TOPアメリカン・プロレスChikaraChikara 2011年 →Chikara:Chaos In The Sea Of Lost Souls 1/23/11

Chikara:Chaos In The Sea Of Lost Souls 1/23/11の分析


名勝負 なし
好勝負 エル・ジェネリコvs.エディ・キングストン

2枚、約2時間55分です。

@オシリアン・ポータル、ヒーラコンvs.FIST(チャック・テイラー、ジョニー・ガルガーノ、イカルス)
 いきなりガガの音楽がかかりレフェリーのダンスで盛り上がります。
 その後も手抜きではないがファン・マッチとしての方法論で試合は展開。
 FISTはヘタレつつもここぞのタイミングで素晴らしい動きを見せ、
 主導権を掴んでくるのが魅力ですが、この試合では全体的に緩め。
 いつもハード・ファイターの位置づけのガルガーノが
 おどけているのが大きく影響していますね。
 終盤は流石に攻めが厳しくなり、
 オープニングとしては十分な物が見られますが
 いつもの綺麗なスポット配置はないややダラダラとした攻防。
 最後はヒーラコンをプッシュ。
 このカードの試合としてはクオリティが今一つだが
 ヒーラコンがインパクトあるフィニッシュ含めて
 印象が良くなったので一応成功と言えるかな。
 平均より少し上。

Aマディソン・イーグルスvs.デイジー・ヘイズ
 イーグルスが激しい打撃とスケールの大きい投げを見せていて魅力は伝わる。
 しかしデイジーが怪我した振りからの不意打ちなど
 姑息なキャラ・アピールだけで展開させていて
 能力を発揮した戦いにはなっておらず期待外れ。
 少し悪い試合。

Bスロウバックス(ダッシャー・ハットフィールド、シュガー・ダンカートン)vs.ラフネックス(ブロディ・リー、グリズリー・レッドウッド)
 グリズリーは積極的に試合に参加し、
 厳しい攻めを見せるラフネックス2011Verとなっています。
 リーの色に染まった分面白さは損なっている所はあるけれども
 戦いで魅せられる可能性は広がったように見えますね。
 スロウバックスも力強さを出して対抗。
 最後はラフネックスが肩車+ビッグ・ブーツ、階段へのパワー・ボムで盛り上げてフィニッシュ。
 まあまあ良い試合。

Cダ・ソウル・タッチャズvs.BdK(トゥルサス、リンセ・ドラド、サラ・デル・レイ)
 DSTが陽気な部分を押し隠して
 その分気持ちののった勢いある攻めを見せています。
 孤立した時もセコンドの交代したいという気持ちが見えて
 BdKと抗争した事でチームとして一皮むけた印象がある。
 対するBdKですがこのDSTに相対する事情からどうしても受けに回ってしまう。
 特にサラが無力な女性扱いになっているのがいけないですね。
 これならヤコブを代わりに入れた方がフィットするはずです。
 そんな中でトゥルサスがエルボーの打ち方など
 遺恨試合に合わせた動きを見せていて着実な成長を感じさせていました。
 最後はドラドがマスクを脱いでDQ獲得。
 示し合わせた素振りこそありませんでしたが、
 レフェリーがBdK所属のサバドであるが故に醒める部分はある。
 しかし試合後のパウンス受け身によってマイナスをプラスに転じて締めました。
 まあまあ良い試合。

Dハロウィキッド、フライトメアvs.バティリ
 バティリは場の流れに飲まれて自分の本来のリズムを失っていますね。
 また序盤の自分のミスで腕を痛めたようでムーブの精度も悪いです。
 最後はコバルドを引き連れたシン・ボディが現れ、ゴタゴタからの幕引き。
 少し悪い試合。

Eウルトラマンティス・ブラックvs.シン・ボディ
 ボディは受け身で何も装飾していない上に、
 かといって他の部分ではキャラに沿った派手なパフォーマンスが
 動きにフィットしておらず只ひたすらに冗長です。
 短い試合ですが無駄な時間でした。
 ひどい試合。

Fエル・ジェネリコvs.エディ・キングストン
 エディが間合いを使った攻防に抑揚をつけます。
 ジェネリコはエディと似たような事して様式を作っていく。
 エディは今回ぐったりした受けは見せませんでしたが
 一つの打撃をしっかりと受けとめた上で自分の打撃を打ち込んでいます。
 円熟味のあるハード・ヒッターの姿です。
 攻防の動きはジャスト・フィットしていないが
 狙うべき絵図は共有できているので試合のストーリーは魅力的でした。
 またエディの攻めに精神的に相手を試す意味合いがあるのが素晴らしかったですね。
 最後はエプロンでのブレーン・バスターからドラマチックに盛り上げました。
 ぎりぎり好勝負。

