TOP他大陸のプロレスWXW →WXW:Kreuzzug ZXI Union City 4/10/11

WXW:Kreuzzug ZXI Union City 4/10/11の分析


名勝負 なし
好勝負 クリス・ヒーローvs.ザック・セイバーJr

アメリカ興行。
1枚、約2時間です。

@カイル・オライリーvs.マーティ・スカル
 テクニカルなレスリングと同時に
 ナックル・ロック状態での攻防など絵立ても意識している。
 頭部への打撃が過剰な所はありますね。
 遺恨があって頭部を狙う意味合いがあるならまだしも
 ハード=頭部に打つものと盲目的に規定されているのは如何なものか。
 それはともかくとしてマーティは技の使いどころが思ったより上手く
 シングルも出来る、いやシングルの方が向いているんじゃないかと思わされましたね。
 平均的な良試合。

Aカールステン・ベックvs.クリス・ディキンソン
 ディキンソンがハード・ヒットなので
 ベックも只やられているだけでは痛いため
 自分も攻めシーンに立てるよう努力し、逃げにも力を入れています。
 それゆえ楽しめましたが、ディキンソンがいきなり脚を痛めてフィニッシュになったのは唐突過ぎる。
 少し悪い試合。

Bバッド・ボーンズ、ネクロ・ブッチャーvs.ドレイク・ヤンガー、ビッグ・ヴァン・ウォルター
 ボーンズが良い動きしていますね。
 溌剌と動いていて見る方も楽しくなります。
 相手とのバランスも上手く取れていますね。
 このボーンズが孤立役など長くリングを占めるので
 ネクロで特に足を引っ張られる事もありませんでした。
 平均レベル。

Cハードコア・マッチ:葛西純vs.サミ・カリハン
 靴の匂いをかいで、おえー、ってなったり
 レスラーの名前を叫んでその固有技を見せたりと
 観客とのやり取り及びそれに付随する動きで盛り上げているけど流血とは縁遠い緩い内容。
 カリハンも何もせずにやられるシーンを取り、
 最後のストレッチ・マフラーへのフィニッシュの溜めを作っているが
 葛西から勝利を奪う意味合いが試合の中身にはなかった。
 悪くない試合。

Dアダム・コールvs.エミル・シトッチ
 シトッチは地味ながら良い受身が出来ています。
 コールも冷徹な首攻めが良いし、2人の攻防の作り方は一致していたものの
 もう少し惹きつけるものが欲しい内容です。
 平均より少し上。

Eクリス・ヒーローvs.ザック・セイバーJr
 密着状態からの体をずらしての逃れ、切り返しが売り。
 スムーズな攻防とはまた別のアスリート的な攻防です。
 セイバーは持ち技のアーム・バー狙いですが、両腕を攻めた点が面白いですね。
 フィニッシュへの道筋としてダメージ値ではなく、
 そこに入れるか等の状況も要因に入ってくると攻防は豊かになります。
 そしてヒーローも素晴らしかった。
 彼の間は単純に技の価値を高めるだけでなく、そこに思考をもたらしている。
 腕攻めに対するセルは適切で、受けにおいては動きが止まる原因となり、
 攻めにおいてはエルボーの代わりにビッグ・ブーツに頼るという結果を導いている。
 最後はセイバーが格にぶつかった形でまだ食い込めた気はするものの
 (これにvs.デイビー並みの終盤の激闘が加われば名勝負となり得る)
 独自の世界観を作り、過程で魅せた内容には拍手を送りたい。
 ぎりぎり好勝負。

F関本大介、ジョニー・モスvs.ブリスコ・ブラザーズ
 ブリスコズのキャリーにのっておけば
 テンポとスポットが両立された試合になります。
 もし関本、モスが乱す事になってもそれが強引さとして、良さとして映りますからね。
 終盤が大味でしたが万事快調です。
 まあまあ良い試合。

総評
 セミ、メインに大会を締める性質が少々欠けるものの
 平均点はしっかりあり、また好勝負を生み出している。
 本土を離れてこの内容というのは評価できる。
DVD Rating:★★☆☆☆
(執筆日:6/4/11)

