TOP他大陸のプロレスWXW →WXW:When Hero met Punk in Germany 2/28/04

WXW:When Hero met Punk in Germany 2/28/04の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

SMVでビデオにて購入。
1本2時間50分。
音がこもっていて画質もやや悪いです。

これでWXWは3本目ですけど
出来の悪いクラシック・マッチのような印象を受けたり
WXWの試合は今後も見て行きたいとはどうしても思えないんですよね。
今回WXWにしては良いカード、中身ではありましたが
メイン以外の感想はなしで。

2試合目だけ1つ。
1本目負けると髪を切られて、
2本目はテーブル・マッチ?、
3本目は5カウントでフォールという
まったく訳の分からない試合形式でした。
以上。

唯一語るべき試合、メインについて。
D60分アイアン・マン・マッチ:クリス・ヒーローvs.CMパンク
 場外で間を置いたり、ロープに走った相手にアーム・ドラッグを決めたり、
 これまでと比べるとアクションに打って出るのが早すぎます。
 こういう動きはじっくりグラウンドしてからやるから意味があるってものです。
 ご存知WXWの観客はやっている行動に関わらず歓声を送るので
 流れを作るのに役立たないからって理由もあるでしょうけどね。
 実際その後でグラウンドを行いますが、
 そこには何でもいいから常に動く事が求められているんだろうな、と2人が認識しているのが分かります。
 そんな訳で序盤はこれまでと比べて空っぽ。
 17分時にチョップの打ち合いを挟んで引き続きレスリング。
 1年たってグラウンドの幅は広がっているので
 コンセプトが不十分な割には一定のクオリティを満たしていますね。
 IWA以外でも通用するカリスマ性も滲ませています。
 25分を過ぎた所でパンクがバック・スライド狙いを装いロー・ブロー。
 ブーツを抜き取りそれで殴りつけたりします。
 この時の人を小馬鹿にしたようなパンクの表情が素晴らしいですね。
 一気に試合にドラマが生まれました。
 ここで30分経過。
 ヒーローはベビーフェイス/ヒールの定番に則りやられモードに入りますが、
 ぐったりしてメリハリのある緩急をつけているし、
 反撃は腕狙いで拘っていて見事でした。
 こういう繊細なタッチもパンクがヒールとしてしっかり試合を運んだからこその物です。
 40分間近でパンクがシャイニング・ウィザードを決め1本。
 その後もクラブ・ストンプを決め追い込み続けます。
 前回完成させた執拗なスリーパー戦略からペプシ・プランジで2本連続で取るかと思いきや
 ヒーローが防いでクラバート・カッターから怒涛の反撃。
 今回ドイツという事でかセイント・スペシャルのラ・マヒストラルをフィニッシャーにもってきたのもにくいですね。
 ここで51分。
 最後の3本目は相対し向かい合ってスタート。
 その姿はまさにレスラーを超えたスターです。
 残り9分なので大技攻勢に出ますが
 ヒーローは技を決める際に腕を巻き込んだりして中盤の腕攻めを回収しています。
 芸が細かいですね。
 ヒーローズ・ウェルカム連発の2発目をパンクがヒーローズ・ウェルカムに返したのも見所。
 それはベノワ対カートのジャーマンの攻防と同じ機能を果たしています。
 優れたカウンター合戦の中ヒーローがハングマンズ・クラッチを決め60分ぎりぎりでパンクをタップさせます。
 まだ時間はある、と直後にパンクがシャイニング・ウィザードを決めるも
 ハングマンズ・クラッチの影響で足が痛みカバーが遅れて返されタイム・アップ、決着となりました。
 前半はWXWが舞台という影響を受けこれまでを下回るも
 後半はベビーフェイス/ヒールのダイナミズムを大成功させました。
 数え歌を重ねる中で更に向上させた攻防でクライマックスもばっちし。
 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:8/27/11)

総評
 WXWの中ではこれが最高レベルだと思います。
 メインは他のヒーローvs.パンクが気に入ったなら手に入れて損はしない。
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

