TOPアメリカン・プロレスPWGPWG 2005年 →PWG:After School Special 10/1/05

PWG:After School Special 10/1/05の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

1枚、約2時間30分です。

@タッグ王座戦:エル・ジェネリコ、ヒューマン・トルネード(ch)vs.スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズ
 オープニングで、しかも先発が孤立したりとノリにくいけれども
 苛烈な攻めと反撃視点の受けをそれぞれ主体とするだけに
 ばっちりスタイルが噛み合って面白いですね。
 トペコンを無視して自爆させる、というとんでもないスポットに、
 ジェネリコが健闘しブレーン・バスタァァァァーを炸裂させれば更に盛り上がるというものです。
 最後はスパドラが雪崩式タイガー・ドライバーで王座を奪取。
 とてもオープニングとは思えぬHoly Shitスポットが点在する激戦。
 中々良い試合です。

Aアレックス・シェリー対TJパーキンス
 仕掛けるタイミングは隙を生み出し、それを突く、という前段階を踏んでいる。
 テクニカルと刹那、間合いのある攻防で勝負の概念的なベースメントを揃えている。
 だから相手への善意を感じさせない”戦い”で好感が持てる。
 しかし部位狙いやキャラなど重層感を増すはずの要素が機能を果たしていません。
 そのため微妙なカウント2の場面からBoringチャントが噴出したりする。
 観客を無視しすぎという問題は確かにあるが
 2人だけの世界に入って貫いた事の方はより評価できる。
 平均的な良試合。

Bエクスカリバー、ディスコ・マシーン、ロニンvs.クイックシルバー、トップ・ガン・タルワー、ホック・ボンバリー
 ガタガタなリズムで滅茶苦茶やっていますが
 孤立含め最低限の形をつけようという意図は見られる。
 少し悪い試合。

 リング上のディノ・ウィンウッドをライアンが襲撃し椅子攻撃。
 PWGのリングで一騎打ちしようぜ、と挑発して去る。

Cジョーイ・ライアンvs.クリス・ヒーロー
 ヒーローが魅力的なレスリングでサウザント・ホールドを見せていく。
 ライアンは元がレスリング・ベースだっただけにヒーローに対して素晴らしい理解を示しています。
 自分自身の魅力を出せたか、という面で言えば不十分です。
 しかしそれを出しすぎた結果グダグダ大王になるのは後のライアンの通りなのでこれで良いのでしょう。
 終盤は白熱こそしないものの勝負論の外で
 ヒーローのクラバート系への拘り等一定の面白さを生み出しておりロストの介入フィニッシュでも傷はつかない。
 中々良い試合。

Dグラッジ・マッチ:スコーピオ・スカイvs.スコット・ロスト
 スカイはザ・ロックのように躍動し非常にバネの利いた動きを見せています。
 ロストも良い働きでしたね。
 序盤はいなし、中盤は説得力を持って黙らせ、
 終盤はジョン・ウー・スタイルのクイックネスを活かしている。
 敢えて冗長にしたフィニッシュは特別効果を挙げていませんが
 想像以上にいかした波乗りでした。
 中々良い試合。

EPWG王座戦:ケビン・スティーン(ch)vs.クリス・ボッシュ
 観客をのせてはいるが実体はそんなに無いスティーンらしい試合。
 後半になると熱気をもたらすハードな技が出てきますね。
 しかしスティーンがボッシュの股間パンチを誘ってレフェリーに誤爆させ、
 それが原因でボッシュがカウント3で新チャンプという裁定がひっくり返る、というエンディングになっています。
 乱入2試合続いた後のメインだし、股間パンチ誤爆の時にボッシュが苦笑いしてスティーンとハイ・タッチしていたりと
 余りに観客への気遣いが足りません。
 平均より少し上。

総評。
 試合数を絞ってそれぞれの内容を充実してきたものの、大会としてはとても評価できない構成です。
 普通に良い大会に出来たはずなのにねぇ。
 (執筆日:6/1/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@タッグ王座戦:エル・ジェネリコ、ヒューマン・トルネード(ch)vs.スーパー・ドラゴン、デイビー・リチャーズ(新チャンピオン!)
Aアレックス・シェリー対TJパーキンス
Bエクスカリバー、ディスコ・マシーン、ロニンvs.クイックシルバー、トップ・ガン・タルワー、ホック・ボンバリー
Cジョーイ・ライアンvs.クリス・ヒーロー
Dグラッジ・マッチ:スコーピオ・スカイvs.スコット・ロスト
EPWG王座戦:ケビン・スティーン(ch)vs.クリス・ボッシュ(DQ)