AEW:Best of AEW TV Matches 2020 part.4の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | パーキング・ロット・ファイト:ベスト・フレンズ(チャック・テイラー、トレント)vs.インナー・サークル(オーティズ、サンタナ)(Dynamite 9/16/20) TNT王座戦、ドッグ・カラー・マッチ:ブロディ・リー(ch)vs.コーディ・ローデス(Dynamite 10/7/20) |
@TNT王座戦:ブロディ・リー(ch)vs.ダスティン・ローデス(Dynamite 9/9/20)
ダスティンの不意打ちから始まり、そのまま場外乱闘。
足をしっかり使って
世代差がデメリットにならない良い試合運びでしたね。
ダスティンへの一体感、応援を生み出す
しっかりとした構築になっています。
流血等の後押しがある訳ではなく、
通常試合でしたが、当初のカードからは予想もしなかったレベルで
見応えのあるロング・マッチになっています。
介入スポット辺りから少し技が崩れてしまいましたが、最後まで印象は良かったですね。
好勝負に少し届かず
Aパーキング・ロット・ファイト:ベスト・フレンズ(チャック・テイラー、トレント)vs.インナー・サークル(オーティズ、サンタナ)(Dynamite 9/16/20)
雰囲気はありつつも
場によって意外に制限を受けるのがこの試合形式。
そこをボンネットからルーフと
車を使ったプロレスの定番ネタで盛り上げつつ、
効果的に関連凶器で変化をつけたのはお見事。
遺恨戦が押し出される中で
勝敗をめぐる鬩ぎ合い自体は見えなかったものの
最後の鉄パイプからオレンジ介入のフィニッシュの筋が完璧で、
確かにこれなら他のスポットで勝敗云々の手前を演出する必要はなかろうと納得します。
ハードコア度も高くエンターテイメント性も高い。
TV番組を持つ団体としてこういう試合ができると強いですね。
文句なしに好勝負。
BAEW世界王座戦:ジョン・モクスリー(ch)vs.エディ・キングストン(Dynamite 9/23/20)
CZW魂の対決。
ラフに火花を散らします。
乱戦ベース故にフックの弱さはあるものの
キングストンらしさは出ていて
一進一退の揺らぎを繊細にコントロールしています。
一発の重みもちゃんと伝わってきますね。
気持ちの伝わる戦いにモクスリーもしっかり応え、
ファイティング・スピリットの打ち合うシーンまであって
アクシデントで実現した一戦ながら2人のやりたいことがやれています。
最後のフィニッシュにも現れていますね。
試合時間がそこまで割かれていないので、
やや省略した所も感じますが、中々良い試合でした。
Cタッグ王座戦:FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(ch)vs.SCU(フランキー・カザリアン、スコーピオ・スカイ)(Dynamite 9/25/20)
FTRのハイ・テンポなタッグ・ワーク。
これは現役いやオール・タイムで見ても最高峰ですが、
ベテランのSCUが瞬発力で遅れることなくついて行っているのが驚きですね。
特にスカイはコンディションが良く躍動感が素晴らしかったですね。
ダニエルズ介入・追放スポットから
古典的なタッチできるかできないかを披露。
試合時間が長くなればより色々とできる技能がある中で、
その時間枠で重要ポイントを詰め込みました。
最後はセコンドのタリーの介入フィニッシュなので
少し印象を落としたものの充実のタッグ・マッチです。
好勝負に少し届かず。
DTNT王座戦、ドッグ・カラー・マッチ:ブロディ・リー(ch)vs.コーディ・ローデス(Dynamite 10/7/20)
抗争をしっかり深めてこの一戦。
陰鬱な打撃戦の中で
ブロディの絶妙なハイパー・アーマーが光りました。
チェーンがついていることによる
距離感の戦い、その駆け引きもふんだんに盛り込んでおり、
賢く構築に要素を絡めています。
そしてこの試合ならではのチェーンからの流血。
テーブル葬もあり両者顔面を真っ赤に染めて盛り上げます。
流血してからの惹きこみは後一歩。
もっと観客を巻き込んでドラマを作りたいですね。
ヴァレンタインやアーンなどレジェンドが見守ってお膳立てとしては十分でしたが、
コーディ、リー自身でもう一歩踏み込めるとエピックになりました。
エピックにまではならなかったものの
AEWの力を見せつけたAEWならではの遺恨戦でした。
文句なしに好勝負。
(執筆日:11/?/20)
注目試合の詳細
なし試合結果
@TNT王座戦:ブロディ・リー(ch)vs.ダスティン・ローデス(Dynamite 9/9/20)Aパーキング・ロット・ファイト:ベスト・フレンズ(チャック・テイラー、トレント)vs.インナー・サークル(オーティズ、サンタナ)(Dynamite 9/16/20)
BAEW世界王座戦:ジョン・モクスリー(ch)vs.エディ・キングストン(Dynamite 9/23/20)
Cタッグ王座戦:FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(ch)vs.SCU(フランキー・カザリアン、スコーピオ・スカイ)(Dynamite 9/25/20)
DTNT王座戦、ドッグ・カラー・マッチ:ブロディ・リー(ch)vs.コーディ・ローデス(新チャンピオン!)(Dynamite 10/7/20)