AEW:Best of AEW TV Matches 2020 part.1の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | コーディvs.ダービー・アレン(Dynamite 1/1/20) ルチャ・ブラザーズ、ザ・ブッチャー&ザ・ブレードvs.ザ・エリート(ヤング・バックス、ケニー・オメガ、アダム・ペイジ)(Dynamite 2/5/20) タッグ王座戦:ケニー・オメガ、アダム・ペイジ(ch)vs.ルチャ・ブラザーズ(Dynamite 2/19/20) |
@コーディvs.ダービー・アレン(Dynamite 1/1/20)
アーン・アンダーソンをセコンドに連れ登場したコーディ。
王者になって変わるレスラーがいるように
コーディもAEWのリング外の重役を担う中でまた変わった。
今やAEWの中でも試合のクオリティを期待できる鉄板レスラーですね。
序盤の攻守から派手に見える仕掛けを施します。
アレンの一挙手一投足全力のアクションも交わり、
全編において見応えがある試合になっていますね。
イノベイティブさもあります。
ただ本来1試合の中で使われるべき
2倍量くらいの工夫が盛り込まれているのが
仕掛けを軽く扱っている印象も受けてしまうし、
アレンの受身も少しやりすぎ感は覚える。
それでも年明けオープニングから凄い試合をやってのけました。
今年これからも2人はどんどん好勝負を生み出してくれるでしょうね。
ぎりぎり好勝負。
Aケニー・オメガ、ヤング・バックスvs.Pac、ルチャ・ブラザーズ(ペンタゴンJr.、レイ・フェニックス)(Dynamite 1/1/20)
かわすだけでなく技のヒットも交えて演舞。
非常にテクニカルですね。
名タッグのYバックスとLBの鉄板の攻防から
トリオの創造的なスポットまで。
これも普通の攻め手3人によるものだけでなく
攻め手1人対受け手3人で作り出すスポットもある。
2020年改めてAEWの看板レスラーの凄さをしっかり伝えた内容。
Pacが少し浮いているのだけが残念でした。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:1/?/20)
Bタッグ王座#1コンテンダーズ・マッチ:ケニー・オメガ、アダム・ペイジvs.ヤング・バックスvs.PNP(サンタナ、オーティズ)vs.ベスト・フレンズ(チャック・テイラー、トレント)(Dynamite (Bash at the Beach) 1/15/20)
バックスとオメガが仲良し。
その関係にペイジは複雑な心境と
良質なストーリー表現が見られます。
LAXは不意打ちしたりとヒール道を邁進。
そういう訳でベスト・フレンズが
他のチームの引き立て役色強め。
4ウェイならではの多人数スポットに
キャシディー・ネタで最後まで盛り上げていきましたね。
好勝負に少し届かず。
Cルチャ・ブラザーズ、ザ・ブッチャー&ザ・ブレードvs.ザ・エリート(ヤング・バックス、ケニー・オメガ、アダム・ペイジ)(Dynamite 2/5/20)
ヤング・バックスの安定した試合回し。
オメガと一緒にトリプル・ダイブを決めるも
ペイジは一人参加せず、と
引き続き関係性微妙、というストーリーが語られます。
対するLBはいつも通りですが、
今回組んだブッチャー&ブレードの存在が
LBからの変化として思いのほか良かったですね。
ヤング・バックスがスケール感を広げつつ
最後はストーリー・ラインでしっかり落とし所に帰結させました。
ぎりぎり好勝負。
D女子王座戦:リホ(ch)vs.ナイラ・ローズ(2/12/20)
可憐な王者vs.ザ・ビースト。
鉄板の構図ですが、
アメリカ的な絵図だけで満足せず、
リホの日本プロレスのバックグラウンドを活かした
多彩な切り返し合いを用意して
一進一退を繰り広げましたね。
抗争で扱ったテーブル絡みのスポットも良かった。
体格差があるにも関わらず終盤スープレックスを決めて行くのは
アメリカの発想になく、リホの秘められた闘志を上手く表現していた。
ただ一方でアメリカ的絵図自体は
80%のクオリティ・ラインだった印象です。
リホの表情、仕草による演出が物足りず、
言ってみればお人形さんに近しい印象はゼロではなく、
アメリカで引き続き成功できるかはそこに鍵があります。
AEWの女子ディビジョンのトップ・マッチ。
テーブルをもう一度持ち出しテーブル葬でもやれば
最後にもう一伸びし好勝負になったでしょうね。
好勝負に少し届かず。
Eタッグ王座戦:ケニー・オメガ、アダム・ペイジ(ch)vs.SCU(クリストファー・ダニエルズ、スコーピオ・スカイ)(2/12/20)
SCUが安定した形作り。
スター力を持つオメガ、ペイジがそこにアクセントを付け加えます。
ペイジを押し上げる仕掛けが上手く行き
試合の骨子として機能しているし、
それ以外の部分もSCUの引き出しの多さを活かしていて
予想以上に充実した内容になっています。
通常放送の王座戦でここまでのものを見せれば十分ですね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Fタッグ王座戦:ケニー・オメガ、アダム・ペイジ(ch)vs.ルチャ・ブラザーズ(Dynamite 2/19/20)
体重差を反映させたテンポの良い出だし。
ただ抑えるところは抑えて
次のステップの時の空間の広がりを際立たせています。
ペンタとオメガのトップ・マッチは見応えあり。
オメガの脚の痛みの表現とペンタのアピール力が噛みあっていますね。
またオメガの脚を引きずる動きから
ペイジに切り替わった際のペイジのダイナミックなムーブへの緩急が鉄板。
フェニックスもセコンド時のワークが関わり方が見事で
4人のスキルが重層的に化学反応を起こしPPV級の試合内容になっています。
文句なしに好勝負。
(執筆日:2/?/20)
注目試合の詳細
なし試合結果
@コーディvs.ダービー・アレン(Dynamite 1/1/20)Aケニー・オメガ、ヤング・バックスvs.Pac、ルチャ・ブラザーズ(ペンタゴンJr.、レイ・フェニックス)(Dynamite 1/1/20)
Bタッグ王座#1コンテンダーズ・マッチ:ケニー・オメガ、アダム・ペイジvs.ヤング・バックスvs.PNP(サンタナ、オーティズ)vs.ベスト・フレンズ(チャック・テイラー、トレント)(Dynamite (Bash at the Beach) 1/15/20)
Cルチャ・ブラザーズ、ザ・ブッチャー&ザ・ブレードvs.ザ・エリート(ヤング・バックス、ケニー・オメガ、アダム・ペイジ)(Dynamite 2/5/20)
D女子王座戦:リホ(ch)vs.ナイラ・ローズ(新チャンピオン!)(2/12/20)
Eタッグ王座戦:ケニー・オメガ、アダム・ペイジ(ch)vs.SCU(クリストファー・ダニエルズ、スコーピオ・スカイ)(2/12/20)
Fタッグ王座戦:ケニー・オメガ、アダム・ペイジ(ch)vs.ルチャ・ブラザーズ(Dynamite 2/19/20)