TOPアメリカン・プロレスCZWCZW 2011年 →CZW:Tournament Of Death X 6/25/11

CZW:Tournament Of Death X 6/25/11の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約3時間5分です。

@1回戦、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:MASADA vs.ディスファンクション
 ダウンする相手に凶器攻撃、が基本なのでまったり進行。
 スローで試合の流れが不明瞭になっていきますね。
 MASADAは竹串を手の甲といういつもと違う場所に差していましたが、
 変化球が通用するベースにすら達していません。
 オープニングですし、ここはお約束で観客を暖めるべきです。
 安定感には定評のあるディスファンクションですが今回は期待外れでした。
 エプロンからテーブルへのデス・バレー・ドライバーでフィニッシュ。
 悪い試合。
 
A1回戦、ゲット・ヒット・ウィズ・シット・マッチ:マット・トレモントvs.ネクロ・ブッチャー
 衰えたネクロですが、最初の椅子に座ってのパンチ合戦で
 叩きつけるのではなく打ち抜くように打っていて、そこはやはり他の奴らとは違うなと思わされましたね。
 またパンチ合戦を最初に持ってきて生み出した熱を切り崩しながらもそこそこのファイトを以降も見せています。
 抜擢されたトレモントは要所の攻めで観客の支持を勝ち得ましたね。
 しかしブル・ファイターのイメージとしては受身過ぎます。
 新人だから相手の支持に頼る気持ちは分かりますけどね。
 またチョップも似合っていなくてその場繋ぎの印象を持つ。
 評価するにはトレモントにむらがありすぎますが、
 ネクロが復活してきたかいのある内容となりました。
 平均レベル。

B1回戦、ライト・チューブ・セレブレーションズ:沼澤邪鬼vs.ダニー・ハボック
 沼澤は勘違いしている。
 試合前にBJWチャントを起こそうとして
 それがCZWチャントになっていたのも当然です。
 なぜなら沼澤は何も証明していないのだから。
 ゲストであろうと何かを得たければ
 それを自分の力で勝ち取らなければならない。
 茶番レベルの緩い蹴りや変なリアクションをして
 果ては雪崩式技を狙ってコーナー上に上り損ねる。
 そんな奴に幻滅するな、と言う方が無理です。
 試合はグラックの用心棒トフィガが介入しハボックをトラップに投げ入れそれが決着の要因に。
 沼澤はトフィガに対し邪魔するな、という身振りこそしましたが、
 特に攻撃をする訳でもないので
 結局はトフィガの介入を利用してるじゃないか、という思いを抱く。
 沼澤にはこれっぽっちも感心しないけれど、
 それでもこの試合を悪い試合と言わないのは
 蛍光灯を使った形式であり、用意されたトラップが見応えあるからです。
 悪くない試合。

C1回戦、バーブド・ワイヤー・ボーズ、サムタック・キック・パッズ:竹田誠志vs.スコッティ・ヴォルテックス
 竹田は観客への働きかけが所々だけなので
 それが狙いではなく困ったときの誤魔化しである事が伝わってしまう。
 スコッティは強制力、攻撃力が足りないのに間を空けすぎ。
 1年経った今でもTOD優勝者としての実感を与えてくれない
 だからこそ前回大会覇者が敗北するフィニッシャーとしては
 特別性に欠けるフィニッシュも残念ながら問題とは思えない。
 少し悪い試合。

D準決勝、剣山、ウィップス&エニシング・エルス・ウィ・キャン・ファッキング・ファインド・イン・ザ・バック:MASADA vs.マット・トレモント
 相手が新人だからと胸を貸す構えを取るのは理解できるが
 それによってトレモントの経験の絶対的な無さが余計目立つ事に。
 新人とかベテランとかそういう世界観を試合の中に持ち込んで欲しくは無かった。
 剣山を複数個叩き込まれて一応盛り上がったけれど
 前半でもう取り返しのつかないレベルに落ちてしまいました。
 悪い試合。