Gマイク・クァッケンブッシュ、ジグソウ、ファイヤー・アント、ソルジャー・アントvs.BdK(アーレス、クラウディオ・カスタニョーリ、デリリウス、ティム・ドンスト)
 ドンストのコミカルなネタからスタート。
 次に何の様式立てもないままクァックxCCを実現させる。
 一進一退はちゃんとしているし、ジグソウの孤立も高く安定しているのに
 メインでやる特別性がどうにも欠けるのです。
 終盤は個々の攻防を一つ一つ見せていくスタイルで
 余り入り乱れた打ち合いをしないので爆発力に欠ける印象。
 こういう内容ならトリオで人数を絞った方が良かったかもしれませんね。
 平均的な良試合。
 
特典としてこれまでのショーを振り返るビデオを約35分収録。

総評
 開幕戦でしたが2010年にやりきった感があり、
 力の特別力を入れているとは思えないカードにして内容となっています。
 しかしその中でセミが予想以上の内容。
 こういう試合をしたからこそ12ラージ・トーナメントの躍進につながったか。
DVD Rating:★☆☆☆☆
(執筆日:11/11/11)

注目試合の詳細

Fエル・ジェネリコvs.エディ・キングストン
 ポーズを決めるジェネリコにエディが平手打ち。
 ジェネリコがやり返すとエディが拍手して試合開始。
 エディがコーナーに押し込み構えるもクリーンに離れる。
 ジェネリコがコーナーに押し込む。
 構えてからチョップ。
 アーム・ドラッグを連発。
 エディは組みついてきたジェネリコにニー。
 チョップ。
 ジェネリコがカウンターでレッグ・ラリアット。カウント1。
 チョップ。
 打ち返してきたエディにニー。
 ダイビング・クロス・ボディ。カウント2。
 胸に張り手。
 エディがロープに走ったジェネリコにニー。
 ストンピング。
 ヘッド・ロック。
 打ち上げられたジェネリコがドロップ・キック。
 エルボーへ。
 防いだエディがエクスプロイダー。
 背中を蹴りつけカバー。カウント2。
 コーナーでチョップ連打。
 ノーザンライト。カウント2。
 コーナーに振られたジェネリコがクローズライン連打。
 ロープに振りショルダー・スルーを狙う。
 エディが蹴りあげクローズラインへ。
 ジェネリコが手を掴みトルネードDDT。カウント2。
 コーナーのエディに突進。
 エディがカウンターで延髄切り。
 ロープに走る。
 ジェネリコがみちのくドライバー。カウント2。
 エディがカウンターで蹴りをいれトルネードDDT。カウント2。
 コーナーに載せると雪崩式エース・クラッシャー。カウント2。
 左右のエルボー。
 ロープに走りビッグ・ブーツ。
 耐えるジェネリコに平手打ち。
 エルボー。
 ロープに走りビッグ・ブーツ。
 ジェネリコが気合いで耐え額を突き合わせる。
 平手打ち。
 エディがエルボーを打ちロープに走る。
 ジェネリコがカウンターでビッグ・ブーツ。
 額を突き合わせる。
 ジェネリコがロープに走る。
 エディが受け止めレッグ・ロック・エクスプロイダー。
 コーナーへのビッグ・ブーツ。
 反対コーナーへ。
 ジェネリコが追いビッグ・ブーツ。
 両者ダウン。
 ジェネリコが先に起き上がり起こそうとする。
 不意打ちで狙ってきたバックハンドにビッグ・ブーツ。
 エディは食らいつつもラリアット。カウント2。
 ロープに走りスライディングD。カウント2。
 コーナーのジェネリコに突進。
 ジェネリコがカウンターでコーナーへのエクスプロイダー。
 オッレッ!
 ハーフネルソン・スープレックス。カウント2。
 エプロンに出たエディにビッグ・ブーツ。
 ブレーン・バスター。
 身動きしないエディを起こそうとするが重い。
 諦めてリングアウト狙いにする。
 カウント18でエディが起き上がり寸前でリングに滑り込む。
 ジェネリコが起こそうとするもエディはまだぐったりしている。
 オッレッ!へ。
 エディが受け止めコーナーへのバック・ドロップ。
 バック・ドロップ。
 バックフィスト。
 もう1発叩き込みカウント3!
 エディの勝利!
 ジェネリコを引き起こすとハグ。
 握手し腕をあげる。

試合結果

@オシリアン・ポータル、ヒーラコンvs.FIST(チャック・テイラー、ジョニー・ガルガーノ、イカルス)
Aマディソン・イーグルスvs.デイジー・ヘイズ
Bスロウバックス(ダッシャー・ハットフィールド、シュガー・ダンカートン)vs.ラフネックス(ブロディ・リー、グリズリー・レッドウッド)
Cダ・ソウル・タッチャズvs.BdK(トゥルサス、リンセ・ドラド、サラ・デル・レイ)
Dハロウィキッド、フライトメアvs.バティリ
Eウルトラマンティス・ブラックvs.シン・ボディ
Fエル・ジェネリコvs.エディ・キングストン
Gマイク・クァッケンブッシュ、ジグソウ、ファイヤー・アント、ソルジャー・アントvs.BdK(アーレス、クラウディオ・カスタニョーリ、デリリウス、ティム・ドンスト)