SMV：Video Sampler #3の分析
| 名勝負 | なし |
| 好勝負 | なし |
1枚、約1時間35分です。
①ジェイク･クリストvs.ジョナサン･グレシャム(AIW 5/20/11)
相手を押さえつける意図の伴った本格的なレスリングを見せてくれます。
中盤はグレシャムが脚攻め。
今回は売りである綺麗なフォームを崩してまで
気持ちを前に出していてより惹きつけられるファイトでしたね。
クリストはそれを受けて脚を余り動かさないようにしながらも引き続きリズムをつけているのがにくい。
上手く進んでいた試合ですが終盤は少しトーン･ダウン。
一線を越えた打ち合いという認識からダメージを受けているはずの脚を使っての蹴りを多用したのが一因です。
まあまあ良い試合。
②1回戦：ブライアン･ゴットvs.ザック･セイバーJr(Magnum Pro 4/29/11)
ゴットがレスリング･スタイルの本道を行っています。
中盤以降もレスリングがメインで
相手の隙を突いたりする形で序盤との差別化を図っている。
初めて見る選手ですが渋いですね。
対するセイバーはご存知の通りレスリングの才能はある。
打撃もいつもより情熱的で短いながらも堪能できる内容に。
まあまあ良い試合。
③4コーナー･マッチ：シェイン･ホリスターvs.ジョニー･ウェーブvs.シーマ･ザイオンvs.クリスチャン･フェイス(AAW 5/13/11)
試合時間が短いのでそれぞれが自分の個性を出し、
ルチャ･ルールやダイブを使った展開付けをすればそれでもう時間が来てしまう。
悪くない試合だけど余りに発展性のない内容です。
④ピンキー･サンチェスvs.イジー･デッドエット(ISW 8/8/09)
ピンキーがゲートの裏に消えると突然スリラーが鳴り出し、
マイケル化したピンキーが登場しリズムを刻みながらイジーに迫る。
これがやりたかっただけ。
その前後は誰にも受けていないネタや過剰演技、無意味な技見せしかない。
ひどすぎる試合。
⑤マルシェ･ロケットvs.ニック･ブルベイカー(Dreamwave 6/4/11)
ネイト･ヘイトリッドのようなすがたをしたニックだが
身体に見合う方向性も見えてなければ完成度も低い。
女子マネがそれ以上にやるべき事が分かっていなくて見ていられない。
一方のマルシェ。
その長身はインディーでは随分と様になります。
しかし積極性が欠如していて終盤になっても盛り上がり所がなく･･･。
ひどい試合。
⑥U-30ヤング･ガン王座戦、4コーナー･エリミネーション･マッチ：ACH(ch)vs.ゲイリー･ジェイvs.エリック･キャノンvs.戸澤陽(ACW 5/15/11)
テンション高くぶつかり合いながらも
すっと引いて上手く控えと交代するスマートな試合運び。
それぞれの思惑が絡まっていきます。
後半になるとエリックと戸澤の火花の散らしあいが本格化。
それに伴いアナーキーな会場の雰囲気を背に試合は加速度的にヒートしていきます。
4人が入ってのジャーマンによりエリックとゲイリーが同時に脱落するという展開からACHと戸澤の一騎打ちに。
これまでの相手エリックではなくなった事により落ちるかなと思いきや
ACHが黒人選手ならではのバネを使ってキレのあるコンボを見せます。
スタイルが違うからこそ、被りを気にする事なくそれぞれの
全力の技使いでぶつかる事が出来、最後までしっかり盛り上がりました。
個の魅力、試合の構築、会場の雰囲気、3要素が揃った素晴らしい内容です。
好勝負に少し届かず。
⑦ARフォックスvs.ルイス･リンドン(IPW 3/5/11)
魅力的なかわし合いが出来るカードです。
リンドンはどうしても狙いがぶれる事があり、
後半のアーム･バーがでたらめなタイミングで入ってくるのはどうにかして欲しいですね。
フォックスはまんべんなくスポットを配置するので
マイナスではないけれどかといってプラスとも言えず、構築力が今ひとつ。
団体の規模を考えれば十分な内容か。
平均レベル。
⑧IWA-U王座戦：ジョーイ･オライリー(ch)vs.ジェイ･スペード(IWA-Unlimited 10/9/10)
カメラが安定していないので見づらいですね。
それはともかく試合は乱戦からスタート。
精度は低いもののオライリーのヒール･ワークに対しての
スペードのリアクションが結構方向性の良いもので、
全般を通して細かい部分で技を見せる機会が生まれている。
両者ともに他の団体ではここで受けているような扱いは受けないでしょう。
しかし少なくともこの団体では俺がスターなんだ、という気概を持って試合に臨んでいる。
そういう立派な覚悟に則った戦いは見応えがある。
平均より少し上。
⑨リッチ･スワンvs.シュガー･ダンカートン(Force-1 1/22/10)
ゴングが鳴っても戦う気はなくマイクを取って音楽を流し始めます。
そこに出てきてダンスを踊った奴に2人でスーパー･キック。
ようやく戦い始めるもコミカルな意識は消えず、
勝敗と関わるとは思えない攻防を続けて6分で終了。
これがサンプルで良いのか。
ひどい試合。
総評
こんなのがサンプルで良いのかという試合もあったが、
Magnum Pro、ACWに興味を持ったので十分目的を達している内容。
普通に戸澤のUSでのブレイクを実感させる試合の一つを手に入れる目的でもお買い得です。
DVD Rating：★☆☆☆☆
(執筆日：5/25/11)
注目試合の詳細
なし試合結果
①ジェイク･クリストvs.ジョナサン･グレシャム(AIW 5/20/11)②1回戦：ブライアン･ゴットvs.ザック･セイバーJr(Magnum Pro 4/29/11)
③4コーナー･マッチ：シェイン･ホリスターvs.ジョニー･ウェーブvs.シーマ･ザイオンvs.クリスチャン･フェイス(AAW 5/13/11)
④ピンキー･サンチェスvs.イジー･デッドエット(ISW 8/8/09)
⑤マルシェ･ロケットvs.ニック･ブルベイカー(Dreamwave 6/4/11)
⑥U-30ヤング･ガン王座戦、4コーナー･エリミネーション･マッチ:：ACH(ch)vs.ゲイリー･ジェイvs.エリック･キャノンvs.戸澤陽(新チャンピオン!)(ACW 5/15/11)
⑦ARフォックスvs.ルイス･リンドン(IPW 3/5/11)
⑧IWA-U王座戦：ジョーイ･オライリー(ch)vs.ジェイ･スペード(新チャンピオン!)(IWA-Unlimited 10/9/10)
⑨リッチ･スワンvs.シュガー･ダンカートン(Force-1 1/22/10)