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AEW:Best of AEW TV Matches 2022 part.7の分析


名勝負 なし
好勝負 アンドレード・エル・イドロvs.レイ・フェニックス(Rampage 6/24/22)

ブラッド&ガッツ・マッチ:ブラックプール・コンバット・クラブ(クラウディオ・キャスタニョーリ、ジョン・モクスリー、ウィーラーYUTA)、エディ・キングストン、オーティズ、サンタナ)vs.ジェリコ・アプリシエイション・ソサエティ(クリス・ジェリコ、アンジェロ・パーカー、ダニエル・ガルシア、ジェイク・ヘイガー、マット・メナード、サミー・ゲヴァラ)(Dynamite Blood & Guts 6/29/22)

@アンドレード・エル・イドロvs.レイ・フェニックス(Rampage 6/24/22)
 新日-CMLLラインへの配慮でPPVに出られなくなってしまった
 鬱憤を発散すべく両者ブレーキを外した躍動感ある動きを見せますね。

 普段の技の構成位置に囚われず、
 自由なスポット配置で試合を組み立てています。

 伏線回収しきらない取り合えずやってみよう感もありますが、自由で良いですね。

 試合時間も20分とたっぷり取られていますが、
 ネタに困ることはなく一進一退を繰り広げます。

 最後はルーシュもわざわざ登場し〆。

 鬱憤は少なからず発散されたかな、という充実の内容でしたね。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:6/?/22)

Aブラッド&ガッツ・マッチ:ブラックプール・コンバット・クラブ(クラウディオ・キャスタニョーリ、ジョン・モクスリー、ウィーラーYUTA)、エディ・キングストン、オーティズ、サンタナ)vs.ジェリコ・アプリシエイション・ソサエティ(クリス・ジェリコ、アンジェロ・パーカー、ダニエル・ガルシア、ジェイク・ヘイガー、マット・メナード、サミー・ゲヴァラ)(Dynamite Blood & Guts 6/29/22)
 CCとゲヴァラでスタート。
 ゲヴァラがロープをピョンピョン飛びまわったり、
 CCがパワーでゲヴァラを持ち上げて見栄えはするものの
 合っていなくて、まとまりがないですね。

 CCは確かに上手いし同じTVプロレスからの加入とはいえ、
 AEWでの経験が少ない中で先陣を任せた決断には疑問を感じますね。

 ただメンバー―とのチームワークは良好で、
 ガルシア流血でインパクトも生んで掴みはOK。

 相変わらずヘイガーは体躯の持ち腐れでもう厳しい状況。
 サンタナも負傷してすぐにフェード・アウト。
 
 WWE的なしっかりとした筋書きが薄いので良くも悪くも
 上記が余りネックになっていないですね。

 その分NWA-WCW源流のラフさ、流血とカオスによる訴求が十二分にあって
 特にこの領域のトップ・ランナー:モクスリーのデス・マッチ仕込みの表現力は素晴らしかった。

 キングストンも入場時、向かってくる相手に対して
 竹刀を敢えて本気で叩かず、軽く叩きつけることで
 相手の雑魚っぷりを際立たせジェリコに向かっていく期待感を盛り上げる演出には心躍りましたね。

 デス・マッチ系凶器も混ざった中、
 鉄骨に逆さづりになった顔面真っ赤なパーカーはまさにホラー映画のワンシーンでした。

 最後には昔のウォー・ゲームスにはない金網上の攻防もあり、
 キングストンとセザーロが一緒になって最後決める
 Chikaraファンからするとたまらないエンディング・シーンといい
 欠点は間違いなくありつつも、また一つ歴史に名を残す試合を作り上げたな、という感想です。

 文句なしに好勝負。

Bエディ・キングストンvs.竹下幸之助(Rampage 7/6/22)
 人気者になったキングストンに対し、
 竹下がどういう相手として向き合えば良いのか
 そこがちょっと見えなかったですね。

 キングストンのふらつき受けは良いし、
 竹下も技はスケール感があります。
 ただ自分のアピールに留まっていて、
 2人の試合としてどう位置づけられるか。

 ただCM明けからの展開は見応え十分でした。
 竹下がエプロンでジャーマンを打った後、
 そのまま場外ジャーマンに続けようとして、
 キングストンがエクスプロイダーに切り返したのは強く印象に残りましたね。
 レフェリーはもう少しスローにカウント取って余韻を感じさせたかったですが。

 最後の裏拳フィニッシュといい
 目指せる共通項は間違いなくあるので、
 是非もう一度同じビジョンの基、試合の根幹を作り上げることに挑戦して欲しいですね。

 中々良い試合。

Cオール・アトランティック王座戦:Pac(ch)vs.海野翔太(Dark 7/12/22)
 Pacがヒールとして主導権を握る形。

 海野としてもヒロイック・プロレスの形に入るので都合は良い訳ですが、
 まだ受け身と痛がり、反撃の流れ、
 その一つ一つが別の概念になっていて
 まとまった表現としての訴求力は物足りない印象ですね。

 ただ後半は海野のインパクトが強まり、
 Pacとの一進一退でより引き込むことが出来ましたね。

 Darkのメインとしては合格点でしょう。

 中々良い試合。

D暫定AEW王座イリミネーター・マッチ:ジョン・モクスリーvs.竹下幸之助(Dynamite Fyter Fest 7/13/22)
 未勝利ながら存在感を示している竹下。
 エプロン・ジャーマンも彼の固有スポットとして定着している感がありますね。

 場外での攻防から竹下が流血。
 単なる身体能力だけではなくダウン表現もいけることを示しました。

 またこの手の流血戦になった時の
 モクスリーの攻守バランスへの嗅覚は素晴らしいものがあります。

 試合の芯の強度がしっかりしていて、
 シンプルな中に細かな上手さが光りました。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:7/?/22)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アンドレード・エル・イドロvs.レイ・フェニックス(Rampage 6/24/22)
Aブラッド&ガッツ・マッチ:ブラックプール・コンバット・クラブ(クラウディオ・キャスタニョーリ、ジョン・モクスリー、ウィーラーYUTA)、エディ・キングストン、オーティズ、サンタナ)vs.ジェリコ・アプリシエイション・ソサエティ(クリス・ジェリコ、アンジェロ・パーカー、ダニエル・ガルシア、ジェイク・ヘイガー、マット・メナード、サミー・ゲヴァラ)(Dynamite Blood & Guts 6/29/22)
Bエディ・キングストンvs.竹下幸之助(Rampage 7/6/22)
Cオール・アトランティック王座戦:Pac(ch)vs.海野翔太(Dark 7/12/22)
D暫定AEW王座イリミネーター・マッチ:ジョン・モクスリーvs.竹下幸之助(Dynamite Fyter Fest 7/13/22)