TOPアメリカン・プロレスChikaraChikara 2010年 →Chikara:Through Savage Progress Cuts the Jungle Line 9/19/10

Chikara:Through Savage Progress Cuts the Jungle Line 9/19/10の分析


名勝負 なし
好勝負 マイク・クァッケンブッシュ、豊田真奈美vs.クラウディオ・カスタニョーリ、サラ・デル・レイ

2枚です。

@FISTvs.ソルジャー・アント、3.0
 緑と赤が骨折のために3.0が助っ人として加わった形ですが、変更があったとは感じさせない程内容は良かったですね。
 まずFISTが良いトラップで自分のペースに引き入れ、
 戦闘蟻の孤立も赤蟻程ではなくてもまずまずのレベル。
 ガルガーノは蹴りも冴えていてもうFISTの1メンバーとしてしっかりチームに貢献しています。
 3.0は良い意味で賑やかしですね。
 3者のバランスが派手でいて、しかし過剰ではない丁度良い所にオチ伝います。
 オープニング仕様の熱いクライマックスもあります。
 平均的な良試合。

Aウルトラマンティス・ブラックvs.ハロウィックド
 マンティスが正規軍よりになっているのでこの2人が戦う状況に乗りにくさを個人的には感じましたが
 2人はかなり気持ちをこめてぶつかり合っています。
 落差を使った大技という単純且つインパクトのある魅力で試合を作り上げました。
 平均レベル。
 試合後マンティスはシベルネティコでは正規軍と共に戦いたいとアピール。

Bオシリアン・ポータルvs.デリリウス、デイジー・ヘイズ
 OPはやるべきことが分かっていますね。
 デリリウス、デイジーも良いチームですよ。
 今年初頭の個々の状態には劣りますが
 最近の状態と比べると上昇傾向の機運がある。
 デイジーがややパワフルすぎる扱いな気もしますが、
 デイジーが普通に男と渡り合う展開、現実に観客がこれだけ熱狂しているなら
 前面でプッシュしていくのは至極最な事であり効果的です。
 平均的な良試合。

Cダ・ソウル・タッチャズvs.トゥルサス、ティム・ドンスト、リンセ・ドラド
 相手がDSTだからといって奇襲もなくコメディー的立ち位置になってしまってます。
 これではBdKの意義がないですね。
 トゥルサスも安直な主導権切り替え要因となっている。
 確かにDSTの巨漢は人気者だけど、彼にトゥルサスが押し負けるシーンのまま終わっては駄目でしょう。
 特にDSTが正規軍に加わる予定もないんだし・・・。
 ストーリー、既存の動向から外れすぎていてマイナス面の大きい試合でした。
 少し悪い試合。
 
Dエディ・キングストンvs.アーレス
 直感的に粗野なムーブをぶつかり合っています。
 短くアイディアを凝縮しようというアイディアは嫌いじゃないですよ。
 ただアーレスはこの色に上手く乗れていません。
 デリリウスのサポートを受けながら強引な投げで対抗していますが、それは本来の魅力とは違う形ですね。
 結局CCが気を逸らしデリリウスが凶器攻撃というフィニッシュを選ぶのなら
 本編においてもアーレスは姑息なファイトで良かったのに。
 悪くない試合。

Eフューチャー・イズ・ナウvs.アンステイブル
 意図的に別方向に動いて土台を広くした序盤は良い。
 中盤ヘリオスが好調なのでジグソウと被っていますね。
 イクイノックスの代わりにどちらかが孤立を務めた方が役割分担が上手くいったと思いますよ。
 ここでイクイノックスが孤立したのはラストの展開の布石なのだけど
 コリンがイクイノックスを助ける理由立てが実に不十分ですし非常に不満の残る内容でしたね。
 オルセン兄弟復活のシーンはその結果だけで訴えかけるものがあったり可能性は秘めていたのだけど。
 平均より少し上。

FYLC:フライトメア(th)vs.ピンキー・サンチェス
 フライトメアはレスリングをどう動くか一度落ち着いて考えてからしか動けない。
 実に能力が限定的なハイ・フライヤーですね。
 中盤はピンキーが支配ですが最近の傾向に漏れず道化色が強すぎます。
 そして終盤は盛り上げるためとはいえ無茶な投げが目立ちます。
 毎度同じ事をするのはいけませんがあくまでベースはハイ・フライです。
 悪くない試合。

Gマイク・クァッケンブッシュ、豊田真奈美vs.クラウディオ・カスタニョーリ、サラ・デル・レイ
 1つ1つのアクションに観客が素晴らしい反応を送っていますね。
 これだと歪な交代のさせ方、男女間の位置づけを曖昧模糊とさせる手法を使う事が可能になる。
 敢えてのズラシが観客の期待感を上手く高めていき、
 それを必ずしも実現しない形で半分消化し半分維持していく。
 ドリーム・マッチ且つタッグである事を満たした特異性です。
 後半の持って行き方も行動自体には目新しいものはありませんが、
 その適用、このカードで実現させる事に斬新さがある。
 視聴後も後味を残す素晴らしい試合でした。
 ぎりぎり好勝負。

@CLASH王座戦:Jミラー(ch)vs.トミー・トレズニック(CLASH CLASH to the Future 2 6/4/10)
 ミラーの狙っている絵図はなんとなく伝わってくる。
 様々な仕掛けで飽きさせないようにしているのも良い。
 ただ相手のトミーが太りすぎで使えない典型的なレスラーで・・・。
 少し悪い試合。

総評
 ミッド・カードは落ち込むもののアンダーカードとメインがトップ・クラス。
 観客の盛り上がりも素晴らしいしChikaraの2010年ベスト興行候補ですね。
 (執筆日:9/10/10)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@FISTvs.ソルジャー・アント、3.0
Aウルトラマンティス・ブラックvs.ハロウィックド
Bオシリアン・ポータルvs.デリリウス、デイジー・ヘイズ
Cダ・ソウル・タッチャズvs.トゥルサス、ティム・ドンスト、リンセ・ドラド
Dエディ・キングストンvs.アーレス
Eフューチャー・イズ・ナウvs.アンステイブル(DQ)
FYLC:フライトメア(th)vs.ピンキー・サンチェス
Gマイク・クァッケンブッシュ、豊田真奈美vs.クラウディオ・カスタニョーリ、サラ・デル・レイ
@CLASH王座戦:Jミラー(ch)vs.トミー・トレズニック(CLASH CLASH to the Future 2 6/4/10)