Dアイアン・マン・マッチ:クリス・ヒーローvs.CMパンク
  組み合って離れない。
  腕の取り合いになる。
  ヒーローがクラベイトを決めたりと優位に立つ。
  ハングマンズ・クラッチを狙い牽制。
  パンクはロープを掴んで間を置くと
  切り口を変化させ優位に立つ。
  ヒーローがロープを掴んで仕切り直しにする。
  10分経過。
  ヒーローの執拗な腕攻めにパンクが痛む素振りを見せる。
  パンクも執拗なヘッド・ロックで対抗していく。
  仕切り直し。
  チョップを打ち合う。
  パンクがサミングで打ち切るもアーム・ドラッグから再び腕を取られる。
  ヒーローは脚も狙い始める。
  20分経過。
  パンクが盛り返してくるが依然としてヒーロー・ペース。
  両者隙あらば丸め込みで1本取ろうと狙ってくる。
  パンクはバック・スライドを狙うも
  逆に決められそうになりロー・ブロー。
  27分経過。
  これで圧倒的優位を手にしたパンクはスタンディングに移行する。
  相手のブーツを奪って叩きつけ、更にフェイス・ウォッシュを狙う。
  ヒーローが反撃するも流れを変えるには至らない。
  30分経過。
  パンクが着実にヒーローを追い詰めていく。
  パンクはフェイス・ウォッシュを決めるとコーナー上で横になったりと余裕を見せる。
  ヒーローがクローズラインを決めるとパンクがロープに絡まる。
  頭部へのドロップ・キックを決め脚へのサブミッション。
  パンクは殴りつけて逃れるとシャイニング・ウィザードを狙う。
  クローズラインで迎撃されるも気合で起き上がりシャイニング・ウィザード!
  カバーし1,2,3!
  パンクが先取(39分)!
  パンクはインターバルが終わるやヒーローに襲い掛かる。
  ヒーローが打撃で盛り返しを狙う。
  パンクはショート・レンジ・ラリアットを決め反撃を許さない。
  カバーするもカウント2。
  クラブ・ストンプを決めカバー。カウント2。
  フォア・アームズやチョップを打ち合う。
  パンクがしつこくスリーパーに捕らえる。
  ヒーローはバック・ドロップに返すと強烈なクローズラインからカバー。カウントは2。
  両者ダウン。
  ヒーローは雪崩式クラベイト・カッターを狙う。
  パンクが逆にペプシ・プランジを狙う!
  ヒーローはヘッド・バッドを打ち逃れると雪崩式クラベイト・スープレックス。
  両者ダウン。50分経過。
  ヒーローが猛攻撃を見せる。
  相手を翻弄しスクール・ボーイで1,2,3!
  これで1対1(51分)!
  フォア・アームズをとにかく打ち合う。
  ビッグ・ブーツも打ち合う。
  パンクがクローズラインからカバー。カウント2。
  ヒーローがハングマンズ・クラッチを決める!
  パンクはすぐにロープに脚をかける。
  残り5分!
  ヒーローがヒーローズ・ウェルカムを決めカバー!カウントは2!
  2発目を決め、3発目も狙う!
  パンクが体勢を入れ替えヒーローズ・ウェルカム!
  カバーするもカウントは2!
  パンクはミュール・キック、延髄切りと決めカバー。カウント2。
  残り3分!
  パイル・ドライバーを決めカバーするもカウント2。
  ヒーローが変形ブレーン・バスターからハングマンズ・クラッチ!
  残り1分!
  パンクがロープを掴もうとする。
  ヒーローは中央に戻し再びハングマンズ・クラッチ!
  パンクはたまらずタップする!
  ヒーローの勝利かと思われたその時
  パンクが最後の力を振り絞りシャイニング・ウィザード!
  カバーにいくがカウント2で返されたと同時にタイム・アップ!
  1対2でヒーローの勝利!    
  CCが現れヒーローに襲い掛かる。
  CCは自身が最高のレスラーだとのたまう。
  パンクがCCを追い払う。
  ヒーローがCCに挑戦を受けてやるといっている裏で
  パンクはヒーローに襲い掛かろうという体勢を取る。
  ヒーローが振り向くと握手を求める。
  ヒーローが応じる。
  パンクはヒーローの腕を上げると先に去っていく。

試合結果

@ムラト・ボスポラスvs.スティーブ・ダグラス
Aジャーマン王座戦、3本勝負:アレックス・ペイン(ch)vs. X-Dream(2-1)
BWXW王座戦:クラウディオ・カスタニョーリ(ch)vs.アーレス
Cクルーザー級王座戦:マイク・クァッケンブッシュ(ch)vs.ジョニー・ストーム
Dアイアン・マン・マッチ:クリス・ヒーローvs.CMパンク(1-2)