TOPアメリカン・プロレスChikaraChikara 2008年 →Chikara:King of Trios Night Three 3/2/08

Chikara:King of Trios Night Three 3/2/08の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚組み約3時間35分です。

@3回戦:FIST(イカルス、グラン・アクマ、チャック・テイラー)vs.ザ・コロニー(ワーカー &ソルジャー&ファイヤー・アント)
 FISTが安定した仕事で試合を作ると
 最後は予想以上に派手な打ち合いになりました。
 良質のオープニングでまあまあ良い試合。

A3回戦:マイク・クァッケンブッシュ、スカイデ、シェイン・ストー ムvs.チーム・メキシコ(リンセ・ドラ ド、エル・パンテラ、インコグニト)
 定型として最初に行われる1対1のグラウンド・レスリングですが
 この試合はそれに半分以上の時間を割き
 思いっきりジャべ・アクションを披露しました。
 見たこと無いような技もありましたし良かったですよ。
 本来リズムを作るための物なので
 単純な右肩上がりといっても良い構築の中では完全に活かされたとは言えませんけどね。 
 じっくり見せるにはジャベの中でもまた別の要素が求められます。
 その後ペースを上げると一進一退の攻防を経て
 予期せぬメヒコ組みの勝利へと導きました。
 中々良い試合です。

B3回戦:BLK OUT(エディ・キングストン、ラッカス、ジョーカー)vs.チーム・ジャパン(ミヤワキ、SUSMU、KUDO)
 やや煩雑ではありますが
 トリオスの正統的試合運びとスポットを見せています。
 また日本という神格化されたアスペクトを背負ったDDT組が
 BLKのハードな打撃、投げにひるまず立ち向かっていく様子は熱を呼び込みました。
 平均的な良試合です。

C3回戦:ゴールデン・トリオ(ハロウィックド、デリリウス、ヘリオス)vs.ファビュラス・スリー(ミッチ・ライダー、ラリー・スウィニー、シェイン・ホー ク)
 ヘリオスはデリリウス・ギミックになっています。
 内容はファビュラス・スリーという事で
 攻防などはたいして無くファン・スポットとヒール表現による煽りが中心。
 トーナメントにおいて必要な類の試合ながら
 試合順としてはAと入れ替えるべきですね。
 平均レベル。

Dタッグ・チーム・ガントレット
 かなりタッグ数が多く短い試合の集合。
 上位タッグも余り良い所を見せられず
 注目は最後のデモリッションだけでしょうか。
 悪い試合。

E準決勝:BLK OUTvs.ゴールデン・トリオ
 3回戦と違いヘリオスはハロウィックド仕様になっています。
 試合はBLKがヘリオスを捕まえてハードに甚振り
 雰囲気を作り上げるとトリオがインコアレンスで
 成長させた連携技を見せて反撃という内容。
 決勝に向けBLKがヒール面を表したのも良いですね。
 まあまあ良い試合です。

F準決勝:ザ・コロニーvs.チーム・メキシコ
 ルチャらしいアクションを見せた一方で
 思ったほどスピード感がなかったり
 シコデリコJrがいなくなったせいでバランス力が落ちるという改善点もあります。 
 しかし一番の問題はパンテラがおかしい事。
 コロニーの敬礼ネタに反応しなかったり
 味方の連携技に応じなかったり
 かなり無気力状態になっているんですね。
 彼のせいで試合に入り込めないですよ。
 悪くない試合。

G4コーナー・イリミネーション・マッチ:ヴィン・ジェラードvs.グレイシャーvs.マーティン・ストームvs.レノ・ダイアモンド
 WCWのグレイシャーとは微妙な所を突いてきますねぇ。
 元々何のとりえも無いのに年を取ってはどうしようもない。
 ひどい試合です。

Hマイケル中澤vs.mc.KZ
 それぞれギミックを披露したファン・マッチ。
 ヌルヌルは素晴らしいのですがラップの方はいまいちですね。
 悪くない試合。

Iティム・ドンスト、クリエイト・ア・レスラー、チバII、エリック・キャノンvs.オフィディアン、アマシス、ロス・アイス・クリームズ
 強烈なギミックを持つ者がそれを披露した後
 連鎖スリーパーで短めに終了。
 
