TOPアメリカン・プロレスPWGPWG 2006年 →PWG:Permanent Vacation/Card Subject to Change 2 2/4/06

PWG:Permanent Vacation/Card Subject to Change 2 2/4/06の分析


名勝負 なし
好勝負 タッグ王座戦:スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズ(ch)vs.キングス・オブ・レスリング

元々Permanent Vacationだったのが
怪我やインフルエンザによりCard Subject to Change 2に変更。
かなり変な大会構成となっています。

@ディスコ・マシーン、ネメシス、ロニンvs.TJパーキンス、ビノ・ガンビーノ、ファーガル・デビット
 どこの者とも知れぬデビットに
 ディスコ、ガンビーノ、ロニンのMr.出来ない3人衆と
 かなり無理のあるカード。
 スピードにのって技を打っていく内容で悪くは無いけれど。

Aコルト・カバナvs.アレックス・コスロフ
 カバナ・ワールド・クラシック。
 フィニッシュが弱い物の良い感じのコメディー・マッチ。
 平均より少し上。

Bケイプ・フィアー(エル・ジェネリコ、クイックシルバー)vs.ダーク&ラバリー(ヒューマン・トルネード、スコーピオ・スカイ)
 まずこの2タッグが29分という大仕事を頼まれました。
 ゆっくりとファン・マッチ気味に切り込んでから
 2スキニー・ブラック・ガイズを組んでいた
 ジェネリコ、トルネードが元タッグ・パートナーならではの
 シンクロした攻防を披露。
 ついでにシルバーとスカイもエアリアル・エクスプレスを組んでましたからね。
 こちらも息が合う。
 求められた通り長丁場の熱戦を完遂したのも当然といえますね。
 スカイとトルネードの微妙な関係も面白い。
 只終盤は連携を絡めて派手にやるなり
 もう1ステージ上の物をできたはず。
 好勝負に少し届かず。

Cエクスカリバーvs.トップ・ガン・タルワー
 熱戦の後は息抜き。
 タルワーがカバナとは違う
 実力にのいらないくだらない笑いを。
 悪い試合ながら仕事はしました。

Dタッグ王座戦:スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズ(ch)vs. ロス・ルチャス
 ルチャスの縦横無尽な飛翔、
 スパドラ、リチャーズの甚振り、
 共にかなりの物になる予感がしましたが
 5分過ぎにゾクレがKO。
 スパドラの変形バタフライ・ロックでっていうのが気になりますが
 試合後のヒーローvs.CCが中止、
 スパドラ、リチャーズvs.CC、ヒーローに変更となるその手際のよさと、
 CCと組むのを渋るヒーローに5ドル昇給するからっていう言葉が出る所を見ると
 ブックなんだと思われますが
 ゾクレの様子とその終わり方は余りにリアルすぎる・・・。

Eフランキー・カザリアンvs.スコット・ロスト
 良くできた一進一退の攻防で
 ハードな技が出るにふさわしい高みまで登り詰めました。
 中々良い試合。

FPWG王座戦、イリミネーション・マッチ:ジョーイ・ライアン (ch)vs.AJスタイルズvs.クリス・ボッシュvs.ケビン・スティーン
 リングで2人が戦うという基本スタイルから
 4人絡みのムーブをいれてきます。
 ここまでは凄くなくても
 土壌の無い4ウェイをそつなくこなしていました。
 只それからの筋、3つのフィニッシュが微妙ですね。
 ライアンらしいと言えばどんな物かお分かりになるはず。
 まあまあ良い試合程度。 

Gタッグ王座戦:スーパー・ドラ ゴン、デイビー・リチャーズ(ch)vs.キングス・オブ・レスリング
 さて本日のメイン・イベント。
 これに与えられた時間数は何と49分なのですが
 その中身がこれまた奇怪な物になったのでありました。
 どんな物か。
 単刀直入に言うと、まったく売れ線ではないのです。
 ハイ・スポットは作らないし
 序盤、中盤、終盤という構成概念も希薄。
 クライマックスというのがあるなら、それはわずか2分です。
 ある意味オールド・スクールなんですね。
 これをヒーローが中心になって
 退屈させず面白く仕上げてきたのは買います。
 只それならタッチできるかどうか、という基本要素が欲しいし
 スパドラとリチャーズの関係修復という
 ストーリーをもう少し上手く描けなかったか、という思いがあります。
 これでは時間が全てを解決したって感じで何ともね。
 個人的には好感触だったのですが
 オールド・スクールと現代スタイルの配分に課題が残るという事で
 文句なしに好勝負というのが適正評価かな。

総評
 変なりに結構完成度の高い大会。
 只メインは好みが分かれるんでしょうねぇ。
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

