TOPアメリカン・プロレスAEW →AEW:Best of AEW TV Matches 2021 part.6

AEW:Best of AEW TV Matches 2021 part.6の分析


名勝負 ブライアン・ダニエルソンvs.ケニー・オメガ(Dynamite Grand Slam 9/22/21)
好勝負 Impact世界 & TNA王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.クリスチャン・ケイジ(Rampage 8/13/21)
 
タイトル・イリミネーター決勝:ルチャ・ブラザーズ(レイ・フェニックス、ペンタ・エルM)vs.ジュラシック・エクスプレス(ジャングル・ボーイ、ルチャサウルス)(Rampage 8/27/21)

@ケニー・オメガ、ヤング・バックスvs.ダンテ・マーチン、サイダル・ブラザーズ(Dynamite 8/11/21)
 AEW本隊とDarkの対抗戦みたいなカードですね。

 バックス、オメガが大仰なアピールで盛り上げます。
 Darkチームは完成度で劣っても
 新星ダンテを中心に躍動感あるムーブで勝負できていますね。

 マイク、マット、ダンテが同じハイフライヤーながら
 試合の中で良いポジション分けされていましたね。

 ダンテとオメガのトップ・スケールの演舞は最高で
 このカードをしかるべきタイミングで組めば
 ジャングル・ボーイに続くオリジナル・スターを生み出せる確信を抱かせましたね。
 
 ダンテの終盤の連打は圧倒されるばかりでした。

 好勝負に少し届かず。

AImpact世界 & TNA王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.クリスチャン・ケイジ(Rampage 8/13/21)
 新番組のオープニングとして豪華カードを組んできました。

 序盤はプロレスの型の中で
 クリスチャンが仕草でアピールし、
 オメガは悪漢として観客を煽ります。

 50歳を目前にしたクリスチャンの限界に合わせた試合の作りですが
 四冠王になった今のオメガはこういうアメプロ色強めのものも問題なし。
 良いものを見せてくれます。

 クリスチャンは中盤以降、組み立てスキルよりも
 技自体のアピール性に少し頼ってはいましたが、
 レジェンド扱いされた攻防は白熱。
 
 リアル混ぜ込んだ疲労感からの演出。
 四冠王が陥落する為の適切な配慮もされています。

 シチュエーションによって実体以上のエモーションが生まれているのは確かですが、
 このシチュエーションの完璧っぷりはAEWの妙技で偶然ではありません。

 ぎりぎり好勝負。

Bタッグ王座戦:ヤング・バックス(ch)vs.ジュラシック・エクスプレス(ジャングル・ボーイ、ルチャサウルス)(Dynamite 8/18/21)
 バックスのアピール力が光りつつ、
 そこに動じず自分のするべきことをするJE。
 バックス任せになっていない所にJEの大きな成長を感じますね。

 セコンド交えて華々しく見せ場を作りつつ、
 孤立という王道の展開での熱量Upも大成功。

 通常放送なので、演出は弱めですが、
 それで中々良い試合に普通になっている程充実している。
 (執筆日:8/?/21)

Cタイトル・イリミネーター決勝:ルチャ・ブラザーズ(レイ・フェニックス、ペンタ・エルM)vs.ジュラシック・エクスプレス(ジャングル・ボーイ、ルチャサウルス)(Rampage 8/27/21)
 ジャングルは鉄柱を回って移動したりと
 独自のアイディアも織り交ぜられる程余裕を持って
 試合の高いレベルで臨めていますね。

 今回はフェニックスと鏡合わせのポジションも与えられています。

 ルチャサウルス、ペンタは2番手としてそれぞれパートナーをフォロー。

 決勝とはいえオープニングに回されたので、
 試合時間は長くないものの意図をもって試合を組み立て。
 CMを挟む団体側との息もぴったりで素晴らしかった。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:9/?/21)

Dブライアン・ダニエルソンvs.ケニー・オメガ(Dynamite Grand Slam 9/22/21)
 こんな一戦が見られるなんて!!
 観客の思いは完全一致でオープニングながら
 最高の雰囲気感でスタートしましたね。

 まずはダニエルソンから観客の反応を踏まえて
 一つ一つ丁寧に積み上げてトぺ・スイシーダ。
 腕狙いのラインも引いて試合を進めます。
 
 オメガもまた同じ高いレベルの視座で試合に臨みます。
 一つ一つのニュアンス、細かな変化、
 その組み合わせによる緩急の見せ方はお見事です。
 こちらは腰に狙いをつけます。

 ブライアンはAEWでの初試合、
 この特別な試合の位置づけも加わってか、
 過去現在未来を繋ぐスタイルのミックスを見せていましたね。
 それが散逸にならず意味を持って見せれるのだから素晴らしい。

 花道の攻防から完全にオメガが主導権を握り、ブライアンをKO。
 ブライアンの脳震盪の過去を考えるとリアルに恐ろしい程の
 容赦ない花道でのドラゴン・スープレックスにトップ・ロープへのパワー・ボム。
 過激に移入感をぐっと高めましたね。

 ブライアンの発する気迫、色気に魅了され、
 オメガも見劣りせずAEWの主として張り合いきりました。

 いつまでも見ていられる一進一退。
 
 制限時間が迫っている見せ方はせず
 To be continuedとしての30分時間切れですし、
 まだまだ相手の懐に深く踏み込みきっていない所もあります。

 それでも時代を代表するトップ・レスラーの頂上対決という
 格式に沿った内容で、なればこそ必然のように
 その状態で名勝負のクオリティ・ラインにのせてしまうという
 両者のプロレス技能に驚嘆する一戦でした。

 オメガvs.オカダみたいな数え歌になりそうですね。

 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:10/?/21)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@ケニー・オメガ、ヤング・バックスvs.ダンテ・マーチン、サイダル・ブラザーズ(Dynamite 8/11/21)
AImpact世界 & TNA王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.クリスチャン・ケイジ(新チャンピオン!)(Rampage 8/13/21)
Bタッグ王座戦:ヤング・バックス(ch)vs.ジュラシック・エクスプレス(ジャングル・ボーイ、ルチャサウルス)(Dynamite 8/18/21)
Cタイトル・イリミネーター決勝:ルチャ・ブラザーズ(レイ・フェニックス、ペンタ・エルM)(優勝!)vs.ジュラシック・エクスプレス(ジャングル・ボーイ、ルチャサウルス)(Rampage 8/27/21)
Dブライアン・ダニエルソンvs.ケニー・オメガ(30分時間切れ)(Dynamite Grand Slam 9/22/21)