TOPアメリカン・プロレスCZWCZW 2008年 →CZW:Cage of Death X 12/13/08

CZW:Cage of Death X 12/13/08の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚組み約3時間50分です。

@ジュニア級王座戦、スカイ・ザ・リミット(レフェリー:リック・ブレード):ライアン・マクブライドvs.イゴイスティコ・ファンタスティコvs.クイック・カーター・グレイvs.ピンキー・サンチェスvs.ダン・パイザン
 上空に吊るされたベルトを取れば勝利という
 ルールは基本的なラダー・マッチと同じ。
 しかし周囲にはスポット用品がびっしり取り揃えられています。
 PWUのクレイジー形式のロープや
 WCWのラダーに橋渡しにしたラダーなどなど。
 ここまで広範なスポットが見られたのは初めてでしょう。
 サプライズ・レフェリーにしてCZWを代表するハード・バンパー、ブレードの前で
 皆往年のブレードに引けをとらない受けを披露し
 下手をしたらCoDを食ってしまうのでは、と思わされたほど。
 只その性質を考えると25分は長すぎる。
 余分な通常技などを削って圧縮し、
 また視覚的インパクトが強すぎて
 スポットが拍子抜けしたコーナーから上空に斜めにかけられたラダーを取り除くべきでした。
 まあまあ良い試合。

 ザンディグが現れるとゲイジ、妻殴り、LOBO、ブレードを呼び出し彼らの殿堂入りを発表。
 その後ザンディグのプロモが流されます。
 要するに賞金が欲しいなら俺の屍を超えていけ、ってとこでXがザンディグだと発覚。

Aジョン・ダマーvs.シャン・ザ・カブキ・キッド
 カブキ・キッドとは懐かしい人を呼んだものだ。
 試合はキッドが終始腕攻めを狙うもので
 一応そんな事はできるんだ、と見直したものの
 試合を構築することまではいっておらず。
 というより相手のダマーが下手すぎるんです。
 見せ方がなっちゃいませんね。

Bグラッジ・マッチ:アダム・コール、HDTV、LJクルーズvs.GNC、EMO
 途中から技打ってカットしてのスポット・フェストになるも
 @で存分に見ているのでまったく目を引きませんね。
 まだ客に媚を売ろうとするダマーの方がましか。
 とにかく雰囲気が空気過ぎる。
 ひどい試合。

Cソンジェイ・ダットvs.B-Boy
 リーサルとの抗争でソンジェイは一皮向けましたね。
 冷え切った雰囲気の中着実に状況を改善していきます。
 一方のB-Boy、テクニックは見せるんだけど
 中盤以降はハード・ヒッティングにスタイルを転換したため
 攻めが点になり伸び悩みましたね。
 やはりCZWになるとそのハード・ヒッティング面ばかり求められるから、やりにくいのかもしれません。
 まあまあ良い試合です。
 試合後はスポット参戦の大物らしくソンジェイがノー・サイドで
 相手のB-Boyを称えました。

Dタッグ王座戦、エリミネーション・マッチ:2ガールズ1カップ(ch)vs.チーチ&クラウディーvs.チーム・アンドリューvs.オルセン・ツインズ
 オルセン兄弟復活!
 これは嬉しいですね。
 只スモークと共に小物として引き立て役に回り、
 かといって他の2チームが引っ張る事もなかったため
 試合は面白いシーンもあるがややぐだぐだなファン・マッチに。
 悪くない試合。

Eブラックアウトvs.H8クラブ
 ビッグ・マッチではあるけれども
 以前の同一カードがスカッシュ・マッチになったようにスタイルが違いすぎるんですよね。
 ヘイトリッドがトラップを受けただけで
 まともに投げられなかったようにかみ合わず。
 フィニッシュもこういう形でしかゲイジの非情さを表現できなくなった事の証明・・・。
 悪い試合。 

Fファンズ・ブリング・ザ・ウェポン:DJハイドvs.デランジド
 前半が一方的でやや退屈ながら
 途中からは禁断のナイフ攻撃が繰り出されるなど
 相当量の血が流れ会場は熱を帯びました。
 平均より少し上。
 試合後LOBOがDJに首だと宣言・・・。
 体格のあるデス・マッチ・ファイターとして
 結構継続的にそれなりの仕事をしてきたように思いますが本当に良いの?
 
