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SBW:Best of SBW 2017の分析


名勝負 なし
好勝負 SBW王座戦、30分アイアン・マン・マッチ:タイラー・ベイトマン(ch)vs.ブロディ・キング(8/18/17)

サブミッション王座戦、アイ・クイット・マッチ:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(9/22/17)

サブミッション王座戦、デス・マッチ:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(10/31/17)

@サブミッション王座戦:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(4/28/17)
 緊張感あるレスリングを展開。
 演舞に転じてもキレ良く素晴らしいアクションです。

 小会場ならではで観客の反応を丁寧に拾って一体感も生んでいますね。

 次につなげる試合なので、
 そこに結びつける為に一部まどろっこしさも感じましたが、
 数え歌の始まりにふさわしい充実の内容です。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

Aサブミッション王座戦:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ルビー・ライズ(8/18/17)
 不敗神話を築いているルビーですが、
 パートナーのベイトマンとは微妙な関係に。
 2人で話し合っている所にエリが割り込んできて急遽この王座戦が行われることになりました。

 エリの真面目なレスリングがルビーの力強さを際立たせており、
 一本背負いのシーンは素晴らしかったですね。

 男女対決だからと忖度のない打撃戦。
 この王座戦だから許されているロープを使ったサブミッションも効果的に使われていましたね。

 コーナーを多用してハードな攻防を的確に。

 最後はストーリー上のフィニッシュ。
 ベイトマンがルビーに凶器として杖を差し出すもライズは不要だと拒否。
 その隙にエリがベルトを持って逃亡。
 ルビーはベイトマンがエリの逃亡を止めなかったことを批判し更に関係性に亀裂が、というもの。

 三角関係の中で組まれた一戦でしたが、試合自体も見応えありましたね。

 中々良い試合。

BSBW王座戦、30分アイアン・マン・マッチ:タイラー・ベイトマン(ch)vs.ブロディ・キング(8/18/17)
 ベイトマンは抑え込んで指を攻めたり、
 不意を突いて裏拳を叩きこんだり、
 相手のペースにさせない為に手練手管。

 ブロディはそれを打ち破るシンプルなパワー、圧力。

 それぞれ求められている役回りを理解していますが、
 一般的なスタイル・クラッシュではそれを展開に結び付けて流し勝ちになるもの。
 今回は場外、ロープ・ワークも出来るだけ排し、
 フラットなシチュエーションで攻め合って潰し合いになっています。

 その為試合全体の構成よりもR制のようにその一瞬一瞬のハードさに目がいき、
 フォールは綺麗でなくても重みがあって雰囲気に一役買っています。

 最後はルビーが椅子を持って乱入。
 ベイトマンを援護かと思いきや離反しベイトマンに一撃。
 これがDQ、残り時間が1分を切っていた為、そのままインターバルで消化されベイトマン防衛です。
 ストーリー・ラインを追っていないと最後の結末がマイナス要素ですが、
 両者のキャリア・ベストといって良い内容だと思います。

 ぎりぎり好勝負。

Cサブミッション王座戦、アイ・クイット・マッチ:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(9/22/17)
 挑発するエリにダグラスがドロップ・キックで串刺してトペ。
 感情の乗ったスタート・ダッシュでしたね。

 双方キレの良い動きで演舞性を持たせつつ
 アイ・クイットの主旨に乗っ取ったヘイト表現も魅せます。

 この両立が上手く行っていましたね。

 エリはヒールとして覚醒しており、
 ヘタレたダメージ表現からフル・スピードの攻めへの
 激しい起伏の緩急が魅力的でしたね。

 起伏の激しい場面・演出が続くので、
 やや散文的な所もありましたが、期待通り前回の一戦を超えて来ました。

 ぎりぎり好勝負。

 試合後エリがダグラスに椅子を叩きつけ流血。
 次回リマッチはデス・マッチだと宣言します。

DSBW王座戦:タイラー・ベイトマン(ch)vs.ブロディ・キングvs.ルビー・ライズ(9/22/17)
 ベイトマンは試合スキルはワン・オブ・ゼムですが、
 カリスマ性は非常に素晴らしいものがありますからね。
 この三角関係は強みで勝負するに良いアシストです。

 ルビーが対等なレスラーとして
 その強さを位置付けられていたのも良いですね。

 キングはパワフル・スポットで盛り上げます。

 3人とも信用し合えない中で
 特に協力、時に裏切りながら3ウェイを繰り広げました。

 後半は合体技を増やして盛り上げ。
 その工夫の面では限界があり頭打ちになっていたものの
 クライマックスのベイトマンがルビーに椅子を叩きつけた後、
 椅子に座って浸るシーンですね。
 このシーンは痺れて試合自体の評価をこれだけで1ランク上げましたね。
 彼のカリスマ性は本物です。

 団体の狙い通りストーリー・ラインが後押しとなって大一番が盛り上がりました。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 
Eサブミッション王座戦、デス・マッチ:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(10/31/17)
 3戦目の対決。

 ハイ・フライの魅力を前面に押し出しながら
 凶器を齟齬なく織り込んでいきましたね。

 エリは今回も好調で会場巻き込みながら良い雰囲気、テンポで試合を進めていましたね。
 
 ダグラスはここぞで気合のノー・セルを使うことで
 エリの煽りをよりダイレクトに活かせる変転を作り上げました。

 
 有刺鉄線椅子をのせてのコースト・トゥ・コーストで流血、
 更には画鋲まで出してきて体を張ったスポットの数々。

 最終決着戦にふさわしい過激度で更にクオリティを上げました。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:3/?/22)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@サブミッション王座戦:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(15分時間切れ)(4/28/17)
Aサブミッション王座戦:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ルビー・ライズ(8/18/17)
BSBW王座戦、30分アイアン・マン・マッチ:タイラー・ベイトマン(ch)vs.ブロディ・キング(4-3)(8/18/17)
Cサブミッション王座戦、アイ・クイット・マッチ:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(新チャンピオン!)(9/22/17)
DSBW王座戦:タイラー・ベイトマン(ch)vs.ブロディ・キング(新チャンピオン!)vs.ルビー・ライズ(9/22/17)
Eサブミッション王座戦、デス・マッチ:エリ・エヴァーフライ(ch)vs.ダグラス・ジェームス(10/31/17)