 個人的にお気に入りのアイス・クリームズが見れたので満足。
 悪くない試合です。

J決勝:BLK OUTvs.チーム・メキシコ
 決勝前の記念撮影に対して素直に応じておきながら
 終わるなり奇襲を仕掛けBLKは相変わらずのヒール振りを見せてくれます。
 観客の反応を引き出していくのが非常に上手いですね。
 只それに甘んじて孤立スポットの時間を長く取るのは改善して欲しいです。
 終盤は決勝らしくかなり良い感じに仕上がっています。
 成長著しいドラドが素晴らしい動きを見せましたし
 両チームが選択したフィニッシュはセンス良し。
 パンテラは相変わらずですが
 比率を抑えたこともあり準決勝程目立たなかったので許容範囲です。
 中々良い試合でした。
 
総評。
 面子が弱くなったので心配してましたが
 意外に良い試合が幾つも生まれる結果に。
 今回もMVPは3試合を通して良い仕事をし
 尚且つ大会のラインを作ったBLK OUTでしょう。
 彼らを呼んで大正解です。
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

A3回戦:マイク・クァッケンブッシュ、スカイデ、シェイン・ストームvs.チーム・メキシコ(リンス・ドラド、エル・パン テラ、インコグニト)
  ドラド対ストームで試合開始。
  コーナーに振られたドラドは裏に回る。
  またコーナーに振られるもコーナーに飛び乗りカウンター・キック。
  飛びついてヘッド・シザース。
  ストームをコーナーに振ろうとする。
  振り返されるも場外へのショルダー・スルーを狙う。
  ストームはエプロンに着地すると殴りつける。
  リングに跳んで戻りサンセット・フリップへ。
  ドラドがドロップ・キックに切り返そうとする。
  ストームが避けカバー。カウント2。
  ドラドはスプリングボードでストームの肩に跳び乗るとヘッド・シザースの動きから丸め込み。カウント2。
  ドラドがアーム・ドラッグを狙う。
  ストームはロープを掴んで外すと丸め込み。
  ドラドはカウント2で返すと丸め込み。
  もう1発狙う。
  ストームが防ぐと同時にカバーに持っていく。カウント2。
  両者脚を払ってカバー。カウント2。
  2人は握手をするとそれぞれクァックとインコグニトにタッチ。
  インコグニトがハンマー・ロック。
  クラックが跳び上がり首投げに返す。
  インコグニトがグラウンド・ヘッド・ロック。
  リスト・ロックに返されるも跳び起きてアーム・ドラッグに返し腕をとる。
  クラックは跳び起きるとアーム・ドラッグに返す。
  インコグニトは力比べで押し込む。
  クラックは体勢を戻すとバタフライ・ロックを狙う。
  インコグニトはクラックを前に戻すと倒してアーム・ドラッグ。
  跳び起きる。 
  仕切り直し。
  クァックがコーナーでモンキー・フリップを狙う。
  着地したインコグニトにもう1回狙う。
  インコグニトは受け止めるとコーナー上にのせ張り手。
  もう1発狙う。
  クァックは受け止めると一回転してアーム・ドラッグを決める。
  インコグニトがスプリングボードでクロス・ボディへ。
  クァックは受け流すとロープの反動で投げ捨てる。
  更にロープを使ってヘッド・シザースを決める。
  インコグニトは場外へ。
  スカイデがクァックの腕を上げアピール。
  パンテラが出てくる。
  クァックは観客の要望に応えスカイデに交代する。
  両者握手を交わす。
  レスリングの攻防。
  パンテラがグラウンドでヘッド・シザースに捕らえる。
  起き上がられるも捻って倒す。
  スカイデは両手を取ると丸め込みに。
  返されるもロックを外さずサブミッション。
  パンテラは腕のロックを外すと逆にサブミッション。
  丸め込みの応酬はカウント2。
  仕切り直し。
  スカイデが脚を取り丸め込み。カウント2。
  パンテラは脚を取ると背中にのりポーズ。
  サーフボード・ストレッチを決める。
  カバーに持っていく。カウント2。
  スカイデは腕を取るとロープの反動を利用しようとする。
  パンテラは同じ動きをして防ぐとアーム・ドラッグから腕を取る。
  スカイデは跳び起きるとパンテラを前に投げる。
  パンテラは跳び起きるとアーム・ドラッグで投げる。
  仕切り直し。
  スカイデはロープに走ると伏せたパンテラを捕らえハーフ・ボストン・クラブ。
  両手を押し込んでカバーへ。
  パンテラは腹に足を当てて跳び上がるとサンセット・フリップ。カウント2。
  スカイデがドロップ・キックへ。
  パンテラは避けると屈んだスカイでの上で前転。
  スカイデも跳び起きる。
  握手を交わす。
  スカイデはクァックにタッチ。
  パンテラが不意打ちのレッグ・ラリアットを決めインコグニトにタッチ。
  クァックに連携攻撃を決める。
  パンテラがクァックを相手コーナーに振り攻撃しようとする。
  クァックが避けパンテラをコーナーに激突させる。
  スカイデがパンテラにヘッド・シザース。
  パンテラがスカイデを振りシコデリコにショルダー・スルーを決めさせる。
  パンテラがクァックを羽交い絞め。
  インコグニトがクローズラインを狙うも避けられ誤爆。
  スカイデはクァックを持ち上げインコグニトとパンテラを捕らえさせる。
  スカイデがクァックを押すとインコグニトにヘッド・シザース、パンテラに首投げが決まる。
  クァックはインコグニトとパンテラの手を掴む。
  スカイデがクァックを1回転させるとアーム・ドラッグが決まる。
  クァックがインコグニトに、スカイデがパンテラにアーム・ドラッグを決め場外に落とす。
  追撃しようとロープに走るも逃げられたのでアピール。
  ストーム対ドラドに。
  ストームがドラドを担ぎスタナー。
  カバーするもカウント2。
  細かいタッチでドラドを捕まえサブミッションを中心に攻め入る。
  ストームがドラドをコーナーに振ろうとする。
  振り返されるも後ろに回りジャーマンへ。
  ドラドが着地しフェイス・バスター。
  両者ダウン。
  同時に両者、インコグニトとスカイデにタッチ。
  スカイデがレッグ・ドロップで先制するも
  インコグニトがアーム・ドラッグを連発。
  スカイデが不意を突いて場外に下りるもインコグニトは対応しトペ・スイシーダ。
  クァックとドラドが入る。
  ドラドがスプリングボード式ムーンサルトへ。
  クァックは避けると着地した所を脚払い。
  クァックは起こすとリバースDDTでカバー。カウント2.
  クァッケンドライバーを狙う。
  パンテラが入ってきてレッグ・ラリアット。
  ストームが入りパンテラに低空ドロップ・キックからシャイニング・ウィザードへ。
  パンテラはガードするとシャイニング・ウィザード。
  カバーするもクァックがカット。
  クァックがパンテラにBTSを狙う。
  パンテラがスクール・ボーイに切り返す。カウント2。
  パンテラがスプリングボード式アーム・ドラッグから丸め込んで1,2,3!

