TOPアメリカン・プロレスPWGPWG 2007年 →PWG:Battle of Los Angels Night Three 9/2/07

PWG:Battle of Los Angels Night Three 9/2/07の分析


名勝負 なし
好勝負 決勝、3ウェイ・ダンス:エル・ジェネリコvs.CIMAvs.ロデリック・ストロング

1枚約2時間40分です。

@2回戦:ジョーイ・ライアンvs.ロデリック・ストロング
 短めの試合時間が功を奏したのかライアンの欠点は出ず。
 チャンを従えたライアンのヒール・プレイに
 ストロングが真っ向から立ち向かうという内容で
 まあまあ良い試合。

A2回戦:アレックス・シェリーvs.マット・サイダル
 両者自らの魅力を引き出し
 尚且つそれを上手く融合させました。
 面白い攻防もありグッド・マッチには少し届かずの中々良い試合。
 でもスーパー・キックを1回転で受けるのはやりすぎ。

B2回戦:クラウディオ・カスタニョーリvs.PAC
 CCと無重力男との組み合わせは言うまでも無く鉄板で
 その体格、パワーと相手の身体能力が絡み合って
 ダイナミックな攻防を演出し
 信じられないようなムーブも生まれる。
 この試合も例外ではない
 1つ今回問題点としてはレスリングを含め序盤の内容。
 PACは只の飛び技師ではないのだから
 もう少し良いものを見せられると思うのだが。
 好勝負には届かないが中々良い試合。

C2回戦:CIMAvs.Shingo
 腕を痛めていてもパワーで勝るShingoに対し
 CIMAが腕攻めに行ったりという内容。
 テーピングして前振りまでするなら
 その真正面ファイトを変えて腕を極力使わないで欲しい所。
 しかし威力が弱まるという表現はできているし、
 痛みに耐えながら敢えて腕を使うというのも
 相手が他ならぬCIMAならば説得力はある。
 内容自体はこの2人ということで安定したもので
 中々良い試合。
 
D2回戦:ナイジェル・マッギネスvs.ネクロ・ブッチャー
 場外乱闘から始まったこの試合
 ナイジェルがネクロの脚に椅子をぶつけると
 グラウンド・レスリングの脚攻めに移行し
 ネクロの味を完全に消したかに思われましたが
 終盤のラリアットの打ち合いなんかで盛り返しました。 
 まあまあ良い試合。

E2回戦:ドラゴン・キッドvs.エル・ジェネリコ
 面白いことは面白いけど
 キッドのムーブを披露するために組み立てられた
 試合に見受けられる。
 そのキッドのムーブも安定性は無く
 ブレーン・バスタァァァァァァーをスタナーに切り返すという
 最大の見せ場も後頭部から落ちていたし・・・。
 平均より少し上。

F準決勝:アレックス・シェリーvs.ロデリック・ストロング
 大技、必殺技を避けあうような大きなスポットは1,2つぐらいで
 終盤までスロー・ペースで試合が進めため
 熱気や元GN対決というスペクタクル性が全然高まらず、
 一線を越えるものを生み出せはしなかった。
 終盤は良かったんですけどね。
 出来る事は分かっているだけに残念。
 好勝負には少し届かず。

G準決勝:PACvs.CIMA
 なんというか普通の試合。
 それぞれが自分の実力を普通に出して
 両者の色が普通に混ざってできましたという感じ。
 CIMAがヘッド・シザースの受けを
 大きく見せようとしすぎて脳天から落ちたのしか印象に残ってないですね。
 平均的な良試合。

H準決勝:ナイジェル・マッギネスvs.エル・ジェネリコ
 ナイジェルが喋りながら終始腕攻めで攻め手に回るという
 格が違う者同士の対決を思わせる内容。
 実際の所、少なくともPWGでは逆の立場のはずなのだが・・・。
 そのため面白みに欠けると共に違和感を受けますが
 両者のスタイルを考えると、
 こういう内容もありであって実際良くできていると思います。
 平均的な良試合。 

Iタイラー・ブラック、ジャック・エヴァンス、クリス・ヒーロー、ケビン・スティーン、ダグ・ウィリアムス、横須賀享vs.カール・アンダーソン、オースチン・エリーズ、ヒューマン・トルネード、スコット・ロスト、ジミー・レイブ、デイビー・リチャーズ
 やはり12人というのは多すぎる。
 これでは個性を出すのが大変。
 地味なアンダーソンなんか焦ってミスしてたし。
 せめてエリミネーション形式にすべきでしたね。
 クライマックスもあっけないし平均より少し上。
 
J決勝、3ウェイ・ダンス:エル・ジェネリコvs.CIMAvs.ロデリック・ストロング
 3ウェイ・ムーブに目新しいものはないけれど
 3ウェイという要素を適切に使用し
 それでいて決して質を落とすことなくやり遂げたのは見事。
 時間の短さもエプロンを使ったハード・スポットと
 必殺技の打ち合いでクリアし決勝にふさわしいないように仕立て上げました。
 ぎりぎり好勝負。
 
