TOPアメリカン・プロレスPWGPWG 2011年 →PWG:Fear 12/10/11

PWG:Fear 12/10/11の分析


名勝負 なし
好勝負 エル・ジェネリコvs.ディック東郷

タッグ王座戦:ヤング・バックス(ニック・ジャクソン、マット・ジャクソン)(ch)vs.アペタイト・フォー・デストラクション(スーパー・ドラゴン、ケビン・スティーン)

@ファイティン・テイラー・ボーイズ(ブライアン・ケイジ・テイラー、ライアン・テイラー)vs.ケニー・キング、TJパーキンス
Aロデリック・ストロングvs.アメージング・レッド
Bピーター・アヴァロン、レイ・ローザス、ダイナスティ(ジョーイ・ライアン、スコーピオ・スカイ)vs.B-Boy、ファイマスB、クリス・キャデラック、キャンディス・ラレー
Cウィリー・マックvs.クリス・ヒーロー
Dロックネス・モンスターズ(ジョニー・ガルガーノ、ジョニー・ユーマ)vs.フューチャー・ショック(アダム・コール、カイル・オライリー)

Eアメリカン・ウルヴスvs.スーパー・スマッシュ・ブラザーズ
 基本の攻防を見れば分かるようにウルヴスの自力が勝っている事は隠しようがない。
 という事でそれはウルヴスの勝ちとして
 チェーン数のある攻防においてはスポット、工夫面でSSBが勝る、と描きバランスを取っています。
 PWGの観客の盛り上がり方を踏まえて的確に盛り上げて中盤へ。
 エドワーズが特にのっていましたね。
 孤立するウノも役割をわきまえ良質な働き。
 ドスもタッグだから相手が2人で技を見せるチャンスが2倍と
 勢い良く技を繰り出していきました。
 タッグで絡むスポット、数珠打ち、連発、切り返し等、
 そのバランスを保ちながらインディーならではの面白さを追求している。
 ウノの重量設定も地味に良かった。
 好勝負に少し届かず。

Fエル・ジェネリコvs.ディック東郷
 ジェネリコは通常の流れにステップを加える事で
 観るものの記憶に引っかかる独特の味付けを生み出している。
 また動き、受けの一端にゆとりを付与していますね。
 特殊な一戦用のスタイルです。
 一方で東郷はいつもの如く日常的試合スタイル。
 それでも人を食ったような動きをしたりと
 PWGの環境に合わせているので表現的な可能性は他より大きい。
 また通常技主体で面白いがインパクトに欠ける欠点も
 ジェネリコの仮想的なダメージ表現によって補われている。
 終盤は両者共予想のつかぬタイミングで受け手が動く事で
 常道ではなせない人工的な緩急で大きな盛り上がりを生みました。
 しかしそこに特殊な理は観られず、只理を無視しているだけになっているのは残念。
 ぎりぎり好勝負。
 
Gタッグ王座戦:ヤング・バックス(ニック・ジャクソン、マット・ジャクソン)(ch)vs.アペタイト・フォー・デストラクション(スーパー・ドラゴン、ケビン・スティーン)
 スーパー・ドラゴンは観客席の椅子を掴むと
 畳むとかそんな事気にせずに相手に投げつける。
 未だ尚暴虐龍足りえている。
 また、ある程度絞れていて復活を確信させる。
 スティーンとのバランスも良好。
 スパドラが反撃を食らった直後に
 スティーンが制圧しにかかるので劣勢に回った印象を残さない。
 Yバックスもひるまず、凄まじい乱闘となっていましたね。
 只カオスです。
 いや乱闘にカオスは付き物です。
 ですから乱闘においては場外とリングの使い分け、
 フット・ワークによって試合を組み立てていく。
 しかしこの試合はその要素が欠落しているので行き先が見えず、ややもすれば停滞している。
 後半のスティーンをリングで捕まえ、スパドラを排斥する展開も
 確かに首を挟んでの椅子攻撃+エプロンへのトルネードDDTで幕切りがあったが、
 ベースのハードさが高く、いつもの感覚があてにならない状況のため認知するまでにラグが起きています。
 構築に難はあるが乱闘の密度は他を寄せ付けないもので
 最後のフィニッシュも完全に破壊した、という言葉が似合う。
 ぎりぎり好勝負。

総評
 2011年最後も思っても見なかったようなカードを実現し
 後半3試合は高いクオリティを伴う内容となりました。
 良質な大会です。。
 (執筆日:1/25/11)
DVD Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ファイティン・テイラー・ボーイズ(ブライアン・ケイジ・テイラー、ライアン・テイラー)vs.ケニー・キング、TJパーキンス
Aロデリック・ストロングvs.アメージング・レッド
Bピーター・アヴァロン、レイ・ローザス、ダイナスティ(ジョーイ・ライアン、スコーピオ・スカイ)vs.B-Boy、ファイマスB、クリス・キャデラック、キャンディス・ラレー
Cウィリー・マックvs.クリス・ヒーロー
Dロックネス・モンスターズ(ジョニー・ガルガーノ、ジョニー・ユーマ)vs.フューチャー・ショック(アダム・コール、カイル・オライリー)
Eアメリカン・ウルヴスvs.スーパー・スマッシュ・ブラザーズ
Fエル・ジェネリコvs.ディック東郷
Gタッグ王座戦:ヤング・バックス(ニック・ジャクソン、マット・ジャクソン)(ch)vs.アペタイト・フォー・デストラクション(スーパー・ドラゴン、ケビン・スティーン)(新チャンピオン!)