TOPアメリカン・プロレスAEW 2024年 →AEW:Dynasty 4/21/2024

AEW:Dynasty 4/21/2024の分析


名勝負 ウィル・オスプレイvs.ブライアン・ダニエルソン(Dynasty 4/21/2024)
好勝負 コンティネンタル王座戦:カズチカ・オカダ(ch)vs.Pac(Dynasty 4/21/2024)

タッグ王座トーナメント決勝、ラダー・マッチ:ヤング・バックスvs.FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(Dynasty 4/21/2024)

@コンティネンタル王座戦:カズチカ・オカダ(ch)vs.Pac(Dynasty 4/21/2024)
 Pacがあっさり目に主導権を取り返しますが、
 ムーブ後の余韻の見せ方が良く引き込まれます。

 オカダはアメリカ人に比べてベースの表情は乏しいものの
 ポイントで表情を作って仕草で観客ものせていて良い意味でアメリカナイズされてきましたね。
 
 それぞれ技が重く伝わる攻防。
 
 オカダはレインメーカー・アピールと見せかけ観客に中指を立てる等
 最後まで良いキャラ見せていました。

 双方共にAEWスターとしてぶつかりあいました。
 
 ぎりぎり好勝負。

Aウィル・オスプレイvs.ブライアン・ダニエルソン(Dynasty 4/21/2024)
 世界最高峰のレスラー初対決。
 ベーシックなレスリングの探り合いからして、
 相手の動きをつぶさに見て、
 観客の反応を読み取って、と
 見えている視野、把握している情報量が半端ないですね。

 かわし合いで演出された均衡感。
 離れた際に見得を切ったオスプレイに対して
 ブライアンはじっと見つめた立ち構え。
 そこからブライアンの攻撃性が垣間見えていきます。

 無理にポーズを取らず個性に立脚しながら
 雰囲気を作り上げていくのでリアリティーがありますね。

 攻防のレベルは序破急を意識しつつ、
 低いレベルに抑えたムーブも
 それは軽く扱うということではなく
 スポットとして余韻、表現をしっかり付与します。

 ブライアンが腕絡みの攻めを開始。
 雪崩式ドラゴン・スープレックスなど
 絶対値の高い技も織り込んでいきます。

 攻めるべき時に攻め続け、
 反撃する時まで反撃しない。
 クオリティを追い求める際に、
 どうしても攻防量の軸もあるので、
 それが難しくなりがちですが、
 まったく制約を感じさせず適正化されていますね。

 最後の得意技、必殺技の見せ方、カウンターも完璧。
 過剰な返し合いがなくても、30分という2人の対決には短い時間でも
 世界最高峰の幕閉じにふさわしいやり取りでした。
 
 アメリカにROHが設立されて
 プロレス文化がメジャーからの一方向発信でなくなって、
 アメリカのインディーの灯がイギリスに火をつけて、
 それが隣接エリアにも広がって。
 その多大な貢献をした両者の大成したタイミングでの激突は
 この20年間を代表するにふさわしい内容でした。

 歴史的な名勝負。
  
Bタッグ王座トーナメント決勝、ラダー・マッチ:ヤング・バックスvs.FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(Dynasty 4/21/2024)
 バックスが先手を取りラダーにもたれさせてのスワントーン。
 椅子、テーブルも加わりハードコア度は期待値超え。

 この試合に求めてしまう過激さをしっかり満たしつつ
 その上で体を張るだけでない味付けを見せましたね。

 構成が綺麗でした。
 最後は介入して来た謎の男の正体はジャック・ペリー、というサプライズと共に〆。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:12/?/24)

Rating:★★★★☆