TOP他大陸のプロレスWXW →WXW:Kreuzzug ZXY 4/9/10

WXW:Kreuzzug ZXY 4/9/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

アメリカ興行。
1枚、約2時間10分です。

@チャック・テイラーvs.ジョニー・ガルガーノvs.エミル・シトッチvs.ブランドン・ガットソン
 4ウェイという難しい条件をこなす上で旗頭となるテイラーとガルガーノに
 戦うな、と制約を持たせた事で試合は只技を垂れ流すだけの内容に。
 悪い試合です。

Aバッド・ボーンズvs.サミ・カリハン
 試合運びを共有しているものの
 合わせている事が見え見えなのが気に入らないのか
 思ったより観客の盛り上がりは伸びません。
 そんな中にも関わらず2人の試合は自分勝手になり、場外投げ、リングアウト・ネタに走ってしまう。
 やりたい事のためにやらなければいけない事が疎かになっています。
 もう少し試合順を上げて試合時間を与えられれば改善されたかもしれない。
 少し悪い試合。

Bブロディー・リー、ビッグ・ヴァン・ウォルターvs.ジョニー・モス、マイケル・エルガン
 機動力のある巨漢が集結したとあって
 まずはリアルに力がなければ出来ないムーブを披露。
 中盤も想像以上に良かったですね。
 モス、エルガンはテンポの良い試合運びで
 リー、ウォルターはゆったりとした試合運び。
 これぞ中盤に求められているものです。
 終盤はリーが自らの価値観を保てず脱落したものの他は引き続き良い動きを見せ迫力がありました。
 予想を超える内容で平均的な良試合。

Cカールステン・ベックvs.ネクロ・ブッチャー
 うざいベックをネクロが甚振って連れ回すという
 カードから想像される通りの内容です。
 ネクロは流血こそしますが、実体はもはや伴っていなく温い。
 悪い試合です。

Dアダム・コール、カイル・オライリーvs.リーダーズ・オブ・ザ・ニュー・スクール
 16 Carat Goldの一戦をアメリカのファンにも見てもらいたい、という事で再戦。
 良いブッキングをしますね。
 CZWファンが中心という事でレスリングに対して反応は弱いですが、
 ここまでリアルだと流石にBoringチャントが起きる事はなく安心しました。
 時間は2/3ぐらいになっているのでテキパキとこなします。
 中盤は前回と同じく独創的な連携技で魅せます。
 孤立の見せ方はちょっと向上していますし、
 フィニッシュは前回の試合を見ていないと効果薄ですが捻り自体は面白いと思います。
 全般的に前の試合の内容を踏襲し、その完成度を高めようとした内容。
 その状態でミッド・カード程度の反応しか得られなかったのは悲しい。
 WXWのファンが少々過剰反応と言えなくもないけど、もっと盛り上がって良い試合でした。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

EWXW統一王座戦:関本大介(ch)vs.クリス・ヒーロー
 ゆったりと、しかし着実に力関係を確立、浸透させていきます。
 その中で2人のグローバルなレスラーとしての価値も伝わる。
 一つ一つの行動に特に大きな意味はないが、
 小さくこつこつと積み重ねる価値はあります。
 相当ゆっくりですが、ゆっくりな分絶対に外した行動は取らないので退屈はしません。
 攻防も相手の技に価値を置いた上で行っている。
 またヒーローの打撃が十分にハード・ヒットであるが故、
 関本の攻めと受けの乖離も感じさせませんでしたね。
 充実したロング・マッチ。
 好勝負に届かずも中々良い試合です。

Fノー・ロープス・バーブド・ワイヤー・デス・マッチ:葛西純vs.ドレイク・ヤンガー
 軽く煽った後は有刺鉄線に突っ込んでいきます。
 出し惜しみせずに体を張っていますが、試合自体にパワーがありませんね。
 ヤンガーがゴールデン・ボーイとしてのヒール色を出していない所に原因があります。
 それかこの試合だけは特別としてギミックを捨てて登場するかですね。
 お互いラダー上から有刺鉄線ボードへのスーパープレックスを打ったように
 日米トップのデス・マッチ・ファイター対決といった内容ですから。
 良い試合ではあったものの葛西はリアルなバック・グラウンドを使った感動抜きでは少々辛い所まで来ている事も感じさせる。
 最後のダメージ無視の起き上がりなんか萎えたものね。
 平均的な良試合。

総評
 数年前までは金にまかせてゲストを呼び只騒いでいるだけだったのに
 酒場から脱却した最近はプロレス団体として真っ直ぐ成長している。
 協賛のCZWはゲストを内容に繋げるのに苦心しているっていうのに
 見事、話題性・クオリティ・自団体アピール、三拍子揃った好大会に仕上げてきました。
DVD Rating:★★★☆☆
(執筆日:6/4/11)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@チャック・テイラーvs.ジョニー・ガルガーノvs.エミル・シトッチvs.ブランドン・ガットソン
Aバッド・ボーンズvs.サミ・カリハン
Bブロディー・リー、ビッグ・ヴァン・ウォルターvs.ジョニー・モス、マイケル・エルガン
Cカールステン・ベックvs.ネクロ・ブッチャー
Dアダム・コール、カイル・オライリーvs.リーダーズ・オブ・ザ・ニュー・スクール
EWXW統一王座戦:関本大介(ch)vs.クリス・ヒーロー
Fノー・ロープス・バーブド・ワイヤー・デス・マッチ:葛西純vs.ドレイク・ヤンガー