TOPアメリカン・プロレスPWGPWG 2007年 →PWG:Dynamite Duumvira Tag Team Title Tornament Day One 5/19/07

PWG:Dynamite Duumvira Tag Team Title Tornament Day One 5/19/07の分析


名勝負 ブライアン・ダニエルソンvs.CIMA
好勝負 なし

1枚約3時間5分。

1試合目−ストーカー市川Zvs.ドン・フジイ
 独特の緩いコメディーと
 ちょっとしたハードコアのアンバランス加減が面白い。
 試合としては駄目で少し悪いという評価になるが
 オープニングとしては良い。

2試合目−1回戦:キングス・オブ・レスリングvs.ブリスコ・ブラザーズ
 相性が良いだけに意外にタッグとしては駄目な
 (普通ライバルが組むと良いタッグになるのに)
 KOWにしては良い試合になりました。
 グラウンド・レスリングで優位だといって
 連携力を軽んじたKOWにブリスコズが連携力で反撃していくという構図。
 やや技の使いどころが適切でない場面も見られましたが中々良い試合です。

3試合目−ディノ・ガンビーノvs.TJパーキンス
 ガンビーノなんかと、なんで契約したのやら。
 TJも試合は作れないから当然悪い試合。

4試合目−1回戦:トレイラー・パーク・ボーイズ(ネイト・ウェブ、ジョシュ・アベクロンビー)vs.ハバナ・ピットブルズ(ロッキー・ロメロ、リッキー・レイヤース)
 それなりにできる奴らのはずなんですが
 流れ、展開がいまいちで
 TPBもWSXで見た時に比べタッグ力が落ちている気もします。
 平均レベル。
 
5試合目−ブライアン・ダニエルソンvs.CIMA
 ドリーム・マッチが実現。
 内容は極めて変わった物になりました。
 どんなものかと言いますと・・・
 雰囲気作り、脚、腕・・・と
 大体約5分ごとに話題を決めて
 プロレスを通じて対話していく、とでも表すべきもの。
 ・・・
 俺はこんな事ができるぞ、
 お前はどうだ、
 あぁ、そんな事ができるか、
 じゃあ、これはどう返すよ
 おう、そうきたか、
 おい、面白えなぁ
 お前とこのままずっと戦っていたいなぁ、
 たまんねえぜ
 ・・・
 そんな声が聞こえてきそうです。
 そのせいで相手を倒そうという色合いが薄く
 単純に試合としての完成度で考えれば、まだまだ向上させることができるでしょう。
 しかしこういうのは
 ドリーム・マッチでなら許されても良いと思うし
 決して技の披露会という訳でもなく
 それを流れを崩さず物語を読ませる、という上手さ。
 そして何より非常に面白く30分間だれる事がまったくない。
 これはぎりぎり名勝負とすべきでしょう。
  
6試合目−1回戦:アロギャンス(クリス・ボッシュ、スコット・ロスト)vs.マッスル・アウトロウズ(土井成樹、吉野正人)
 真っ向からスピード・バトルで立ち向かうも
 吉野が速過ぎるので土井を孤立させるも・・・
 という展開。
 スピード以外は特別目を見張るものがなかったけれど
 中々良い試合です。

7試合目−ヘアvs.BOLA出場権:ロニンvs.ジョーイ・ライアン
 ロニンの解雇嘆願書でも出したい気分。
 まだ意味不明なプッシュが続いていたのか。
 ロニンにしてはましだけど悪い試合に変わりない。  

8試合目−1回戦:スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズvs.PAC、ロデリック・ストロング
 内容はスパドラ、リチャーズが試合を支配しようとするのに対し
 ストロング、PACが裏をかいて対抗していくというのが基本ですが・・・
 とにかく長すぎる。
 他は18分とかなのにこれだけ約30分。
 そして両タッグがそれをできるだけのものがあるかというと否。
 まずスパドラ、リチャーズですが
 見た限りこの2人の試合はタフマン・コンテスト的で
 たいしたライバルではなく
 ライバル同士が組むと良タッグという原則にあてはまらない。
 どちらも同じタイプで起伏が生まれないっていうのもあります。
 ついでにスパドラは腹が出すぎです。
 (いつのまにかアイコンから只のヒールに格落ちしてるし)
 一方のPAC、ストロング。
 エヴァンスがこれなくてPACが代役になったのですが
 PACならエヴァンスの代わりにはなれません。
 なにせ最近飛び業師化が進んでますから。
 終盤も、コーナー上に行き過ぎたりと
 流れ、展開を崩しがちです。
 試合時間が長かったということ、
 ハード・ヒッティングやハイ・スポットがあったことは
 ある程度評価できるが中々良い試合程度。

