TOPアメリカン・プロレスCZWCZW 2010年 →CZW:Home Sweet Home 7/10/10

CZW:Home Sweet Home 7/10/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約3時間です。

@1イン8チャンス・マッチ:DJハイドvs.アレックス・コロンvs.タイラー・ヴェリタスvs.ライアン・スレイター
 4ウェイの勝者同士がシングルで戦い、その勝者は好きな王座に挑戦できるという企画。
 しかし好きな王座に、といってもハイド以外はワイアード王座が関の山な面子。
 当然ハイド勝利だろうと確信させてそれをスウィッチブレード乱入でひっくり返す。
 その結末のみで勝負、後はそれっぽい攻防を軽く入れただけの内容です。
 悪い試合。

Aワイアード王座戦:ドリュー・グラック(ch)vs.ジョナサン・グレシャム
 Jrヘビー級と同じく真面目にやっている割に観客の拒否感が強いですね。
 レスリングの中で攻防を描き、グレシャムの脚狙いで筋を通しているなどしっかりした戦いなのに・・・。
 ただ観客の反応も已む無しな部分もある。
 グラックが無駄に信があって、軽量級ムーブを意図的に排除しているのですよね。
 地味で勢いを利用しないので盛り上がりにくい事は確かです。
 グラックには観客の反応に揺らがないタフさがあるので是非そのスタイルを貫いて欲しいと思いますが、
 ただフィニッシャー、ドラゴン・スリーパーへの入り方は改善すべきです。
 悪くない試合。

Bアイリッシュ・ドライブバイvs.チーム・マクション
 やや雑なものの、ちょっと抜けたドライブバイのキャラとスワンの伸びやかなムーブで盛り上がっています。
 少し悪い試合。

CJrヘビー級王座戦:アダム・コール(ch)vs.ソンジェイ・ダット
 ソンジェイはヒールに立ち適切なムーブを見せますが、
 そこまで引っ張るつもりはなく多少力を抜いています。
 コールへの拒否感が強いため格差を跳ね除ける構図にするとあざとく受け止められる可能性がありますからね。
 敢えて対等に試合を構築する力がある事を見せて認めさせようという狙いも適切でしょう。
 試合後はソンジェイがコールを認め定番の展開ですが観客も素直に受け止めてました。
 平均レベル。

D1イン8チャンス・マッチ:サミ・カリハンvs.ARフォックスvs.セイビアンvs.グレッグ・エクセレント
 セイビアンXカリハンは新鮮な絡みですね。
 フォックスはカリハンとそれを上回る攻防を見せました。
 またエクセレントはピンポイントの起用に抑えていますし、面白い4ウェイ・スポットもある。
 ただ4ウェイ故の粗さは直すべき物とせずそのまま放置している。
 平均より少し上。

 ハイドがキングストン離脱を発表。
 ヤンガーと相談しタッグ王座トーナメントを開く事を決定する。
 ヤンガーが去った後スウィッチブレイドがハイドを襲撃。
 有刺鉄線を巻きつけ制裁を加える。
 エクセレントらが現われると逃げて行く。

Eタッグ王座トーナメント予選:ドレイク・ヤンガー、B-Boy vs.ザ・ベスト・アラウンド
 ただでさえ格差が大きいのにいきなりエプロンでバック・ドロップなど過激な技をTBAに叩き込みます。
 こうなるともうスカッシュ・マッチの雰囲気。
 ヤンガーを孤立させるも只のタッグ・ワーク・レベルでは違和感がありすぎます。
 B-Boyは最後まで相手をジョバー扱いしてましたしね。
 最後の最後にセコンド介入、ヤンガーが追っかけて消え、ベルト攻撃でひっくり返る結末。
 予選の段階で王者をこんな形で落とすなんて馬鹿げた内容です。
 ひどすぎる試合。

Fダニー・ハボック、スコッティ・ヴォルテックスvs.MASADA、tHURTeen
 軽いハードコア・ファイト。
 MASADAが適切な対処で試合をコントロールしていますが、
 間を過剰に取りフォール狙いが少ないので試合は必然的にスロー・ペースに。
 tHURTeenは場外で休みすぎ、ダニー、スコッティは戦力として相当せずまるでハンデ戦のような内容でした。
 悪くない試合。

G1イン8チャンス・マッチ:セイビアンvs.タイラー・ヴェリタス
 メイヴェンがヴェリタスは腕を痛めているので延期しようとするも
 ヴェリタスが拒否しセイビアンが奇襲したため試合に。
 セイビアンが一方的に攻めるも丸め込みで勝利を落とすという軽い内容。
 試合後にジョーカーが電撃復帰しセイビアンと再び合体しますが
 サプライズのお膳立てとしては不適切だし、
 企画自体も各ディビジョンを寄せ集めた結果まったく機能していない。
 悪い試合。

HCZW王座戦:ジョン・モクスリー(ch)vs.ニック・ゲイジvs.イゴティスティコ・ファンタスティコ
 通常プロレス・ベースに凶器を織り交ぜるも
 凶器として停滞性の高いホッチキス、ピザ・カッターを選んだためにハードコア・レスリングにはならず。
 手抜きな3ウェイを実現しただけです。
 終盤は定番の椅子になるも低レベルなリズム、絡み方は改善されず。
 悪い試合。

IキャリアVSキャリア:ドリュー・ブロッドvs.デヴォン・ムーア
 プロモを製作、メインに起用と言う抜擢ですが、
 ブロッドはピンキーと抗争していた頃に比べ試合スタイルのバランスが崩れ、
 打撃にまったく価値がなくなっているのが痛いし、 
 ムーアは相変わらず飄々としていてメイン、キャリア・マッチの雰囲気はなし。
 テーブル、有刺鉄線ボード、グラスもスポットとして試合のクオリティを上げる役には立っていない。
 スカフォードから有刺鉄線ボードへの自爆だけが見所。
 悪い試合です。


総評
 前半は悪くないけど・・・という試合が続き後半は中身のない試合で締めようとしてくる。
 SweetどころかBitterなひどい大会です。
 (執筆日:9/2/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@1イン8チャンス・マッチ:DJハイドvs.アレックス・コロンvs.タイラー・ベリタスvs.ライアン・スレイター
Aワイアード王座戦:ドリュー・グラック(ch)vs.ジョナサン・グレシャム
Bアイリッシュ・ドライブバイvs.チーム・マクション
CJrヘビー級王座戦:アダム・コール(ch)vs.ソンジェイ・ダット
D1イン8チャンス・マッチ:サミ・カリハンvs.ARフォックスvs.セイビアンvs.グレッグ・エクセレント
Eタッグ王座トーナメント予選:ドレイク・ヤンガー、B-Boy vs.ザ・ベスト・アラウンド
Fダニー・ハボック、スコッティ・ヴォルテックスvs.MASADA、tHURTeen
G1イン8チャンス・マッチ:セイビアンvs.タイラー・ヴェリタス
HCZW王座戦:ジョン・モクスリー(ch)vs.ニック・ゲイジvs.イゴティスティコ・ファンタスティコ
IキャリアVSキャリア:ドリュー・ブロッドvs.デヴォン・ムーア