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GCW:Best of GCW 2021 part.2の分析


名勝負 なし
好勝負 ブラッドスポート:ジョシュ・バーネットvs.ジョン・モクスリー(4/8/21)

GCW世界王座戦:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ニック・ゲイジ(4/9/21)

@ノー・ロープ・バーブド・ワイヤー:ジミー・ロイドvs.Gレイヴァー(3/6/21)
 前回で抗争決着かと思いきやこちらが最終決着戦。
 USデスマッチ界ではノーロープだバーブドワイヤーの位置付け高いですからね。

 とはいえ意外に膠着もしがちで難しい形式ですが
 手に有刺鉄線を巻き付けてアーム・スクリューしたり
 工夫と細やかな試合運びで上手くこなしていきます。

 ロイドのグダグダ感もなかったですね。

 場外ボードへリングからツームストン、
 有刺鉄線もちぎれるメテオラ、
 更にリングから有刺鉄線を破ってDVDと
 普通におかしい技がこれでもかと飛び出す無茶苦茶な体の張り合いで
 終わってみれば最終決着戦にふさわしい激戦でしたね。

 好勝負に少し届かず。

AGCW王座vs.スプリング・ブレーク・ショー:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ジョーイ・ジャネラ(3/6/21)
 自主興行の権利をかけて臨むジャネラは皆に見送られながら入場。

 RSPは意図的に不完全燃焼試合を続けて迎えるこの試合。

 始まるなりRSPがコテコテのヒールの焦らしを見せます。
 ただそういう決まった型に押し込まれると
 ジャネラは決して容姿に優れている訳でも身体能力に優れている訳でもないのでハマるまではいかず。

 バー・カウンターからのエルボー・スイシーダや
 物販テーブルへのショルダー・スルー受け等
 中盤はジャネラらしさの出たハードコアな攻防。

 RSPは間をうまく使いこなし
 観客の反応込みで試合を運んでいますね。

 デス・マッチでもないので、良くも悪くも一定のライン内に収まっていることは否めないが、
 RSPが流血すると裏切りの連続で盛り上げ、バッド・エンド。

 ゴミがリングに投げ入れられる中で、
 ゲイジが帰還し裏WMでゲイジvs.RSPが再び行われるというサプライズ。
 ジャネラの自主興行がなくなるのは残念ですが、
 これは裏WMが楽しみになってきましたね。

 中々良い試合。

Bアシッド・カップ1回戦:アーレスvs.アラミス(4/8/21)
 目まぐるしい体勢の入れ替えはルチャならではで見応えあり。

 意表を突いた変化も面白く、
 このマッチアップでそのまま輸入したかいのある戦いですね。

 一方でルチャの軽視した要素も否めず。
 最後のフィニッシュも少しどうかな、と感じるものです。

 アーレス、アラミスがそれぞれ違う領域でアシストして
 2人同時に同じ領域を加速させられていない故の物足りなさでしたね。

 中々良い試合。

Cブラッドスポート:ジョシュ・バーネットvs.ジョン・モクスリー(4/8/21)
 体も少し重いのでレスリングの攻防の動き自体は一定のラインですが、
 その見せ方、感じさせ方はトップスターならではで
 いきなり締め落とすのではと感じさせるレベルです。

 更にモクスリーのニーでジョシュが流血。
 ジョシュもエルボーでモクスリーをカット。

 ここまで来たら大雑把ですが小難しいことはいらないですね、
 体躯あるスターが顔面血まみれで戦いを表現するというのは至極最高です。

 終わり方がMMA的なので世界観に合っていると感じる一方で、
 プロレスであるからにはもう一伸び作っても、と思う所はありますね。

 文句なしに好勝負。

Dアラミス、ドラゴン・ベイン、ラレド・キッドvs.アーレス、ブラック・タウルス、グリンゴ・ロコ(4/9/21)
 ルチャ輸入。
 GCWの強みの一つを改めて感じさせる試合でしたね。

 同時打ちの精度はイマイチなところがあるものの
 肩車された相手にトペを突き刺したり多彩なアクションを見せます。

 スプリングボードに行くときに味方がロープを跳ね上げて
 高度を上げたのはこんなのもまだあるかと驚きました。

 1コーナー上から三人同時にダイブも派手でしたね。
 
 ただ高度な分実行のために試合の流れが止まったりするので
 クオリティ評価の分では躊躇させるところもあるが
 基本的にはGCWの強みの復活に熱狂する内容でした。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

EGCW世界王座戦:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ニック・ゲイジ(4/9/21)
 ゲイジが不意打ちを仕掛けて蛍光灯にぶつけてスタート。

 前回に比べるとRSPとゲイジ間の
 一進一退のバランスが良くなく、
 シームレスな攻防は感じ取れなかったですね。

 ただ一年間かけて辿り着いた再戦、大一番ですから
 スポットはふんだんに用意されていて、
 高台からの落下含めて派手なスポットがコンスタントに繰り出されます。

 乱入含めた演出もやや弱いが、
 RSPがこれまでぐずぐずにしてきただけの価値がある一戦。
 
 ぎりぎり好勝負です。

 そして1年超しのストーリーが完結した所に
 今度はモクスリーが現れゲイジに挑戦状を叩きつけるというサプライズ。
 試合を超えるワクワク感を最後に持ってきましたね。
 楽しみです。
 (執筆日:5/?/21)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@ノー・ロープ・バーブド・ワイヤー:ジミー・ロイドvs.Gレイヴァー(3/6/21)
AGCW王座vs.スプリング・ブレーク・ショー:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ジョーイ・ジャネラ(3/6/21)
Bアシッド・カップ1回戦:アーレスvs.アラミス(4/8/21)
Cブラッドスポート:ジョシュ・バーネットvs.ジョン・モクスリー(4/8/21)
Dアラミス、ドラゴン・ベイン、ラレド・キッドvs.アーレス、ブラック・タウルス、グリンゴ・ロコ(4/9/21)
EGCW世界王座戦:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ニック・ゲイジ(新チャンピオン!)(4/9/21)