9試合目−PWG王座戦:エル・ジェネリコ(ch)vs.ケビン・スティーン
 入場中に襲い掛かり、いきなりエプロンへのパワー・ボム、
 クライマックスには掟破りとか
 大技に頼りすぎという駄目な試合構成です。
 何回もやっているのか、ある程度は上手くいっていたけど。
 平均より少し上程度。
 こういうのもたまにやるなら悪くないがメインですべきではない。


総評。
 好勝負以上はなかったとはいえ
 トーナメントは上々の出来で
 何よりアメドラvs.CIMAのドリーム・マッチは必見の内容。
 幾つかの試合とメインが脚を引っ張っていますが
 中々良い大会で、お勧めです。
DVD Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

Dブライアン・ダニエルソンvs.CIMA

  まずは相手の出方を探っている。
  力比べの攻防はまったくの互角。
  アメドラがロープ・ブレイク時にアッパーカートを決め離れる。
  グラウンド・レスリングの攻防。
  5分経過。
  アメドラがインディアン・デス・ロックからブリッジで締め上げる。
  カバーに持っていく。カウント2。
  仕切り直し。
  アメドラが牽制で蹴りを放つ。
  CIMAは受け止めると逆にロー・キックを入れる。
  CIMAが丸め込みからレッグ・ロック。
  アメドラがロープを掴む。
  CIMAが脚を攻めていく。
  レッグ・ロックに返されロープを掴む。
  アメドラは離れずアッパーカートを叩き込んでいく。
  CIMAがアッパーカートを避けると同時にバック・スライド。カウント2。
  CIMAがフルネルソンを狙う。
  コーナーに逃れようとしたアメドラをコーナーに押し込んでドロップ・キック。
  10分経過。
  CIMAは腕に狙いをつける。
  アメドラは逃れるとキチン・シンクからサーフボード・ストレッチ。
  アメドラが腕に狙いをつける。
  15分経過。
  腕攻めの合間に投げ技を放っていく。
  何度もカバーするがカウント2。
  アメドラが蹴りつけ挑発。
  CIMAも挑発し返す。
  CIMAがダブル・ニー・バック・ブリーカーにダブル・ストンプ。
  アメドラを落とすとスプリングボード式ブランチャ。
  リングに戻しダイビング・クロス・ボディへ。
  アメドラが体勢を入れ替える。カウント2。
  アメドラはコーナーを使って背後を取るとバック・ブリーカー。
  ダイビング・ヘッド・バッドを決めカバー。カウント2。
  丸め込み合いになる。
  20分経過。
  両者ダウン。
  ヘッド・ロックを食らった瞬間CIMAが不意をついてバック・ドロップ。 
  ダブル・ニー・アタック、ヴィーナスからアイコノクラズム。
  パーフェクト・ドライバーにつなげるもカウントは2。
  フロッグ・スプラッシュに行く。
  アメドラは膝を立てて防ぐと
  CIMAを場外に落としトペ・スイシーダ。
  リングに戻しコーナー上へ。
  CIMAはアメドラを捕らえるとヴィーナスからアイコノクラズムを狙う。
  アメドラは2度も同じ手を食うかとクロス・フェイス・チキン・ウィング!
  脚を絡ませ倒す。  
  CIMAは3度目のレフェリー・チェックで腕を上げるとロープに手を伸ばす。
  アメドラが不意をついてジャーマン。カウント2。
  ドラゴン・スープレックスを狙う。
  CIMAが丸め込みに返す。カウント2。
  アメドラが再びドラゴン・スープレックスを狙う。
  同じく再び丸め込みに返そうとしたCIMAの動きを読み蹴りつけるとキャトル・ミューティレーション!
  CIMAがロープに脚をかける。
  25分経過。
  アメドラはアッパーカートを浴びせスーパープレックスを狙う。
  CIMAは殴り落とすと飛びかかる。
  アメドラは避けると同時にキャトル・ミューティレーション!
  同時にCIMAが飛びカバーの体勢に!カウントは2!
  CIMAはクローズラインを避けると丸め込む。カウント2。
  スーパー・キックからシュバイン!
  カバーするもカウントは2!
  残り3分!
  スプリングボード式ドロップ・キックからシュバインを狙う!
  アメドラはクルーシーフィックスに返す!
  カウント2で返されるやエルボー連打!
  そしてカバーするもカウントは2!
  残り2分!
  両者膝をついた状態で張り手を打ち合う。
  スパドラがニー・ストライクからCIMAをコーナーに乗せる。
  残り1分!
  雪崩式バック・ドロップが炸裂!
  カバーするもカウント2!
  ならばとキャトル・ミューティレーション!
  残り時間10,9,8,痺れを切らしアメドラがカバーに持っていく!
  1,2,2!カウントは2!
  30分時間切れで引き分け!
  観客はスタンディング・オベーションで応える。
  両者お互いを認め握手。 