注目試合の詳細

Eクリス・ヒーローvs.ザック・セイバーJr
 じっくりレスリング。
 セイバーがモンキー・フリップを狙うも耐えられる。
 再び狙う。
 耐えられたのでそこからアーム・バーに持っていく。
 ヒーローはロープに逃げ場外で間をおく。
 セイバーが卍固め。
 ヒーローが後ろまで持っていく。
 サンセット・フリップへの返しを切りかぶさる。
 ラ・マヒストラルもカウント2。
 セイバーが腕を変えてのアーム・ドラッグ。
 腕を取る。
 ヒーローが転がし上にかぶさる。
 セイバーがアーム・バーを狙う。
 ヒーローが体勢を変えて逃れアーム・バーを狙う。
 セイバーはロックし反転させて逃れるとクルーシーフィックス。
 ヒーローはカウント2で返すと首投げから跳ね起きる。
 セイバーが牽制でロー・キック。
 ヒーローは受け止めるとチョップで倒す。
 間を取った打撃で攻めていく。  
 セイバーが張り手に蹴りをいれロープに走る。
 ヒーローが追いビッグ・ブーツ。
 ロープに走る。
 セイバーのドロップ・キックをかわしロープに走る。
 セイバーがドロップ・キックを決めて落とす。
 フェイクからエプロンに出ると胸を蹴り飛ばす。
 場外で胸をけりつける。
 柵に振る。
 ヒーローは柵に飛び乗るとそこからエルボー。
 ローリング・エルボーへ。
 セイバーはかわして鉄柱に誤爆させると腕を蹴り上げる。
 ヒーローが押して鉄柱にぶつけリングに入る。
 セイバーが追い腕を蹴り上げる。
 卍固め。
 転がすもカウント2。
 ロープに腕を絡め引っ張る。
 脚で切られるも今度は左腕を蹴り上げる。
 ブレーン・バスターを狙う。
 逆に持ち上げられるも転がしてそこからアーム・バー。
 両方の腕にニー・ドロップ。
 ヒーローが顔に張り手を打ち込むも痛みから起き上がれない。
 セイバーがトライアングル・チョーク。
 ヒーローは持ち上げるとスパイン・バスター。
 チョップ。
 打ち返してきたセイバーにビッグ・ブーツを連発。
 ロープに走る。
 カウンターで蹴りを食らうもリーガルプレックス。
 コーナーのセイバーにフライング・エルボー。
 セカンド・ロープからネック・ブリーカー。カウント2。
 ブレーン・バスターを狙う。
 耐えるセイバーにエルボー。
 リリース・スープレックス。カウント2。
 デス・ブローを狙う。
 バック・スライドへの返しを防ぐと脚を持ちエルボー。
 しかし痛みから崩れ落ちる。
 ショルダー・ブロック。
 頭部を踏み下ろしてローリング・エルボーへ。
 セイバーが飛びつきアーム・バー。
 ヒーローがロープに逃げる。
 セイバーがコーナーに振ろうとするもヒーローはロープに脚をかけて抵抗。
 セイバーは胸にヘッド・バッドを連発。
 コーナーに振るとジャンピング・キック。
 後頭部にダイビング・ニー・ストライク。
 丸め込む。
 ヒーローに体勢を入れ替えられるもカウント2で返し丸め込む。カウント2。
 ヒーローがカウンターで蹴り。
 ローリング・ビッグ・ブーツを決めカウント3。

試合結果

@カイル・オライリーvs.マーティ・スカル
Aカールステン・ベックvs.クリス・ディキンソン
Bバッド・ボーンズ、ネクロ・ブッチャーvs.ドレイク・ヤンガー、ビッグ・ヴァン・ウォルター
Cハードコア・マッチ:葛西純vs.サミ・カリハン
Dアダム・コールvs.エミル・シトッチ
Eクリス・ヒーローvs.ザック・セイバーJr
F関本大介、ジョニー・モスvs.ブリスコ・ブラザーズ