTAROの攻防は
 試合後心無きスパドラがTAROと抱き合うのも納得の
 非常に熱の入ったものでした。
 それも当然でTAROは敗北後
 マスクを脱ぐとルチャの伝統に乗っ取り引退宣言。
 そこらのギミック・チェンジやステップ・アップのために
 軽々しく行う昨今のマスクを賭けた試合とは違うことを
 当人達が理解しているのですから
 明らかに肉体的にも精神的にも
 限界を超えた終盤の敗北を認めないカウント2.9の連続も生まれるべくして生まれたという感じ。
 それがダウンしすぎカバーしすぎのテンポの悪さを招き名勝負にはなりませんが
 これは間違いなくスパドラの代表的な試合の1つです。 
 文句なしに好勝負。

4試合目−3本勝負:スーパー・ドラゴンvs.タイガー・ジョー(WPW 9/17/97)
 スパドラのデビュー戦です。
 マスクは今とほとんど同じですが
 どうやら最初はNinjaギミックだったようです。
 軽快な攻めを見所とするルチャ・レスラーでした。
 試合はリング上の日除けで見にくい上、相手共下手くそです。
 資料的な物ですから仕方ないですね。

5試合目−スーパー・ドラゴンvs.エクストリーム・ブレイド(全日本プロレス 2/23/03)
 日本であることを意識したのか
 非人道的攻めがまったく影を潜め
 日本留学で学んだことを実戦で試しているといった感じ。
 スキッパーに似たブレイドと粗いルチャの試合をしています。
 この作品のワースト・マッチかな。  
 
6試合目−スーパー・ドラゴンvs.スコット・ロスト (Best of the West 7/18/03)
 語るに足りぬ普通の試合。

7試合目−スーパー・ドラゴンvs.ゾクレ(Rev-Pro 9/20/03)
 短いながら素早い見事な攻防を見せてくれます。
 まあスパドラらしさと無縁ですけれど。 

8試合目−イリミネーション・マッチ:スーパー・ドラゴン、ゾクレ、ライジング・サンvs.クイックシルバー、TARO、フェニックス・スター(Rev- Pro 10/11/03)
 ルチャ・スタイルならではの面白い攻防はあるものの
 一方的に攻め反撃も無いままフォールしたりと
 展開がいまいち。
 これが40分にもなるのだから・・・
 最後は只大技を乱発、返して盛り上げる・・・。
 
9試合目−スーパー・ドラゴンvs.チャールズ・マーキュリー(AWS 12/10/03)
 可もなく不可もなく。 

10試合目−スーパー・ドラゴン、ロニンvs.トップガン・タルワー、チャールズ・マーキュリー(AWS 1/7/04)
 試合としては良くないですが
 試合を引っ張りもしないで
 相手を甚振ることに専念しているその姿はスパドラらしいと言えばスパドラらしい・・・。

総評。
 スパドラは決して巧いレスラーではないですし
 カードも明らかに多すぎる22試合、8時間というボリュームなので
 ベスト版にふさわしくないカードも多く、
 一般にはお勧めできません。
 しかしスパドラを語る上では欠かせないTAROとの貴重な試合が収録されているので、
 無慈悲なる龍の信奉者はマスト・ハブの一品です。
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