Gタッグ王座戦:スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズ(ch)vs.キングス・オブ・レスリング
  ヒーローvs.リチャーズで試合開始。
  ヒーローが握手を求めリチャーズも応じる。
  レスリング勝負はヒーローがリアルな戦法を駆使して主導権を握る。
  リチャーズ、スパドラ間の微妙な亀裂は直ってない様子。
  一方CC、ヒーロー間は遺恨なんてどこへやら
  ヒーローが腕取りから指を折った時はCCが肩揉みまでする始末。
  リチャーズがショルダー・タックルを決めていくもヒーローは倒れない。
  ならばと蹴りを叩き込んでからショルダー・タックルで倒す。
  ヒーローはすぐに跳び起きるとドロップ・キック。
  リチャーズは場外に逃れるとお菓子を食べる。
  何してるんだとスパドラがお菓子をリチャーズに振りかける。
  リチャーズもやり返すが話をつけカウント15で戻ってくる。
  スパドラは交代するとCCを指名。
  10分経過。
  レスリングになるが
  これまたCCは一方上を行き挑発する余裕すら見せる。
  スパドラは打撃の打ち合いで押すとウィール・キック。
  交代したリチャーズがハンドスプリング・エルボーへ。
  CCがカウンターでアッパーカート。
  場外に逃げたリチャーズを戻してヒーローに交代。
  リチャーズはコーナーに押し込みチョップを放つ。
  ヒーローは避けるとチョップを打ちたいなら受けてやるから来いと言う。
  リチャーズがチョップの代わりに蹴りを放つ。
  ヒーローがチョップでお返し。
  リチャーズが蹴りと見せかけてサミング。
  CCがブラインド・タッチから背中にアッパーカート。
  20分経過。
  リチャーズを捕まえると連係技を絡めて腰中心の攻め。
  スパドラが見かねてカットに入る。
  CCが60秒ブレーン・バスターを決めカバー。カウント2。
  リチャーズがCCにSTOを決めようやく交代。
  スパドラがCCを甚振り交代して見ろと応援すれば
  ヒーローが入ってきてスパドラの頭部を蹴り飛ばして妨害したりする。
  30分経過。
  スパドラとリチャーズの関係は交代する際に張り手を打つ程険悪な物になり睨み合う。
  その隙を突いてCCがリチャーズに延髄切りを放つ。
  リチャーズが避けるとスパドラに誤爆。
  リチャーズがスパドラを気遣っている隙にCCは交代。
  ヒーローが勢い良く攻め込みリチャーズを蹴り落とすとダイブを狙う。
  スパドラが妨害しコーナーに振ると突進。
  しかし避けられ鉄柱に激突・転落。
  ヒーローが場外の2人にダイブ。
  リチャーズを戻すとクラバート・カッター。
  カバーするもカウント2。
  CCはコーナーのリチャーズにハイ・ニー。
  その勢いのまま場外のスパドラの上に落ちる。
  リングに戻るとリチャーズにマッチ・キラーを決めカバー。カウント2。
  リチャーズがモンキー・フリップを決めCCをコーナーにぶつけると
  ランニング・フォア・アームズ。
  CCの反撃を防ぎジャーマン。カウント2。
  交代したスパドラがCCの頭部を蹴り上げまくりコーナー上へ。
  CCはアッパーカートを決めると交代。
  ヒーローがトレイシー・スマサーズを決める。
  スパドラがパンチとチョップのコンボ。
  ヒーローがローリング・フォア・アームズからヒーローズ・ウェルカム・チャンピオンシップ・エディション。
  カバーするもリチャーズがカット。
  40分経過。
  スパドラをコーナー上に載せる。
  スパドラはヒーローを殴り落とすとダイビング・セントーン。
  カバーするもカウント2。
  交代したリチャーズがDRドライバーを狙うも持ち上がらない。
  頭部を蹴りまくりもう1度狙う。
  ヒーローは逃れるとヒーローズ・ウェルカムを狙う。
  リチャーズが逃れフロント・スープレックスから変形のキャトル・ミューティレーション。
  スパドラがCCを捕まえるもカットされてしまう。
  スパドラがヒーローにサイコ・ドライバーを狙う。
  ヒーロが抵抗し逃れるとバック・ドロップ。
  交代したCCが合体技のショルダー・ブロック。
  ウォーター・スライドを決めカバーするもリチャーズがカット。
  スパドラに合体技のボディ・プレスからダイビング・ボディ・プレスを決めるもこれまたカットされる。
  ヒーローがムーンサルトへ。
  スパドラは避けるとラリアット。
  交代したリチャーズがヒーローにDRドライバーを狙う。
  ヒーローは耐えるとヒーローズ・ウェルカム。
  カバーするもカウントは2。
  ダブル・タッチ。
  47分経過。
  CCがスパドラにアッパーカートを連続で叩き込みカバー。カウント2。
  ならばとリコーラ・ボムへ。
  スパドラは着地するとパワー・ボムへ。
  リチャーズのバック・クラッカーと合体させカバー。カウント2。
  リチャーズがヒーローを蹴落とす。
  そこにスパドラがトペ・コンヒーロ。
  リチャーズがCCにシューティングスター・プレスを決め1,2,3!
  49分の激闘に幕。

試合結果

@ディスコ・マシーン、ネメシス、ロニンvs.TJパーキンス、ビノ・ガンビーノ、ファーガル・デビット
Aコルト・カバナvs.アレックス・コスロフ
Bケイプ・フィアー(エル・ジェネリコ、クイックシルバー)vs.ダーク&ラバリー(ヒューマン・トルネード、スコーピオ・スカイ)
Cエクスカリバーvs.トップ・ガン・タルワー
Dタッグ王座戦:スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズ(ch)vs.ロス・ルチャス
Eフランキー・カザリアンvs.スコット・ロスト
FPWG 王座戦、イリミネーション・マッチ:ジョーイ・ライアン(ch)vs. AJスタイルズvs.クリス・ボッシュvs.ケビン・スティーン
Gタッグ王座戦:スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズ(ch)vs.キングス・オブ・レスリング