総評。
 BOLAの伝統どおり凄い試合はありませんが
 この3日目の平均的質はかなりの物がある。
 只毎度の事ながら言わせてもらうと
 2日にまとめる、もしくは思い切って3日目だけにしても良い気がする。
DVD Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

J決勝、3ウェイ・ダンス:エル・ジェネリコvs.CIMAvs.ロデリック・ストロング
  ストロングがいきなりジェネリコ、CIMAと両者を丸め込む。
  これで連係攻撃を食らう羽目になり場外へ。
  するとCIMAが早くも裏切りジェネリコを丸め込む。カウント2。
  チョップの打ち合いからCIMAがジェネリコを落としダイブを狙う。
  ストロングがCIMA引き摺り下ろしチョップを打ち合う。
  そこにジェネリコがサマーソルト・ブランチャ。
  ストロングを戻し開脚式ムーンサルトを狙う。
  ストロングがバック・ブリーカーで迎え撃ちカバー。カウント2。
  CIMAがストロングに襲い掛かる。
  インディアン・でスロックの体勢に捕らえる。  
  妨害しに来たジェネリコを捕らえブレーン・バスター。
  ジェネリコにバック・クラッカー。
  ダブル・ニー・アタックにつなげようとする。
  ジェネリコがスタンガンに切り返しオッレッ!を狙う。
  その時ストロングがビッグ・ブーツ。
  CIMAがストロングにスーパー・キック。
  ジェネリコがCIMAにビッグ・ブーツを決め全員ダウン。
  ジェネリコがエプロンのCIMAに突進。
  CIMAはカウンター・パンチを入れるとその先のコーナーでうずくまっているストロングにトカレフ。
  ジェネリコがCIMAにオッレッ!を決めハーフネルソン・スープレックス。カウントは2。
  ならばとブレーン・バスタァァァァァーを狙う!
  CIMAが耐えてジェネリコを落とす。
  そのジェネリコにストロングがビッグ・ブーツを決めダブル・ニー・ガット・バスター。
  そこにCIMAがストロングにフロッグ・スプラッシュ。カウントは2。
  CIMAがエプロンのストロング目掛け突進。
  ストロングはCIMAを捕らえるとエプロンでのバック・ドロップ。
  ジェネリコがエプロンでストロングにビッグ・ブーツを決めるとエプロンでの垂直落下式ブレーン・バスター。
  CIMAがエプロンのジェネリコにヴィーナスからエプロンでのシュバイン。
  カバーするもカウントは2。
  CIMAがクロス・ファイヤーを狙う。
  ジェネリコがジャックナイフ固めに切り返す。
  CIMAはカウント2で返すとスーパー・キックから垂直落下式ブレーン・バスター。
  それでも何とか起き上がってきたジェネリコにアーム・ロック・シュバインを決め1,2,3!
  ジェネリコ脱落(9分)!
  ストロングがCIMAに襲い掛かりバック・ブリーカー。
  カバーするもカウント2。
  ダブル・ニー・ガット・バスターを狙う。
  CIMAは逃れるとダブル・ニー・アタック、ヴィーナス、アイコノクラズムと攻め立てフロッグ・スプラッシュへ。
  ストロングは膝を立てて防ぐとダブル・ニー・ガット・バスター。
  カバーするもカウント2。
  スーパープレックスを狙う。
  CIMAが耐え雪崩式トルネードDDTに切り返す。
  シュバインを決めるもカウントは2!
  もう1発決めるもカウントは2!
  3発目を狙う!
  ストロングがサンセット・フリップに返す。
  カウント2で返されるも、すぐさまビッグ・ブーツ。
  ギブソン・ドライバーにつなげるもカウントは2!  
  もう1発狙う!
  CIMAはリバース・スープレックスに返す。
  サンセット・フリップに切り返そうとしたストロングの手を払いダブル・ストンプ。
  更に顔へのダブル・ストンプ。
  クロス・ファイヤーを決め1,2,3!
  CIMAの優勝(13分)!

試合結果

@2回戦:ジョーイ・ライアンvs.ロデリック・ストロング
A2回戦:アレックス・シェリーvs.マット・サイダル
B2回戦:クラウディオ・カスタニョーリvs.PAC
C2回戦:CIMAvs.Shingo
D2回戦:ナイジェル・マッギネスvs.ネクロ・ブッチャー
E2回戦:ドラゴン・キッドvs.エル・ジェネリコ
F準決勝:アレックス・シェリーvs.ロデリック・ストロング
G準決勝:PACvs.CIMA
H準決勝:ナイジェル・マッギネスvs.エル・ジェネリコ
Iタイラー・ブラック、ジャック・エヴァンス、クリス・ヒーロー、ケビン・スティーン、ダグ・ウィリアムス、横須賀享vs.カール・アンダーソン、オースチン・エリーズ、ヒューマン・トルネード、スコット・ロスト、ジミー・レイブ、デイビー・リチャーズ
J決勝、3ウェイ・ダンス:エル・ジェネリコvs.CIMA(優勝!)vs.ロデリック・ストロング