試合結果

@3回戦:FIST(イカルス、グラン・アクマ、チャック・テイラー)対ザ・コロニー(ワーカー &ソルジャー&ファイヤー・アント)
A3回戦:マイク・クァッケンブッシュ、スカイデ、シェイン・ストーム対チーム・メキシコ(リンセ・ドラ ド、エル・パンテラ、インコグニト)
B3回戦:BLK OUT(エディ・キングストン、ラッカス、ジョーカー)対チーム・ジャパン(ミヤワキ、SUSMU、KUDO)
C3回戦:ゴールデン・トリオ(ハロウィックド、デリリウス、ヘリオス)対ファビュラス・スリー(ミッチ・ライダー、ラリー・スウィニー、シェイン・ホーク)
Dタッグ・チーム・ガントレット(勝者:デモリッション)
E準決勝:BLK OUT対ゴールデン・トリオ
F準決勝:ザ・コロニー対チーム・メキシコ
G4コーナー・イリミネーション・マッチ:ヴィン・ジェラード対グレイシャー対マーティン・ストーム対レノ・ダイアモンド
Hマイケル中澤対mc.KZ
Iティム・ドンスト、クリエイト・ア・レスラー、チバII、エリック・キャノン対 オフィディアン、アマシス、ロス・アイス・クリームズ
J決勝:BLK OUT対チーム・メキシコ(優勝!)