TOPアメリカン・プロレスChikaraChikara 2008年 →Chikara:Tag World Grand Prix Night Two 11/9/08

Chikara:Tag World Grand Prix Night Two 11/9/08の分析


名勝負 なし
好勝負 マイク・クァッケンブッシュvs.クラウディオ・カスタニョーリ

2枚組み約3時間15分です。

WXW王者のスティーブ・ダグラスのインタビュー。
EとFはこのWXW王座の#1コンテンダーを巡るトーナメント、準決勝になります。

@準決勝:アンステイブルvs.ザ・コロニー
 同じChikaraだけあって
 安定して試合を構築しています。
 ストームもSTIGMAになってからは良い感じですね。
 只やろうと思えば後一歩推し進める事ができた印象があります。
 平均より少し上。

A準決勝:トミー・エンド、アンドリュー・パターソンvs.オシリアン・ポータル
 途中でダンス対決がありましたが
 WXWチームはここで魅せないと。
 他にどこで魅せれるというんでしょう。
 悪い試合。

B準決勝:レボリューション・パープルvs.マーティン・ストーン、PAC
 パープルが不意打ちや脚攻めでPACを捕まえるのですが
 それの占める割合が大きく、
 何よりストーンがほとんど戦わないといういいかげんな内容。
 相手がしょぼいパープルとはいえこんなので良いのか。
 悪い試合。

Cマーク・ラウディン、スリラーズvs.エミル・シトッチ、FIST
 間の抜けた、それでいて試合を支配する力のあるヒールが
 全て試合を構築しています。
 只少々時間が長かったですね。
 悪くない試合。

Dファイト・クラブ、サー・サミュエルズvs.2.0、カーステン・ベック
 カード的にどうしようもなく何の見所もないまま終了。
 悪い試合。

Eマイク・クァッケンブッシュvs.クラウディオ・カスタニョーリ
 この2人がインディーで名を上げるのに
 大きな貢献を果たしてきた黄金カードですが最近はマンネリ気味。
 レスリング→CCがまったり支配(クァックはほとんど反撃なし)→ダイナミックな攻防という構成で
 技も使い所も結構決まってましたからね。
 クァック自身も分かっていたんでしょう。
 些末な団体で4月に組まれてましたが実質1年ぶりくらいと言って良いでしょう。
 そういう訳で満を持して組まれた訳なんですが、いや素晴らしかった。 
 単純に久しぶりだからマンネリにならなかったというレベルではなく
 2人の1年の過ごし方が次の次元へ突入させました。
 クァックはアメドラ、セイントとのビッグ・マッチがスタイルの
 しかし・・・しかし致命的な問題が1つ。
 観客がひどすぎますよ。
 CCがヒールを演じるよ、と表現しているのに
 まったくその意図を読み取っていないんですね。
 CC側の伝達力が足りなかったのではと思われるかもしれませんが
 この日のCCはヒールとしてベスト・ワークを見せていました。
 ひたすらの間の外し方から始まり短いシーンにも理を沿わせた攻撃、
 エルボー・ドロップ、チョーク・スラム、ベア・ハグ、耳捻りといった技の使い方までね。
 では観客の何が悪かったかというとあの延々と続く名前の合唱。
 このWXW特有の行為はリスペクトの意を込めて行うんだけれど
 これって逆から見ればリアクションを拒否している訳だよね。
 Fuck You Claudioのチャントを起こして反抗を試みた者もいたものの一部にとどまり、
 ヨーロピアン・レスリング、
 アメリカン・プロレス、
 オールド・スクール、
 ルチャ・リブレ・・・
 混沌とした様式の統一を試みようという
 クァックvs.CCシリーズの最も意欲的にして金字塔になりえた
 この試合はアメリカン・プロレスの要素が欠け落ち不完全に終わってしまいました。
 何とも勿体無く個人的にはもう無音声での視聴をお勧めする。 
 文句なしに好勝負。

