TOP他大陸のプロレスDragon Gate Europe →Dragon Gate Europe:Invasion UK 2 9/11/10

Dragon Gate Europe:Invasion UK 2 9/11/10の分析


名勝負 CIMA、ドラゴン・キッド(W5)vs.Pac(W1)、マーク・ハスキンス
好勝負 BxBハルク、土井成樹(W1)vs.YAMATO、鷹木信悟(K)

マーク・ハスキンスvs.Pac(IPW:UK 4/4/10)

1枚、約3時間5分です。
PAL版。

@マーティ・スカルvs.サイバー・コング(K)
 パイナップルを吹きつけマーティが生意気なキャラをアピール。
 サイバーがゆとりを持ちお仕置きするという構図です。
 ストーリー・テリング及びそれに基づいての攻防がしっかり出来ている。
 この堅実さはオープニングより2試合目にふさわしい気もしますけどね。
 まあまあ良い試合。

A吉野正人(W1)vs.ライオン・キッド

B横須賀享vs.望月成晃(Z)
 打撃の張り合いからエプロンに移ると
 横須賀がダブル・ニーDDTを決め望月の脚に狙いをつける。
 今度は鉄柱誤爆から横須賀が腕を痛める。
 両者一極攻めをするというDGらしい
 単純且つ確実な構成を取っています。
 その下地を活かして着実な攻めとケリをつけにいく攻め、
 この2種類を織り交ぜていきます。
 更に意図的に痛みを忘れてのラッシュが加わって
 DGならではのスピード・コントロールで試合を盛り上げました。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 
CBxBハルク、土井成樹(W1)vs.YAMATO、鷹木信悟(K)
 試合開始からテンション高め。
 真っ向からのぶつかり合いの可能性を感じさせた後土井の孤立。
 鷹木は観客を煽り立てる一方で、
 捕まえている土井の腹にしつこく狙いをつけていたりと
 二兎を追って二兎共得ている。
 YAMATOも彼独特の気だるさを混ぜて盛り上げていきます。
 個の魅力を最大限使った形ながら
 相手の派手な反撃のために要所ではしっかり連携。
 孤立終了後はルチャ・ルールで入り乱れる攻防ですが、
 レスラーが入れ替わっても今やるべき事、次やるべき事が
 まったくぶれないのが素晴らしいですね。
 MOTYを狙っている、としか思えない程の
 尽きることのないカウント2合戦をやったのは
 凄いと思う反面、いくら何でもやりすぎだろう、とも思う。
 やや行き過ぎだがDGの特化したスタイルの最高峰です。
 文句なしに好勝負。

DCIMA、ドラゴン・キッド(W5)vs.Pac(W1)、マーク・ハスキンス
 セミで全てをやり尽くしたのに
 どうするのかと別の意味でハラハラしていたこの試合。
 W5のウーを利用しての会場の温めから入り、
 セミからのリセットを図ります。
 続いてダメージではなく体力の奪い合い。
 自陣に近い場所に相手を寄せるといった
 タッグの基本を大事にした序盤です。
 続けて魅せる、牽制の意味での連携技。
 そしてハスキンスの孤立。
 この面子の中では地位が低いのもあったでしょうが
 本来孤立シーンであるべき苦境を演じ、機運を高めます。
 そして1対2のスポットからタッチ。
 終盤はスピードだけに頼らず
 リングを広く使い、その中で
 どのようにお互いの連携技、カウンターを
 面白く組み合わせられるかを一つ一つ創意工夫した攻防となっています。
 これぞ、まさにインディー・タッグの最高峰です。
 セミを越えてくるとは思いもしなかった。
 ぎりぎり名勝負。

@エクストリーム・ディーンvs.スティックス
 プレ・ショーより。
Aストーカー市川、スペル・シーサー、?vs.Pac、マーク・ハスキンス、土井成樹
 (日本の大会からですが何故か撮影地点が高所。
 何故公式のDVDなのに個人撮影ものっぽい映像なんでしょう)

Bマーク・ハスキンスvs.Pac(IPW:UK 4/4/10)
 基本的なレスリングから導入。
 ハスキンスは一歩遅れる場面もありますが
 脚攻めで磐石にするニーDDT等スマートな試合運びです。
 これに対してPacもハイ・フライヤーの典型に陥らず
 独自の捻りを加えて試合の形成を戻していきます。
 テンポを一気に上げてのカウンター合戦に突入。
 ハスキンスは技を決める前に体勢を変えたりと色々装飾を凝らし、
 PacはSSPでの後頭部蹴りに代表されるような最終進化とでも言うべき技の数々で対抗。
 それぞれが自分の武器を最大限にぶつけあったからこそ、
 ハスキンスのPac越えに大きな価値が生まれました。
 メイン・ショーといいハスキンスの株が大きく上がりました。
 ぎりぎり好勝負。

総評
 PAL版しかないのですがこれはマスト・バイ。
 2010年年間最高大会でしょう。
 更におまけも素晴らしい。
 (執筆日:1/25/12)
DVD Rating:★★★★★

注目試合の詳細

なし

試合結果

@マーティ・スカルvs.サイバー・コング(K)
A吉野正人(W1)vs.ライオン・キッド
B横須賀享vs.望月成晃(Z)
CBxBハルク、土井成樹(W1)vs.YAMATO、鷹木信悟(K)
DCIMA、ドラゴン・キッド(W5)vs.Pac(W1)、マーク・ハスキンス
@エクストリーム・ディーンvs.スティックス
Aストーカー市川、スペル・シーサー、?vs.Pac、マーク・ハスキンス、土井成樹
Bマーク・ハスキンスvs.Pac(IPW:UK 4/4/10)