50-60年代のプロレス:世界のプロレス レトロ編 鉄人ルー・テーズ3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | NWA王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)vs.サイクロン・アナヤ(3/31/50) |
1作目と違って流智美大先生の解説が加わり
試合も2,3試合目が素晴らしいものとなっています。
まず1試合目の相手ナグルスキーは
アメフトとの2足の草鞋を履いていて
地元では知らない人はいないほどの名選手。
しかしそれはアメフトの選手としてであって
(全ての時代の名選手20人に入るほどとか)
レスラーではなく・・・。
一応はテーズに勝利したこともあるんですが
とても一流とは言えません。
②NWA王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)vs.サイクロン・アナヤ(3/31/50)
接触した瞬間高速で両者動いて
ポジションを探り、サブミッションを狙いに行く。
力道山vs.テーズ(10/7/57)と同じく早送りしているかのような攻防です。
ロック・アップした直後の緊張感が当時ならではですね。
上質のレスリングをした後テーズ・プレスで一気に決着。
2本目はスナップ・メア連発からのアナヤがアナヤーズ・コブラ・ツイストを決め追いつきます。
素晴らしいレスリングが出来るだけに
レスリングからの展開がやや短く、そっけない印象もありますね。
3本目は引き続きレスリングが見られますが、
リアルな対戦相手へのアピールに注目。
コブラ・ツイストを狙ったところで両者転落し、
アナヤが膝を抜くアクシデントがありましたが、
それにしたってテーズが転落の際に
自分が負傷しないようにしたたかさを見せていましたから
リアルな戦いの優劣の帰結とも見て取れます。
そしてアクシデントにも対応し綺麗に締めました。
アメリカ版猪木vs.藤波。
堪能させていただきました。
ぎりぎり好勝負です。
(執筆日:3/4/12)
③NWA王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)vs.エド・カーペンティア(8/16/57)
(2本目から)
この試合は2本目が必見。
カーペンティアのヘッド・ロックを誘発させ、
それを受けながらの体の動かし方、
ダメージ表現、及びダメージを受けた振りに注目してください。
そのヘッド・ロックを食らった状態だけでの機運を高め、
最後はど迫力のバック・ドロップで完璧に決めます。
3本目は体操選手上がりで空中殺法の元祖であるカーペンティアが盛り上げます。
ただ接触せず相対する絵姿で結構時間を使っていますし、
カーペンティアはスポットの使い方が節操なく、
そういう所はアントニオ・ロッカを髣髴とさせるところがありますね。
試合にかける気迫も感じ取れませんし。
平均的な良試合。
特典として
テーズのインタビューが1分半
ブルーザーのインタビューが20分入っています。
総評。
流智美大先生の解説がついて
名勝負2つに
更に特典でインタビューまでついてくる。
もはや他に何を求めましょうか。
返す返す3試合目の1本目が紛失してしまったことが残念でなりません。
DVD Rating:★★★★☆
注目試合の詳細
②NWA王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)vs.サイクロン・アナヤ(3/31/50)アナヤは身軽さを生かしてテーズとグラウンドで対抗していく。
アーム・ロックを狙ったテーズにボディ・スラム。
クリーンにロープ・ブレイクし合う。
アナヤはレッグ・ロックをヘッド・ロックに返す。
アナヤのスピードにテーズもついていく。
今度はテーズが同じようにヘッド・ロックを決めていく。
嫌ったアナヤがロープに振る。
それを待っていたテーズはテーズ・プレスを決め1,2,3!
アナヤが股裂きから先手を取り
そしてアヤナーズ・コブラ・ツイストを狙うもロープに逃げられる!
テーズがヘッド・ロックを決める。
アナヤはロープに振りパワー・スラム。カバーするもカウント2。
スナップ・メアを連続で決め合う。
アナヤがアナヤーズ・コブラ・ツイストに切り返しギブ・アップを奪う!
これで1対1!
いきなりアヤナーズ・コブラ・ツイストを狙い牽制する。
また右腕を取って投げ挑発する。
テーズも顔面を蹴りつけ応じる。
アヤナは体重差から攻めあぐねている。
テーズは蟹挟みからレッグ・ロック。
アヤナは逃れるとアヤナーズ・コブラ・ツイストを狙う!
テーズはロープに押し込む。
勢いあまって両者転落。
アヤナは脚を怪我してしまう。
テーズはその脚を取ろうとする。
アヤナも蹴り飛ばして防いでいく。
テーズはドロップ・キックを決めるとハーフ・ボストン・クラブでギブ・アップを奪う!
テーズの勝利!
テーズはアヤナに肩を貸し健闘を称える。
③NWA 王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)対エド・カーペンティア(8/16/57)(2本目から)
1本目はカーペンティアが腕を痛めながらバック・スライドで先取している。
テーズはロープに追い込み拳を入れる。
テーズは腕を取るもカーペンティアがバク宙する素振りを見せたので慌てて離れる。
テーズがキー・ロックを決める。
カーペンティアがヘッド・ロックで弱らせていく。
テーズは振り回したりヘッド・ロックで返そうという狙いだと思わせている。
これでフォールを狙えると思っているカーペンティアはスイッチング・ヘッド・ロックで追い込んでいく。
テーズはロープに振ると見せかけバック・ドロップ!カバーし1,2,3!
テーズはカーペンティアのバク宙を出させず攻めていく。
カーペンティアは離れ際エルボーを入れ挑発。
挑発し返してきたテーズにネック・ツイストを決める。
テーズはボディ・シザースをボストン・クラブに返しSTFに移行。
カーペンティア耳を掴んで逃れたところで残り5分となる。
カーペンティアはパワー・スラムを決める。
テーズはエプロンに転がり出てカバーされるのを防ぐ。
アーム・ドラッグを決められているところでカーペンティアがフライング・リバース・ドロップ。
ヘッド・シザースに返されるも倒立で逃れる。
試合時間がなくなってきてラフな展開に。
カーペンティアがネック・ツイストからサマーソルト・ドロップ!
2発目は避けられてしまう。
カーペンティアはテーズをコーナーに押し込むと
サマーソルト・キックからドロップ・キックへ!
読んでいたテーズは避けてカバー。カウントは2。
カーペンティアがネック・ツイストからサマーソルト・ドロップにいくが避けられ自爆!
テーズがボディ・スラムに行く。
カーペンティアがボディ・プレスに切り返す!
テーズが返したところで時間切れ!
試合結果
①NWA王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)vs.ブロンコ・ナグルスキー(10/5/51)(2-1)②NWA王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)vs.サイクロン・アナヤ(3/31/50)(2-1)
③NWA 王座戦、3本勝負:ルー・テーズ(ch)vs.エド・カーペンティア(8/16/57)(2本目から)(1-1)(タイム・リミット・ドロー)