TOP他大陸のプロレスWXW →WXW:The Vision 3/13/10

WXW:The Vision 3/13/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約2時間40分です。

WXWが初めてUSAで興行を打ちました。
CZWとの二部興行で昼の部を担当です。

@ライト級王座戦:ザック・セイバー(ch)vs.TJP
 スタイル的には同じだけど
 完成度は天と地ほどの開きがある。
 しかしTJPは圧倒せずに王者を立てて手抜き。
 その実力差が試合に反映されないとMMAスタイルは冷めますね。
 セイバーの致命的な程決定力に欠ける攻めの間待っているのはつらい。
 少し悪い試合。

Aビッグ・ヴァン・ウォルターvs.エディ・キングストン
 キングストンは人気があるので巨人キラーとして通用しそうでしたが
 適当にやっていては当然駄目。粗すぎです。
 ひどい試合。

Bカールステン・ベックvs.ニック・ゲイジ
 ベックが相手を募りゲイジが登場。
 定番通りあっさりゲイジが勝利です。
 ひどい試合。

Cタッグ王座戦:スウィッチブレード・コンスピレイシー(ch)vs.アメリカン・ウルヴス
 技術的にはそれ程上手くミックスされた訳ではないし
 どちらもヒール的にタッグ・ワークを見せます。
 しかしハード・ワーカーという共通項を持つだけに試合は自然と白熱しますね。
 ウルヴスがカリハンに脚攻めして安定させると
 同時サブミッションから終盤へ突入。
 コンスピレイシーが意外に勢いにのってウルヴスに引けを取らない攻めを見せ盛り上がりました。
 1対1に中心が移行する所で、ウルヴスの珍しい連携技ミスもあり伸び悩みましたが
 王座移動もあるのでは、と思わせる内容でした。
 平均的な良試合。

Dクラウディオ・カスタニョーリvs.トミー・エンド
 馬鹿にされたエンドが起き上がるも
 別に何もせずCCに向き合うだけ、って序盤が全てを象徴している。
 CCはChikaraの時のようにインパクトのある技を出しているが
 エンドがほとんど反撃してこないので波に乗る事が出来ません。
 また終盤ではエンドがその資格もないのにCCの技をこれでもかと返しており、
 ブーイングを送りたくなるような内容です。
 ひどい試合。

EWXW王座戦:スティーブ・ダグラス(ch)vs.バッド・ボーンズ
 最初の内はお互いが容赦なき攻撃性を見ていて
 細かい粗なんて気にさせず良かったのですけどね。
 次第におかしな攻守の切り替えや自分で飛びすぎな受けが出て、 
 ハードコア要素が入ってくるとスロー・ダウンし
 大事なテーブル・スポットでもつれて微妙な割り方をする始末。
 そのせいで観客から見放されて
 This is Awefulチャントが起きる最悪の雰囲気の中、
 最後はハードコアが絡まずフィニッシュです。
 悪くない試合ではあるのだけど・・・。

Fアレックス・シェリーvs.クリス・ヒーロー
 最初は期待通りの上質なグラウンドからスタートしますが
 余りに脈絡なく実現したカードだけに
 どう転ぶか分からない危険性を孕んでいました。
 シェリーが撹乱し、ヒーローがKOキッド・キャラを発現するも
 多様性が失われてひさしいCZWの観客の中からBoringチャントが起こります。
 それが原因とは思いませんが
 終盤はシェリーが打撃で向かおうとしたり、
 MCMGの連携の一人Verを見せたりと反撃方法が迷走し始めます。
 最後は何故という丸め込みばかりの攻防でした。
 期待を下回り、まあまあ良い試合。

Gペイン・イン・ザ・グラス:ドレイク・ヤンガーvs.サムタック・ジャック
 プロレスをベースにデス・マッチを考える彼らのやり方が裏目に出ました。
 最初のレスリングはずれ過ぎで笑ってしまうようなミスをおかします。
 これ以上醜態を見せられないと早々に切り上げます。
 次はグラスの威力を考えたのでしょう、
 グラスが出る素振りはなくカーペット・ストラップのシバき合いです。
 しかし最初のずれを引きずっていて低調なままです。
 後半はグラスを使った強烈なスポットで盛り上がりそうになるも単発。
 後頭部から落とす投げを食らった後、気合を見せる訳でもなく起き上がったり、
 今更ながらの椅子の上に投げようとしてずれて当たって無かったりと。
 割れたガラスの破片も利用しなかったですね。
 米独のエース対決という事を考慮すると、恥ずかしい程、失敗した内容です。
 悪くない試合。

総評
 WXWでしか出来ない豪華なゲスト陣ですがWXW勢が総崩れ。
 TJのデス・マッチという安全牌だったメインがこけたのは痛すぎる。
 (執筆日:4/29/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ライト級王座戦:ザック・セイバー(ch)vs.TJP
Aビッグ・ヴァン・ウォルターvs.エディ・キングストン
Bカールステン・ベックvs.ニック・ゲイジ
Cタッグ王座戦:スウィッチブレード・コンスピレイシー(ch)vs.アメリカン・ウルヴス
Dクラウディオ・カスタニョーリvs.トミー・エンド
EWXW王座戦:スティーブ・ダグラス(ch)vs.バッド・ボーンズ
Fアレックス・シェリーvs.クリス・ヒーロー
Gペイン・イン・ザ・グラス:ドレイク・ヤンガーvs.サムタック・ジャック