Aゲリラ・ウォーフェア・マッチ:スーパー・ドラゴンvs.ジョーイ・ライアン(PWG 11/15/03)
  ライアンがスパドラ、エクスカリバーを不意打ち。
  しかしそれは偽者で本物のスパドラが逆に不意打ち。
  フォア・アームズに張り手を打ち合う。
  椅子を持ち打ち合うかと思いきやスパドラが不意をついて投げつける。
  ライアンも隙を突いて椅子を叩きつける。
  ライアンはグラウンドからドロップ・キック。
  ダウンしていたスパドラだが起き上がると椅子を叩きつける。
  カバーするもカウント2。
  椅子へのクラブ・ストンプを決める。
  コーナーへのパワー・ボムからSTF。
  ライアンは椅子を叩きつけて逃れるも流れは変わらない。
  スパドラが椅子を容赦なく叩きつけていく。
  ライアンはトペ・スイシーダを狙ったスパドラを椅子で叩き落とす。
  スパドラがコーナーに立てかけられたラダーへのパワー・ボムを狙う。
  ライアンはリバース・スープレックスに返すと、そのラダーへのベリー・トゥー・ベリー。
  カバーするもカウント2。
  スーパープレックスからカバーもカウント2。
  スパドラは同コーナーのライアンを殴り落とすとダブル・ストンプ。
  スパドラはライアンの上にラダーを乗せるとコーナー上からダブル・ストンプ。
  エプロンと柵に橋渡しにしたテーブルにライアンを乗せる。
  逃げたライアンにトペ・コンヒーロ。
  テーブルに戻すも、また逃げられる。 
  ライアンがラダーへのスピアーを決める。
  両者ダウン。 
  投げ技を打ち合う。
  スパドラがスプリングボード式スピン・キックを決めカバー。カウント2。
  椅子へのサイコ・ドライバーを狙うも防がれる。
  ライアンはラリアットを椅子で防ぐと場外でパンプハンドル・ジャーマン。
  スパドラの腕を集中攻撃。
  ライアンはコーナーにテーブルを乗せリングにもテーブルを立てる。
  そしてコーナー上のテーブルからリングのテーブルへ雪崩式ネック・ブリーカー!
  カバーするもカウントは2。
  ライアンは場外への雪崩式ネック・ブリーカーを狙う。
  スパドラはロープに捕まって自爆させると
  エプロンと柵に橋渡しにしたテーブルへライアンを乗せるとコーナー上からセントーン!
  リングに戻しカバーするも自らカウント2で止める。
  サイコ・ドライバーを狙うも防がれる。
  ならばと打撃を連発しラリアット。
  柵をリングに入れサード・ロープの上に橋渡しにする。
  その上にパンプ・ハンドル・スラム。
  テーブル、ラダー、柵を三段重ねにしてそこにサイコ・ドライバー!
  カバーし1,2,3!