Gケージ・オブ・デス:デヴォン・ムーアvs.サミ・カリハンvs.ブレイン・ダメージvs.ドレイク・ヤンガーvs.ダニー・ハボックvs.X
 レビューの前に形式の説明。
 リングにケージが設置され、その周りにリングと同じ高さの土台を置き外枠を有刺鉄線ケージで囲みます。
 内ケージの上には高台があり、その上に賞金が吊るされておりそれを取った者が勝利。
 そこに登るにはケージの外から登る必要があります。
 
 という事でXは何の捻りもなくザンディグとなった訳です。
 開始前にMBAが現れましたが
 まさかのネクロなんて事もなく出てきたのはヘラウェア・アサシン。
 リンチされて追い出されたので追加無し6ウェイのままで変更なしです。
 そうなると試合の狙いは天皇にランクされるザンディグが自ら出場する事で
 既成事実を作って不完全な新世代へのバトン・タッチをごり押しする、って事にある・・・はずでした。 
 しかし結論から言ってザンディグが勝ってしまうんです。
 しかもヤンガーがムーアに、カリハンがハボックに
 ハードな技を決めて動けなくなっている所に
 その前に技を食らっていたザンディグが起き上がって賞金を獲得するんですね。
 中途半端。
 余りに中途半端なフィニッシュです。
 決まった瞬間には1万ドルを払うのが惜しくなったか、とまで思ってしまったものね。
 また試合の中においてもザンディグの立ち場が描かれる事はなかったですね。
 ついでに言えばヘタレのムーアが一人高所にいる状態から下へのダイブを行うってのも理に適わず。
 後脳挫傷がこれといって見所が無かったのも残念。
 高所ダイブをテーブル上で受けましたが攻めが魅力なんですからね。
 只過激度はそれなりに高くファン・マッチとして(CoDとしては不名誉な事ですが)
 一応楽しめる物には仕上がっていると思います。
 ガラス板が多数出てきますし
 ムーアが高所からリング横のテーブルへの落下を志願した他
 試合後のヤンガーの額からは止めどなく血が流れてましたから。
 まあまあ良い試合。

総評
 10回目という記念すべき大会にもかかわらず
 形をつけるのが精一杯という内容。
 来年への線も作れない迷走したブッキングに相変わらず未来は暗いと言わざるを得ません。
 メインに出た選手を中心に収録された
 入場時に流れる映像などは出来が良かったので星1つあげます。
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

Gケージ・オブ・デス:デヴォン・ムーアvs.サミ・カリハンvs.ブレイン・ダメージvs.ドレイク・ヤンガーvs.ダニー・ハボックvs.? 
  最後にザンディグが入場。
  突然ベンズが現れる。
  なぜ俺たちを無視してCoDをたろうとしているのかと不満をこぼす。
  そしてヘラウェア・アサシンを紹介。
  彼も加わり7人で行われることになった様子。
  アサシンが入るなり全員で椅子をたたきつける。
  コーナーのガラス板にもぶつける。
  ケージの外では妻殴りがベンズを殴りつけている。
  アサシンを追い出し6人で試合開始。
  リングにはケージが立てられている。
  その周りにリングと同じ高さの足場が設置され外ケージで囲まれている。
  ケージの天辺は高台が敷き詰められており、そこにいくにはケージを出る必要がある。
  高台の上に賞金が吊るされておりそれを取った者が勝者となる。

