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AEW:Revolution 3/3/2024の分析


名勝負 コンティネンタル王座/ROH世界王座/NJPW STRONG無差別級王座戦:エディ・キングストン(ch)vs.ブライアン・ダニエルソン(Revolution 3/3/2024)

竹下幸之助vs.ウィル・オスプレイ(Revolution 3/3/2024)
好勝負 ブラックプール・コンバット・クラブ(クラウディオ・キャスタニョーリ、ジョン・モクスリー)vs.FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(Revolution 3/3/2024)

世界タッグ王座戦、トルネード・マッチ:ダービー・アレン、スティング(ch)vs.ヤング・バックス(Revolution 3/3/2024)

@コンティネンタル王座/ROH世界王座/NJPW STRONG無差別級王座戦:エディ・キングストン(ch)vs.ブライアン・ダニエルソン(Revolution 3/3/2024)
 等身大のエディと本格派のブライアン。
 相対的にそれぞれのスタイルが強調されます。

 エディは軽い蹴りを食らって脚に不調を起こす格好悪さを見せつつ
 その脚敢えて前に出して肉を切らせて骨を切る作戦。
 エディならではのダサカッコよさですね。

 断崖式を混ぜつつもオープニングとして派手にならないレベルで2人の世界観を見せます。

 エディがChikaraでのグランド王座の時と同じく良い王者でいますね。
 いつもより全日オマージュを強めに押し出して盛り上げ。

 そういった見せ場がありつつも
 技で前のめりにならずベースとしてはちゃんとレスラーの感情に紐づいているのがポイントです。

 オープニングとしての抑えた感を覚えつつも
 同時に飛び切りの王座戦でもありました。

 ぎりぎり名勝負。

Aブラックプール・コンバット・クラブ(クラウディオ・キャスタニョーリ、ジョン・モクスリー)vs.FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(Revolution 3/3/2024)
 タッグの様式とテンポ・コントロール。
 FTRならではのシンプルな妙技が光ります。
 
 モクスリーの荒々しさ、ダメージ表現も良いですね。

 ダックスが鉄階段にぶつけられ流血。
 そこの孤立シーンから複合的に試合を広げていきます。

 スキルの高い4人が攻防を広げ、
 終盤もタッグとして決まり得るシチュエーション作りの鬩ぎ合いで戦術的でした。
 
 普段はタッグ・ディビジョンの頂点に立つFTRが
 スター・パワーの前に押されるシーンもあり、
 そういう面でも面白かったですね。

 ぎりぎり好勝負。

B竹下幸之助vs.ウィル・オスプレイ(Revolution 3/3/2024)
 身体能力世界最高峰のオスプレイに対し、
 こちらも日本が誇る世界レベルの竹下。

 オーソドックスな出だしですが、
 一つ一つ力を込めて全力で行っており、
 そこに切り返しも加わるとただただ驚くしかないレベルに。

 オメガvs.オカダ辺りを彷彿とさせる内容ですね。

 笑ってしまうようなハード・ヒットに
 ぞっとするような危険技の数々。
 無茶苦茶すぎる攻防は悪い意味での無茶苦茶も含んでいますが
 それを含めても尚とにかくここまで出来ることが信じられない、という
 超人に対する瞠目、賛歌が先に来ます。

 とんでもない試合でした。

 ぎりぎり名勝負。

CAEW世界王座戦:サモア・ジョー(ch)vs.アダム・ペイジvs.スワーヴ・ストリックランド(Revolution 3/3/2024)
 スワーヴとアダムのライバリティは継続。
 それが随分と濃いので、王者であるジョーが第三極的な位置づけになっていたのは御愛嬌。

 構図を律義に守りつつキャラも加えて盛り上げました。
 メインだったら少し物足りない内容ですが、
 今回はセミですからこれは他との差別化、全体構成上も良い内容だったと言えるでしょう。

 好勝負に少し届かず。

D世界タッグ王座戦、トルネード・マッチ:ダービー・アレン、スティング(ch)vs.ヤング・バックス(Revolution 3/3/2024)
 フレアーとスティムボートがゲストとして登場。
 またスティングのセコンドとして
 WCW初期の単発金髪Verと赤クロウVerを連れて、
 そこも交えてエンタメな立ち上がりとなっています。

 スティングがガラスを取り出すも
 バット空振りによって割る形で、
 そうだよね、流石にこれは使わないよね、と落ち込むような納得感を与えた後、
 スティングがステージからのテーブル葬を被弾し、
 そしてダービーがトップ・ラダーから場外ガラスへの落下スポット。
 引退試合とはいえここまでするか、と驚きの展開でした。

 そのインパクトでドラマチックに彩った
 ハンディキャップ・シチュエーションで盛り上げ。

 多少人為的な所はありますが、
 これを超えるインパクトのある引退試合は思いつかない、と言わせるだけの内容でした。

 文句なしに好勝負。

 (執筆日:3/?/24)

Rating:★★★★★