HPWG王座戦:エル・ジェネリコ(ch)vs.ケビン・スティーン
  スティーンが入場中のジェネリコに襲い掛かっておりエプロンにパワー・ボム。
  リングにいれカバー。カウント2。
  抱え上げて膝へのネック・ブリーカーでカバー、カウント2。
  ジェネリコがコーナー上のスティーンを捕らえブレーン・バスタァァァァーを狙う。
  防がれるもビッグ・ブーツで落としトペ・コンヒーロ。
  リングに戻し攻めていく。
  ジェネリコは腕を取ってのトルネードDDTを狙う。
  スティーンはその動きを利用してバック・ブリーカー。
  セントーンと続けカバー。カウント2。
  ジェネリコを打撃で甚振っていく。
  パワー・スラムを決めるもカウント2。
  油断したスティーンの脚を払いエプロンにぶつけるとチョップを叩き込んでいく。
  リングに戻りクロス・ボディ。
  スティーンは受け止めると後ろに回しマットに叩きつける。カウント2。
  ジェネリコが不意をついてオッレッ!を決め両者ダウン。
  ジェネリコが攻めて行き腕を取ってのトルネードDDT。
  カバーするもカウント2。
  ドラゴン・スープレックスを狙う。
  防がれるも変形のブルー・サンダー・ドライバー。カウント2。
  スティーンが延髄切りからパッケージ・パイル・ドライバーを狙う!
  ジェネリコは逃れるとハリケーン・ラナを狙う。
  スティーンがパワー・ボムに返すもカウントは2。 
  ならばとコーナー上へ。
  ジェネリコが捕らえブレーン・バスタァァァーを狙う!
  スティーンは押し飛ばすとフロッグ・スプラッシュ。カウントは2。
  ムーンサルトにいくも避けられる。
  ジェネリコがコーナーへのエクスプロイダーからカバー。カウントは2。
  コーナー上へ。
  スティーンが捕らえ掟破りのブレーン・バスタァァァァァー!
  カバーするもカウントはまさかの2!
  ならばとパッケージ・パイル・ドライバーを狙う!
  ジェネリコは逃れるとドラゴン・スープレックスからパッケージ・パイル・ドライバー!
  カバーし1,2,3!
  ジェネリコの防衛!

試合結果

@ストーカー市川Zvs.ドン・フジイ
A1回戦:キングス・オブ・レスリングvs.ブリスコ・ブラザーズ
Bディノ・ガンビーノvs.TJパーキンス
C1回戦:トレイラー・パーク・ボーイズ(ネイト・ウェブ、ジョシュ・アベクロンビー)vs.ハバナ・ピットブルズ(ロッキー・ロメロ、リッキー・レイヤース)
Dブライアン・ダニエルソンvs.CIMA(30分時間切れ引き分け)
E1回戦:アロギャンス(クリス・ボッシュ、スコット・ロスト)vs.マッスル・アウトロウズ(土井成樹、吉野正人)
Fヘアvs.BOLA出場権:ロニンvs.ジョーイ・ライアン
G1回戦:スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズvs.PAC、ロデリック・ストロング
HPWG王座戦:エル・ジェネリコ(ch)vs.ケビン・スティーン