  試合開始。
  ムーア、カリハンがケージを出ようとして標的になる。
  ヤンガーが脳挫傷にゴミ箱をかぶせ椅子攻撃。
  ムーアがザンディグをコーナーのガラス板に突っ込ませる。
  ヤンガーがムーアに立てた椅子へのブレーン・バスター。
  ヤンガーはムーアを連れてケージを出る。
  脳挫傷がザンディグの背中に歯車を転がす。
  ムーアは敷居のガラス板の前に立ったヤンガーにビッグ・ブーツを決めて割る。  
  ハボックがカリハンにコーナーのガラス板へのDVD。
  ザンディグがケージを出てムーアを持ち上げようとする。
  ムーアは逃れてロー・ブロー。
  敷居のガラス盤に突っ込ませる。
  脳挫傷はハボックの頭を立てたいすに押し付けるとニー・ストンプ。
  カリハンがヤンガーにハリケーン・ラナを狙う。
  ヤンガーは耐えると振り回して敷居のガラス板にぶつける。
  ザンディグがムーアの頭を塩に突っ込ませる。
  全員ケージの外に出て外ケージの有刺鉄線に相手をこすりつけたりしている。
  ザンディグはヤンガーに有刺鉄線ボードへのボディ・スラム。
  ムーアがケージを登り高台に。
  賞金を取ろうとする。
  ヤンガーは追いつくと高台の床に敷かれた有刺鉄線にぶつける。
  ヤンガーは高台からケージの外にいる連中にトペ・アトミコ。
  ムーアは高台からケージの外にいる連中にシューティングスター・プレス。
  ヤンガーがカリハンの股間に魚攻撃。
  ムーアが高台に登る。
  ザンディグも登る。
  カリハンがヤンガーにコーナーへたてかけたラダーへのショルダー・スルー。
  ザンディグはムーアにボディ・リフト。
  高台床のガラス板の部分に投げ捨てる。
  ムーアはガラス板を突き抜けるとケージ外のテーブルに落下する!
  ハボックがケージを登ろうとする。
  ヤンガーは途中で追いつくとそこから椅子に橋渡しにした有刺鉄線ボードへのロシアン・レッグ・スイープ。
  ザンディグは高台から降りている。
  ヤンガーがザンディグに有刺鉄線ボードへのブレーン・バスター。
  カリハンは脳挫傷を有刺鉄線ボード付テーブルにのせると高台からダイビング・レッグ・ドロップ。
  ムーアが復活している。
  ヤンガーが高台に登る。
  ムーアも高台に登る。
  座り込んだ状態で殴りあう。
  ヘッド・バッドを打ち合う。
  その間にザンディグも高台に登ってきて2人にヘッド・バッド。
  カリハンやハボックも高台に登ってくる。
  ザンディグがヤンガーを担ぎ上げようとする。
  ヤンガーは逃れると背負って高台床の有刺鉄線の部分にDVD。
  ムーアにも有刺鉄線部分へのDVD。
  同時にカリハンがハボックに高台床の有刺鉄線部分にエクスプロイダー。
  ハボックが落ちた部分で爆発が起きる。
  ザンディグが起き上がる。
  ザンディグが賞金を獲得し勝利。
  ヤンガーの額からは血がとめどなく滴り落ちている。
  ザンディグはマイクを取るとこの5人がファイティング・スピリットを持っているか試したのだと言う。
  彼らはそれを証明したから賞金は5人に分けると言う。

試合結果

@ジュニア級王座戦、スカイ・ザ・リミット(レフェリー:リック・ブレード):ライアン・マクブライド(新チャンピオン!)vs.イゴイスティコ・ファンタスティコvs.クイック・カーター・グレイvs.ピンキー・サンチェスvs.ダン・パイザン
Aジョン・ダマーvs.シャン・ザ・カブキ・キッド
Bグラッジ・マッチ:アダム・コール、HDTV、LJクルーズvs.GNC、EMO
Cソンジェイ・ダットvs.B-Boy
Dタッグ王座戦:2ガールズ1カップ(ch)vs.チーチ&クラウディーvs.チーム・アンドリューvs.オルセン・ツインズ
Eブラックアウトvs.H8クラブ
Fファンズ・ブリング・ザ・ウェポン:DJハイドvs.デランジド
Gケージ・オブ・デス:デヴォン・ムーアvs.サミ・カリハンvs.ブレイン・ダメージvs.ドレイク・ヤンガーvs.ダニー・ハボックvs.ザンディグ