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Chikara:Best of Chikara 2019の分析


名勝負 なし
好勝負 グランド王座戦、ラダー・マッチ:ダッシャー・ハットフィールド(ch)vs.マーク・アンジェロセッティ(4/5/19)

マスカラ・コントラ・マスカラ:ダッシャー・ハットフィールドvs.ブーマー・ハットフィールド(5/26/19)

@Aキッドvs.エア・ウルフ(4/5/19)
 エアウルフは落ち着きがあるし、
 ルチャドールとしての色気があります。
 3年のキャリアとは思えないですね。
 成長が楽しみになる若手です。
 キッドと齟齬無くそれぞれ+αの仕掛け。
 後半少し疲労からかウルフのムーブ精度が落ちてしまったのが残念。
 そのせいで試合全体の印象を損ねてしまったものの
 非常に可能性を感じさせた試合。
 この試合がYLC決勝でよかったと思わせるほど。
 中々良い試合。

Aグランド王座戦、ラダー・マッチ:ダッシャー・ハットフィールド(ch)vs.マーク・アンジェロセッティ(4/5/19)
 歴史のあるパートナー対決。
 荒々しく殴り合いを始めると
 そのまま場外に転じてラダーを早くも投入。
 しかし過激度で押すのではなく、
 その前段階として遺恨の表現や
 ラダーを痛い道具としてセットアップする。
 アクションを重ねなくても
 伝え方を如何に丁寧していくか、
 初期ラダー・マッチに通じるものがあります。
 とはいってもより高いラダーを投入してから
 アクションの質をちょっと高めて欲しいと正直思いますね。
 終盤の攻防がぼやけていて勿体無かった。
 最後は迫力あるフィニッシュで〆。
 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:4/?/19)

Bマスカラ・コントラ・マスカラ:ダッシャー・ハットフィールドvs.ブーマー・ハットフィールド(5/26/19)
 Chikaraのビッグストーリーの終着点。
 ブーマーは160cm ぐらいなので
 視覚的にも親子とすんなり受け入れてしまう体格差なっていますね。

 中の人はどうか知りませんが、ブーマーとしては
 一年未満のキャリアにも関わらず翻弄する展開をしっかり実現。
 一方のダッシャーも力強さを表現します。これは得意分野ですからね。

 普通のベテランvs.グリーンボーイとは違った
 親子ならではの関係性で
 厳しさ、優しさ混在させながら常に攻防。

 ダッシャーが痛めつける展開で時間を稼ぐことありませんでしたから
 攻防量はかなりのものです。
 しかもどれもこれもストーリーに乗っているのだからお見事です。魔法の時間。

 ダッシャーがどこか残っていた躊躇を投げ捨てて、
 場外からエプロンへ脳天から落としたシーン。
 これを機にブーマーがダウンモードに入って欲しかったですね。
 それがあればもっと移入感は高まったでしょう。

 クライマックスはダッシャーが大人のずるさ、
 股間攻撃を受けたと虚偽の申告をしたりロープ悪用カバーしたり、を見せ追い込む展開で面白い。

 Chikaraらしいコミック的世界観が最初から最後まで成立していました。
 ぎりぎり好勝負。

 試合後、父親のマスクを剥ぐことに葛藤を見せるブーマーに対し、
 ダッシャーはイラつき自らマスクを脱ぎ退場。
 ダッシャーの妻は夫のマスクを失わせた息子を罵倒し、勘当。
 完全に親子の仲が別たれたバッドエンドですが、
 Chikaraのことですからいつか仲直りストーリーをしてくれるのでしょう。
 期待して待ちましょう。
 (執筆日:8/?/19)

Cオフィディアンvs.マイク・クァッケンブッシュ(5/28/19)
 クァックが感情的に蹴りかかるも
 オフィディアンが絡みつきコブラ・クラッチ。
 凌がれるもカナディアン・デストロイヤーから変形クロス・フェイスで
 2分も経たずに気絶させるという衝撃的な一戦。

Dオフィディアンvs.グリーン・アント(7/28/19)
 クルーシブルからネット招待された人のみ視聴可という特殊設定興行。
 クルーシブルはクァックを呼びつけるも代わりにコロナドが代理リーダーとして参加。

 全試合ノー・ロープの制限時間2分で、
 サブミッション、KOかリングアウトで決着がつくルール。

 敵陣の中、Chikara正規軍は何とか痛み分けに持ち込みつつこのメインを迎えます。
 緑蟻が奮闘し敵大賞相手に時間切れに持ち込む実質金星。

 ランスが緑蟻にリスペクトを示せ、というも
 血気盛んな緑蟻が殴りかかって大乱闘。
 クルーシブルがリングを制圧すると
 オフィディアンがクァックへメッセージ。

 クルーシブルはWrestle Factory卒業生と
 なんら変わらないのに差別され排斥されている。
 俺はゴールデン・オポチュニティを変革の為に使おう。
 王座の為ではなくお前からWrestle Factoryのヘッド・トレーナーの地位を奪う為に使う、と宣言。

 オフィディアンは引き分けにされた罰として
 自らをクルーシブルにリンチさせエンド・シーン。

 独自のセンスを発揮するChikaraがまた新たな演出を披露。
 ストーリーを紡いでビッグ・マッチを成功させることには
 定評があるだけに期待感が高まります。

EJKI準決勝:グリーン・アントvs.マイク・クァッケンブッシュ(8/9/19)
 ストーリー上、緑蟻のふがいなさがスケール・アップされており
 クァックが余裕で99%攻めていく内容になっています。
 しかし最後の最後で緑蟻が丸め込みで逆転するという5分試合。
 これで決勝はオフィディアンvs.緑蟻となり、
 7/28/19に行われたクルーシブルのリマッチが実現することに。

Fヘッド・トレーナー・ポジション・オン・ザ・ライン:マイク・クァッケンブッシュvs.オフィディアン(9/6/19)
 (Up待ち)

GJKI決勝:オフィディアンvs.グリーン・アント(9/6/19)
 立体感の演出に一工夫あり、
 Chikaraスペシャルとコブラ・クラッチの攻防も良かった。
 ただ7/28/19の2分マッチのリマッチだからこそ
 意味ある1分48秒での決着になっています。
 (執筆日:10/?/19)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@Aキッドvs.エア・ウルフ(4/5/19)
Aグランド王座戦、ラダー・マッチ:ダッシャー・ハットフィールド(ch)vs.マーク・アンジェロセッティ(4/5/19)
Bマスカラ・コントラ・マスカラ:ダッシャー・ハットフィールドvs.ブーマー・ハットフィールド(5/26/19)
Cオフィディアンvs.マイク・クァッケンブッシュ(5/28/19)
Dオフィディアンvs.グリーン・アント(2分時間切れ)(7/28/19)
EJKI準決勝:グリーン・アントvs.マイク・クァッケンブッシュ(8/9/19)
Fヘッド・トレーナー・ポジション・オン・ザ・ライン:マイク・クァッケンブッシュvs.オフィディアン(9/6/19)
GJKI決勝:オフィディアンvs.グリーン・アント(9/6/19)