TOPアメリカン・プロレスCZWCZW 2004年 →CZW:Ultraviolent Tournament of Death III 7/24/04

CZW:Ultraviolent Tournament of Death III 7/24/04の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@蛍光灯櫓3本勝負:イビル・ニンジャvs.アーセナル
 まずはIWS同士の激突です。
 形式上櫓を3回、一気に2個重ねてのフィニッシュなので
 実際は2回しか使えないのである程度実力も要求されるのですが
 早速のダイブでミスする体たらくで・・・。
 立てた椅子の上へのツームストンは強烈でしたけどねぇ。
 デス・マッチというより軽量級のスポット・フェストという感じでしたね。
 少し悪い試合。

Aバーブド・ワイヤー・ボーズ・マッチ: ラッカスvs.ニック・ゲージ
 ゲイジはこのラッカスにタッグ王座を奪われているというストーリーから
 このデス・マッチにはふさわしくないカードに。
 ストーリー上もリアルでもゲイジが不満を抱くに十分な設定です。
 そういう訳で強烈な椅子攻撃が見られましたが
 他は全然過激ではなく肝心のボード攻撃がしょぼい。
 フェイス・ウォッシュもボードを置いた事で威力半減ですしね。
 TODという事を考えれば肩透かし。
 少し悪い試合。

Bファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・ マッチ:マッド・マン・ポンドvs.ワイフビーター
 ポンドと妻殴り。
 どちらの試合でも無かったですね。
 このカードから受ける期待値に比べるとあっさりとした物だったと思います。
 妻殴りはネック・ハンギング・ツリーを崩しており、やはり状態は数年前と比べると悪くしているのかななんて・・・。
 悪くない試合。

Cサムタックス&カーペット・ス トリップス・マッチ:セクシー・エディvs.イアン・ ノックス
 デス・マッチを避けようとするエディに対しノックスが観念させて引き込み
 画鋲の上で受け合う、という内容です。
 多少エディが画鋲を押し付けたりもしていましたが
 デス・マッチ・ファイターではない2人なので単調な技の打ち合い。
 また画鋲をばら撒きすぎたために刺さっている数が少なく見え
 画鋲バットなどに比べ全然痛みが伝わってこないのは致命的でした。
 悪い試合。

Dファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.グリーン・ファントム
 ファントムからダメージを受けない攻めに回りたいという気持ちが見えていて
 お互いが受けあう伝統的な物ではなかったですね。
 只それがちょっとした緊張感を生みましたし
 水をかけようとしたのとボトル付バット攻撃が交錯して水しぶきが一面に飛び散るシーンや
 信号機攻撃など印象に残る物はそれなりにあります。
 平均より少し上。

Eラダー&ライト・チューブス・ マッチ:JCベイリーvs.クリス・キャッシュ
 線が細いのに積極的にハード・バンプに打って出る両者の対決が1回戦最後のカード。
 ラダー上からの攻撃がないようにラダーの使用は控えめでしたが
 蛍光灯の方で過激な攻防を繰り広げてくれました。
 只両者共に相手が強大な方が光り輝くので
 この2人を当てるより分ける方がトーナメントのクオリティは上がったのでは、と思いますね。
 まあまあ良い試合。

F準決勝、ライト・チューブ・ ロープス・コーナーズ・マッチ:セクシー・エディvs.アーセナル
 ノーマルな攻防から始めるも観客の声に応えて蛍光灯を使い始めると
 アーセナルのシャツを脱がせ、最後には腕からの血噴水。
 予想以上の頑張りと相まって観客の心を見事に掴みましたね。
 無駄にトラック近くまで移動したのはいらなかったですけど。
 試合後のエディの姿からは間違いなくカルト的オーラが放たれていましたね。
 中々良い試合でした。
 
 ザンディグがエディをつれて現れエディを決勝には進ませない事と、
 代わりにCZW興行にまた呼ぶ事をアナウンス。
 デス・マッチ・トーナメントにはふさわしくない措置ですが
 納得できる一戦であった事も確かですね。

G準決勝、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・マッチ:JCベイリーvs.ワイフビーター
 初っ端の芝刈り機から始まり大量の塩かけや蛍光灯を経て
 トラックの上から蛍光灯が詰まれた荷台へのネック・ハンギング・ツリー・ボム。
 確かに過激ではあったけれども短い試合時間で
 実質ベイリー→妻殴りとそれぞれが一方的な攻撃をして終わりだったのは残念。
 これこそEでいった輝けるカードなんだけどなぁ。
 後今回も妻殴りはネック・ハンギング・ツリー・ボムが・・・。
 まあまあ良い試合。

H準決勝、ペインズ・オブ・グラス・マッチ:ニック・ゲイジvs.ネクロ・ブッチャー
 ここでも中々の椅子攻撃を見せたゲイジなんですが
 次第に時間を稼いでいるのが見えてきます。
 何でかなと思っていたらラッカスの乱入があるからですか。
 不満を力に代えるゲイジでも流石にこんなブックを書かれたら気持ちが入らないよねぇ。
 下馬評で1,2番手だった好カードは期待外れに終わってしまいました。
 平均レベル。

I決勝、エニシング・ゴーズ・ マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.ワイフビーター
 決勝ですがゲイジの強烈なグラス越しフェイス・ウォッシュを食らい
 この試合でエプロンに橋渡しにした蛍光灯付網目へのブレーンバスターを食らったネクロには限界が来ています。
 妻殴りも同じく限界。
 こちらは普通に体調のように思えてしまいますが。
 早々に切り上げて終わりよければ全て良し的発想から
 大型トラックから2段火炎テーブルという壮絶な幕引きに持って行きました。
 これを受けた後のネクロの姿はやばい事になっていましたね。
 まあまあ良い試合。
 試合後ザンディグが優勝トロフィーを渡し2人を称えます。

総評。
 エディの化けた瞬間や決勝のフィニッシュは名シーンながら
 デス・マッチそのものはこれといったものがなく
 もう1つ頑張りが欲しかった大会でしたね。
 当時、厳しい状況にあった事は分かるんですけれど・・・。
 (執筆日:5/10/09)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@蛍光灯櫓3本勝負:イビル・ニンジャvs.アーセナル(2-1)
Aバーブド・ワイヤー・ボーズ・マッチ: ラッカスvs.ニック・ゲージ
Bファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・ マッチ:マッド・マン・ポンドvs.ワイフビーター
Cサムタックス&カーペット・ス トリップス・マッチ:セクシー・エディvs.イアン・ノックス
Dファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.グリーン・ファントム
Eラダー&ライト・チューブス・ マッチ:JCベイリーvs.クリス・キャッシュ
F準決勝、ライト・チューブ・ ロープス・コーナーズ・マッチ:セクシー・エディvs.アーセナル
G準決勝、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・マッチ:JCベイリーvs.ワイフビーター
H準決勝、ペインズ・オブ・グラス・マッチ:ニック・ゲイジvs.ネクロ・ブッチャー
I決勝、エニシング・ゴーズ・ マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.ワイフビーター(優勝!)