wXw:Best of wXw 2020 part.1の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ファイト・フォー・パリ決勝:イーグル・ブランvs.デイヴィッド・スター(1/12/20) 池田大輔、石川雄規vs.クリス・リッジウェイ、ダニエル・マカベ(3/5/20) キャッチGP公式戦:ボビー・ガンズvs.カラ・ノワール(11/25/20) キャッチGP決勝:マリウス・アルアニvs.カラ・ノワール(12/13/20) |
@ファイト・フォー・パリ決勝:イーグル・ブランvs.デイヴィッド・スター(1/12/20)
スターが余裕で上回り教育的指導。
イーグルは21歳と若いながらも
キャリアはあるので
思ったより焦らず試合を運べていますね。
一方で若さ特有の熱量もありますし、この抜擢は正解でしょう。
スターがしっかり調整して
巧みに攻防を繋いで行きます。
この受けの技術は素晴らしいですね。
イーグルも積極的に参加しつつ
スターの意図の邪魔をせず素直に試合を高めていきます。
まさにこの時点での試合の仕方として完璧です。
ベスト・イン・ザ・ワールドのスターが若手有望株と
団体の期待通りの試合をやってのけました。
ぎりぎり好勝負。
Aアンサンクションド・マッチ:デイヴィッド・スターvs.イルヤ・ドラグノフ(2/21/20)
イルヤが不意打ち椅子攻撃。
アンサンクションド・マッチらしく
椅子に向かって投げたりとクレイジーな攻防になっていますね。
スターも受けで表現を見せつつ、一線を守って一進一退。
この試合形式ならではのシーンを生むことに一生懸命になる一方で、
そこに2人のスキルがどこまで活かされたかというと疑問も残る。
またボビー・ガン登場後は少し勢いも弱まりましたね。
気合の打ちあいはテンプレ感があったし、
同じような攻防なのでハードコアになり下がった印象。
最後のコーナー上からテーブルへのパイル・ドライバーは確かに強烈でしたが、
通常形式でも相当に激しい試合ができるからこそ
素晴らしい試合なんだけど…、という後味。
好勝負に少し届かず。
Bスコッティ・デイヴィスvs.入江茂弘(3/5/20)
スコッティが仕掛けるも入江が跳ね除ける形で
お互いの立ち位置に沿っているようにも見えるが、
攻防の作り方が表面的に留まっているのも事実。
但し中盤からは入江が胸を貸して
スコッティのハード・ヒット気質を引き出していきます。
ネック・ブリーカー戦略がなくても
ここまで魅力的に振舞えるかと改めて見直しました。
入江の爆発的スポットで終盤は圧倒。
入江の勢いに飲まれた印象ですが、
もう少しスコッティが粘りを見せることができればより面白かった。
好勝負に少し届かず。
C池田大輔、石川雄規vs.クリス・リッジウェイ、ダニエル・マカベ(3/5/20)
バツラーツ・レジェンドと今油の乗っているテクニカル・シュート・レスラーの対決。
石川に続いて池田を誘致してこの2人を充てがうとは通すぎますね。
序盤のレスリングから見応えあり。
ひねり上げる動作だけで十分に痛みが伝わり引き込まれます。
wXw初となる池田は素晴らしい動きで強さを表現。
厳しい蹴りを叩き込み、
まったく年齢のハンデを感じさせません。
ごつごつ打ち付けるような打撃戦。
年齢ゆえに今風の切り返し合いは出来ませんが、
ここまでハードな打撃なら打撃で調整しても絵になる。
タッチ後味方の攻めを引き継いだり、
連携技を行う、というタッグの一面においては物足りないですが、
そんなものはなくても十分に満足できる
バトラーツ最高、と叫ばせる内容でした。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:3/?/20)
DキャッチGP公式戦:ボビー・ガンズvs.カラ・ノワール(11/25/20)
(R制。1R3分。公式戦は5Rまで。
イエローカード2枚で反則負け。勝者は3P。引き分けは1P。)
キャッチと銘打たれているだけに
見応えあるレスリングと緊張感ある間合いの打撃戦でスタート。
公式戦は5R、つまり最大15分しかない形ですが、
Rごとにしっかりストーリー・ラインを用意して
必ず見せ場を用意してゴングがなるようにしています。
正攻法ですが、ここまでしっかりとやったことは好感度高いですね。
戦略性の高い攻防は現王者vs.Progress王者という
UK最強決定戦的背景もある中でふさわしいものでした。
最終Rで猪木アリ状態を持ってきたのもセンス抜群。
ぎりぎり好勝負です。
EキャッチGP決勝:マリウス・アルアニvs.カラ・ノワール(12/13/20)
決勝はR数制限なしなのでたっぷりのロング・マッチに。
Rで区切られる中でフラットになりがちな中、
ゴングが鳴るなりカラがリア・ネイキッド・チョークを狙いにいったりと
細かなスパイスを仕掛けて予防することができていますね。
両者の攻め味を見せながら一進一退。
グラウンドの細かな拘りから
場外投げといったハード・スポットまで見所は多い。
マリウスは没個性的で通常形式だと余り好勝負を残せていませんが、
裏面のオールラウンダーという長所を如何なく発揮しました。
後半にかけてはインターバルがある中で
消耗感を上手くコントロールしましたね。
最後のフィニッシュ方法はやや浮いていますが、
これはぎりぎり好勝負といって良いでしょう。
(執筆日:1/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@ファイト・フォー・パリ決勝:イーグル・ブラン(優勝!)vs.デイヴィッド・スター(1/12/20)Aアンサンクションド・マッチ:デイヴィッド・スターvs.イルヤ・ドラグノフ(2/21/20)
Bスコッティ・デイヴィスvs.入江茂弘(3/5/20)
C池田大輔、石川雄規vs.クリス・リッジウェイ、ダニエル・マカベ(3/5/20)
DキャッチGP公式戦:ボビー・ガンズvs.カラ・ノワール(時間切れ引き分け)(11/25/20)
EキャッチGP決勝:マリウス・アルアニvs.カラ・ノワール(12/13/20)