Bマスクvs.マスク:スーパー・ドラゴンvs.TARO(Rev-Pro 11/29/03)
  スパドラはいつもと違うマスクをつけている。
  英語の後日本語でも選手紹介が行われる。
  スパドラがいきなり平手打ち。
  TAROはすぐさまヘッド・シザースでお返し。
  スパドラは場外に出て八つ当たり。
  スパドラはグラウンドでTAROの飛び技を封じ優位に立つ。
  TAROはDDTを決めると場外に逃れたスパドラにトペ・アトミコ。
  リングに戻しカバー。カウント2。
  TAROがクラブ・ストンプを決める。
  これにキレたスパドラはTAROを殴りつけ本家のクラブ・ストンプを見せつける。
  もう1発決める。
  スパドラがTAROを甚振る。
  観客に悪意を向けTAROへの注意がそれる。
  TAROはその瞬間を狙ってトペ・スイシーダからのDDTを狙う。
  スパドラは受け止めると観客席へベリー・トゥー・ベリー。
  リングに戻しカバー。カウント2。
  スパドラが無慈悲な攻撃を浴びせていく。
  マスクを剥ごうとする。
  TAROは蹴りつけて逃れるとお返しにマスクを剥ごうとする。
  TAROは肩紐を外しスパドラに背を向ける。
  スパドラの不意打ちを防ぐとラリアット。
  場外に逃れたところにトペ・スイシーダからDDT。
  リングに戻しカバー。カウント2。
  マスクが破れた所を殴りつけスパドラを流血させる。
  リバース・スタナー3連発からカバーはカウント2。
  スパドラのムーブ、コーナーからのセントーンを決める。
  スパドラはカウント1で返すと本家のセントーンを決めカバー。
  TAROもカウント1で返す。
  フォ・アームズを打ち合う。
  TAROが打ち勝ちカバーするもカウント2。
  ならばとドラゴン・ラナを狙う!
  スパドラは耐えるとマットに叩きつけダブル・ストンプ。
  カバーするもカウント2。
  スパドラがサイコ・ドライバーを狙う!  
  TAROがハリケーン・ラナに切り返すもカウントは2!
  スパドラはコーナーへのランニング・パワー・ボムを狙う。
  TAROがハリケーン・ラナに返しコーナーにぶつける。
  カバーするもカウント2。
  再びドラゴン・ラナを狙う!
  スパドラはわざと後ろに倒れることで防ぐと
  コーナーへのランニング・パワー・ボムからSTF。
  TAROがロープを掴む。
  サイコ・ドライバーを狙うも抵抗を受ける。
  ならばとスプリングボード式スピン・キックを決めてからサイコ・ドライバーへ!
  逃げられるも垂直落下式ブレーン・バスターを決めカバー。カウント2。
  スパドラがスーパープレックスを狙う。
  TAROはクロス・ボディに切り返しカバー。カウント2。
  TAROが遂にドラゴン・ラナを決めるもカウントは2!
  TAROはスパドラをコーナーに乗せると肩車の状態へ。
  スパドラが抵抗し雪崩式サイコ・ドライバーへ!
  TAROが空中でハリケーン・ラナに切り返し1,2,2!カウントは2!
  TAROがサイコ・ドライバーを狙う!
  スパドラが逃れサイコ・ドライバー炸裂!
  カバーするもカウント2で止める!
  そして雪崩式サイコ・ドライバー!
  カバーし1,2,2!カウント2!
  スパドラが意識を失っているのではとレフェリーにチェックさせるも腕は3回落ちない!
  スパドラは頭部にダブル・ストンプ!
  更にコーナー上から頭部にダブル・ストンプ!
  レフェリーにチェックされるもTAROは敗北を認めない!
  スパドラはヘッド・バッドに頭部への蹴り、そしてラリアット!
  もう1発ラリアット!
  遂にTAROの腕が3回落ちスパドラの勝利となる!
  TAROが這いながら握手を求める。
  スパドラは手を握り締め引き寄せると抱き寄せる!
  そしてTAROの腕を上げる!
  TAROのマスクが外される!
  ファンからはThank You TARO!
  スパドラとTAROは改めて抱き合う!
  TAROはスパドラに感謝の意を示し
  プロレスを引退することを告げる!
  Please Don't Go!Please Don't Go!
  TAROは悔いは無い、素晴らしいレスラー相手、素晴らしい団体、素晴らしいファンと出会えたからと言う!
  ファンから拍手がTAROに送られる!

試合結果

@スーパー・ドラゴンvs.ヴィク・グリムス(APW LA 10/18/03)
Aゲリラ・ウォーフェア・マッチ:スーパー・ドラゴンvs.ジョーイ・ライアン(PWG 11/15/03)
Bマスクvs.マスク:スーパー・ドラゴンvs.TARO(Rev-Pro 11/29/03)
C3本勝負:スーパー・ドラゴンvs.タイガー・ジョー(2-1)(WPW 9/17/97)
Dスーパー・ドラゴンvs.エクストリーム・ブレイド(全日本プロレス 2/23/03)
Eスーパー・ドラゴンvs.スコット・ロスト(10分時間切れドロー)(Best of the West 7/18/03)
Fスーパー・ドラゴンvs.ゾクレ(Rev-Pro 9/20/03)
Gイリミネーション・マッチ:スーパー・ドラゴン、ゾクレ、ライジング・サンvs.クイックシルバー、 TARO、フェニックス・ スター(Rev-Pro 10/11/03)
Hスーパー・ドラゴンvs.チャールズ・マーキュリー(AWS 12/10/03)
Iスーパー・ドラゴン、ロニンvs.トップガン・タルワー、チャールズ・マーキュリー(AWS 1/7/04)