Fバッド・ボーンズvs.ビッグ・ヴァン・ウォルターズ
 WXW屈指のパワー・ファイター、バッド・ボーンズが
 WXW屈指のでかぶつ、ウォルターズに敵うのかというのが焦点。
 ヒーロー・ショーに近い内容ですがウォルターズが攻撃に回ると退屈ですが
 そこそこ迫力があるとは思います。
 悪くない試合。
 試合後CCが現れボーンズに握手と見せかけのロー・ブロー。
 
G決勝、イリミネーション・マッチ:ザ・コロニーvs.オシリアン・ポータルvs.マーティン・ストーン、PAC
 準決勝でストーンがほとんど戦わなかったのは
 どこか怪我をしていていたようですね。
 代役の代役を作ることもできず
 待機中に脚を払われてエプロンに激突しただけで退場です。
 この状況を逆に活かすかと思えばPACもすぐにフォールを取られ
 実質的に決勝はコロニーvs.ポータルの一騎打ち。
 コロニーは温存していた派手な技を打ち何とか決勝の形を作り上げようとしていて評価できるが
 ポータルは与えられたヒールの役割をこなすのに精一杯でそこまで気が回らず。
 決勝に出る器ではありませんでした。
 平均より少し上。

 ポッドキャストのエピソード126と127が特典として収録されています。

総評。
 引き続きトーナメントは微妙だったけれど
 この日もクァックがやってくれました。
 クァック・ファンにとっては嬉しい2日間でしたね。
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

