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GCW:Best of GCW 2020の分析


名勝負 GCW王座戦:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ニック・ゲイジ(2/15/20)
好勝負 クリス・ディキンソンvs.デイヴィッド・スター(1/24/20)

@トニー・デッペンvs.ジェイク・アトラス(1/11/20)
 活きの良い2人とあって最初の演舞から魅せます。
 逆立ちを混ぜたり打撃を連続でかわしていくシーンを混ぜたり。

 中盤も若干熱量こそ落ちつつも
 フェイス/ヒール要素を付け加えて乗り切りました。

 実際にそうでしたが、
 観客がリング際までびっしり詰め掛けてなければ
 よりフル・スロットルで攻防を繰り広げられたでしょうね。

 ムーブに付随する見せ場がまだ追いついていないので
 得意技を重ねれば重ねる程クオリティが上がる形にはなっていないものの
 重厚な攻防ができたこと自体は評価に値する。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
  
Aクリス・ディキンソンvs.デイヴィッド・スター(1/24/20)
 ディキンソンは強さに対する意識が高いとはいえ、
 グラウンドでスターに自由にさせつつ
 鬩ぎ合いを実現させて見せたのは見事。

 スターもディキンソンの厚みのある攻めを受け止め、
 打撃の張り合いにも応じつつ、
 テクニカルに自分の領域にも引き寄せているのが素晴らしい。

 後半出だしテンポ良く技を放って盛り上げ。
 それ一辺倒に陥らず、一度落ち着かせると
 再度ギアをかけスターの全速力トペから
 ハイテンション・バウトで最後まで駆け抜けきりました。

 熱量が素晴らしかった。

 ぎりぎり好勝負。

Bマンス・ワーナーvs.アリー・キャット(2/15/20)
 マンスの水吹きかけから始まり場外乱戦。
 マンスは時に威嚇的に、時に道化的に、
 自由自在のデスマッチ運びで風格が出てきましたね。

 キャットは印象的なシーンを与えられる側ですが、
 着実にキャラを乗せてこなしているのは好印象。

 マンスが顔を血で真っ赤に染めると更なる狂気を表現。

 凄すぎるスポットはないものの
 グーパン、ヘッド・バットにより
 デスマッチならではの静寂の余韻も生み出している。

 予想以上の内容。
 好勝負に少し届かず。

CGCW王座戦:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ニック・ゲイジ(2/15/20)
 血気盛んなゲイジの攻めは良いですね。
 カメラが場外乱闘についていけず、
 100%の実体で楽しめないのが残念ですが。

 リングに戻りペイジが主導権を握ると
 敢えて非デス・マッチのレスリングからの入り。
 そのくせ脱却されかけるや能動的に蛍光灯を使う、という
 人を食ったような試合スタイルが見事に観客を煽ります。

 中盤でガラス蛍光灯トラップ。
 中盤らしいトラップだがその威力自体はフィニッシャー級。
 この試合にかける意気込みが伝わってきますね。

 ペイジ軍、GCW正規軍(Gレイヴァーの姿もH )入り乱れて盛り上げた後、
 苛烈な一発一発で一進一退。
 その鬩ぎあいの熱さは団体の尊厳を賭けた
 トップ・フェイスvs.トップ・ヒールにふさわしいもの。
 
 圧倒的流血量とスポット絶対値で攻め立て、
 更にこれが本番とばかりに、
 再びの乱入からオーナー・レフェリーの追加、
 ライアンのダブル・クロスと演出盛り盛りでフィニッシュ。

 絶望的バッド・エンドに観客のごみをリングに投げ入れる形で反応。

 それらのシーン自体は決して目新しいものではないですが、
 過去の名場面を付け足した感はなく、
 完全に自分達のものとして再演してみせたのは天晴れ。

 USデス・マッチは今尚熱いということを見せ付けた一品です。

 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:3/?/19)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@トニー・デッペンvs.ジェイク・アトラス(1/11/20)
Aクリス・ディキンソンvs.デイヴィッド・スター(1/24/20)
Bマンス・ワーナーvs.アリー・キャット(2/15/20)
CGCW王座戦:リッキー・シェイン・ペイジ(ch)vs.ニック・ゲイジ(2/15/20)