E準決勝、バーブド・ワイヤー・ボーズ、ライト・チューブス&サムタックス:竹田誠志vs.沼澤邪鬼
 沼澤は引き続き打ち方が緩すぎます。
 誰が凶器を使ったファン・マッチをやれといったのでしょう。
 ましな方が勝ち上がってくれたという感慨しか残らない。
 悪い試合。

 元々はハイドvs.カリハンvs.エクセレントでしたが
 ハイドが俺は3ウェイをやる気はない、
 まあそうだな、お前たちが戦って俺を感心させられたら、試合してやっても良いぜ、という事でシングルに変更。

Fサミ・カリハンvs.グレッグ・エクセレント
 そういう事でゴングが鳴るも2人共戦う気はなく
 両者倒れてフォールを返す振りをしたり、こけてスイカを割ったりと茶番。
 最後はハイドが寝てカリハンがフォールを取る。
 試合後ハイドが俺は勝者と戦う、とは言ってない、
 それから言い忘れたが敗者は俺の奴隷になるんだ、と言い出す。
 ふざけんじゃねえよ、とカリハンがスイカ付きフェイス・ウォッシュを叩き込む。
 ハイドは試合してやっても良いが、その代わり次回大会ではネクロとやってもらう、と言う。 

Gフィリーズ・モースト・ウォンテッドvs.デヴォン・ムーア、リトル・モンド
 PMWが軽く凶器を使いながらドミネイト。
 ムーア自身も動かない上に、パートナーが使えないリトル・モンドとあって相当グダグダです。
 先ほどの茶番で決勝前の時間稼ぎとしては十分なように思えますけどねぇ。
 ただモンドがトラックの上から自爆しただけ。
 とてもムーアがトップ王者とは思えない何もしなさ。
 悪い試合。

H決勝、バーブドワイヤー・ロープス、ライト・チューブス&ペインズ・オブ・グラス:MASADAvs.竹田誠志
 基本的な土台作りから徐々に盛り立てていきます。
 しかし一定ラインに辿りついた後、特に驚くようなスポットが待っている訳ではない。
 竹田にはビジョンが無く
 決勝にまで進むような器ではないなと改めて実感させます。
 コンクリートに乗せた、火をつけたガラスへのスポット後、
 火が残るコンクリートにもう1発やったのは驚きでしたが、
 それによってMASADAが粘る竹田を押し切った形ですぐフィニッシュ。
 わざわざ土台から作ったのに均衡する戦いでないとはどういう訳でしょう。
 平均レベル。

 試合後ハボックが現れTOD覇者との試合を臨む。
 ハイドは了承するが、試合は来月まで待て、と言い、
 その試合の勝者は伊藤とのチャンピオンvs.チャンピオンに参加する事になると付け加える。

総評
 Deathmatch is dead・・・?
DVD Rating:☆☆☆☆☆ 
(執筆日:8/5/11)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@1回戦、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:MASADA vs.ディスファンクション
A1回戦、ゲット・ヒット・ウィズ・シット・マッチ:マット・トレモントvs.ネクロ・ブッチャー
B1回戦、ライト・チューブ・セレブレーションズ:沼澤邪鬼vs.ダニー・ハボック
C1回戦、バーブド・ワイヤー・ボーズ、サムタック・キック・パッズ:竹田誠志vs.スコッティ・ヴォルテックス
D準決勝、剣山、ウィップス&エニシング・エルス・ウィ・キャン・ファッキング・ファインド・イン・ザ・バック:MASADA vs.マット・トレモント
E準決勝、バーブド・ワイヤー・ボーズ、ライト・チューブス&サムタックス:竹田誠志vs.沼澤邪鬼
Fサミ・カリハンvs.グレッグ・エクセレント
Gフィリーズ・モースト・ウォンテッドvs.デヴォン・ムーア、リトル・モンド
H決勝、バーブドワイヤー・ロープス、ライト・チューブス&ペインズ・オブ・グラス:MASADA(優勝!)vs.竹田誠志