Eマイク・クァッケンブッシュvs.クラウディオ・カスタニョーリ
  CCが組むや押し飛ばす。
  コーナーに押し込むとクリーンに離れると見せかけチョップ。
  ヘッド・ロック。
  クァックは反復で逃れリスト・ロックに返す。
  腕の取り合いからクァックがアーム・ドラッグ。
  仕切り直し。
  CCが腕を取って倒す。
  クァックは起き上がるとリスト・ロックに返す。
  そこから投げて仕切り直し。
  CCが場外に出て間を置く。
  リングに戻るもエプロンに出て再び間を置く。
  リングに戻る。
  今度は別のエプロンに出る。
  また場外に出て焦らす。
  クァックが戻ろうとしたCCに襲いかかろうとするもレフェリーに引き離される。
  CCがリングに戻る。
  クァックが組もうとするやCCは逃げてエプロンに出る。
  またもやエプロンに出る。
  クァックは近づいてヘッド・ロックを決めると無理矢理リングに戻す。
  ヘッド・ロック。
  ロープに振られショルダー・タックルを決めるもCCは倒れない。
  クァックは上を指差して気をそらしてからヘッド・ロック。
  CCがロープに振り伏せる。
  クァックはロープを掴んで止まるとヘッド・ロック。
  CCはロープに振るとクローズラインへ。
  クァックは避けるとフライング首投げからヘッド・ロック。
  CCはクァックをコーナー上にのせると離れ際に張り手。
  クァックは飛びつくと首投げでヘッド・ロック。
  CCは起き上がるとバック・ドロップ。
  エルボー・ドロップでカバー。カウント2。
  クァックを起こす。
  クァックが不意を突いて脚を引き倒す。
  ロープに走る。
  ロープ・ワークからクァックがコーナーに走る。
  セカンド・ロープからムーンサルトでCCに飛びつきアーム・ドラッグ。
  ヘッド・ロック。
  CCは起き上がるとコーナーに振る。
  CCがアッパーカートを決めコーナーに振る。
  もう1発狙う。
  クァックは脚をかけて直撃を避けるとヨシタニックの体勢からアーム・ドラッグに持っていく。
  モンキー・フリップを決める。
  ダイビング・クロス・ボディへ。
  CCが受け止めバック・ブリーカーに切り返す。
  バタフライ・ロック。
  ロープに振ると蹴りをいれスナップ・メア。
  ロープを往復しチン・ロック。
  クァックはすぐにリスト・ロックに返すとロープを使って投げる。
  ニール・キック。
  グラウンドに倒し腕を取る。
  スナップ・メアを決めるとロープを往復してのヘッド・ロック。
  CCがジョー・ブリーカーに切り返す。
  ダウンしたクァックを持ち上げ背中に担ぐとサモアン・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  エルボー・ドロップからカバー。カウント2。
  チョーク・スラムへ。
  クァックがアーム・ドラッグに切り返す。
  CCが素早く起き上がりチョーク・スラム。
  カバーするもカウント2。
  納得いかないCCはクァックの耳を掴んで捻る。
  耳を掴んで投げ捨てる。
  クァックが耳をガード。
  ならばとCCはロープに走り頭部へビッグ・ブーツ。
  踏みつけてカバーするもカウント1。
  ベア・ハグに捕らえる。
  クァックは体をそらして反転。
  股下を潜り抜けると同時に倒しカバーの状態へ。  
  CCはカウント2で返すとバタフライ・ロックの体勢に持って行きそこからベア・ハグ。
  クァックはCCの耳を掴んで捻る。
  CCがやむなく下ろす。
  クァックはロックを外すとロープに走る。
  カウンターのビッグ・ブーツを受け止めると誘って場外へのモンキー・フリップ。
  更にムーンサルトで追撃する。
  両者ほぼ同時にリングに戻る。
  CCがチョップを放つ。
  クァックは避けるとチョップ。
  CCがビッグ・ブーツを放つ。
  クァックは避けるとチョップ。
  CCが捕まえようとする。
  クァックは避けるとチョップ。
  ロープに振ろうとする。
  CCが振り返しヒップ・トスを狙う。
  クァックはその動きを利用してインサイド・クレイドルに持っていく。
  CCはカウント2で返すと突進。
  クァックはカウンターで蹴りを入れるとヘッド・シザースの入りから回りまわってアーム・バーに持っていく。
  そこからバック・スライドに移行する。カウント2。
  ロープに振ろうとする。
  振り返されるもハリケーン・ラナを狙う。
  CCは耐えると移動してコーナーへのパワー・ボムを狙う。
  クァックがサンセット・フリップに切り返そうとする。
  CCはその動きに沿って逃れるとジャイアント・スイング。
  もう1回。
  カバーするもカウントは2。
  クァックを起こす。
  クァックが打撃を連続で叩き込み掌底。
  ロープに走る。
  CCがカウンターでアッパーカートを決めカバー。カウント2。
  ならばとリコーラ・ボムを狙う。
  クァックが股下を通り抜けて逃れる。
  CCがコーナーのクァックに突進。
  クァックは避けるとエプロンに移動しコーナー上へ。
  CCが捕まえスーパープレックスを狙う。
  クァックも抵抗。
  CCが雪崩式リコーラ・ボムを狙う。
  クァックは逃れると掌底。
  クロス・チョップで落とすとドラゴン・ラナ。しかしカウントは2。
  ロープに振ろうとする。
  振り返されるも背にのろうとする。
  CCは下ろして防ぐと同時にレフェリーをつかみながらロー・ブロー。
  バイシクル・キックからリコーラ・ボムで1,2,3!
  CCの勝利!

試合結果

@準決勝:アンステイブルvs.ザ・コロニー
A準決勝:トミー・エンド、アンドリュー・パターソンvs.オシリアン・ポータル
B準決勝:レボリューション・パープルvs.マーティン・ストーン、PAC
Cマーク・ラウディン、スリラーズvs.エミル・シトッチ、FIST
Dファイト・クラブ、サー・サミュエルズvs.2.0、カーステン・ベック
Eマイク・クァッケンブッシュvs.クラウディオ・カスタニョーリ
Fバッド・ボーンズvs.ビッグ・ヴァン・ウォルターズ
G決勝 、イリミネーション・マッチ:ザ・コロニー(優勝!)vs.オシリアン・ポータルvs.マーティン・ストーン、PAC