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French Catch:Best of Frence Catch 1969の分析


名勝負 なし
好勝負 トーナメント決勝:ガイ・メルシエvs.ペーテル・ケイセル(8/22/70)

@ブルーノ・アスキーニvs.マーセル・マニュエヴュー(5/2/70)
 重みがありつつ軽快さがある演舞。
 最初のやり取りの中でショルダー・スルーによる場外落下まで組み込み盛り上げます。

 マーセルが執拗なアームロック。
 そこで韻踏み。
 韻踏み行動自体はユーモラスですが、
 アスリートの動きに裏打ちされています。

 それを逃れたアスキーニのアッパーカート。
 強烈でそれに対するマーセルの受け身もナイスです。

 そこからヒートさせてキレイにまとめあげました。

 11分と試合時間は短めでしたが、中々の高レベルな内容でした。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

Aミシェル・サルニエールvs.リカルド・トレス(5/2/70)
 先程とは変わってライト級の
 更に軽快な攻防を繰り広げます。

 ロープ・ワークのスピード感、立体感ある攻防共に良し。

 強烈な受け身、美しい切り返し。
 とにかく見惚れる攻防の数々でしたね。

 こちらも15分と比較的コンパクトですが、素晴らしい内容でした。

 好勝負に少し届かず。

Bガイ・メルシエvs.ペーテル・ケイセル(5/2/70)
 テンポよく、それでいて力のこもったレスリング。

 打撃を混ぜ込んで中盤に移るとペーテル優位に。

 盛り上げて落ち着かせ、
 じっくりと波を作りながら試合を運んでいきます。

 同年のトーナメント決勝の試合に比べると
 演出性は弱いものの両者の地の魅力は十分に出ていましたね。

 平均的な良試合。 
 
Cトーナメント決勝:ガイ・メルシエvs.ペーテル・ケイセル(8/22/70)
 ペーテル細かな所作でブラフを利かせます。
 力を込めている様子の見せ方も良く、今はその技が決まっていないだけ、と
 ガイのレスリングにやられながらも弱さを感じさせません。
 
 中盤ふと気を緩めた瞬間にガイの首を絞め一気に逆転。

 高低使い分けたペーテルの攻めは良く、
 ガイも絵作りを意識できていますね。

 激しいアッパーカートの打ち合いを織り込んだり、
 レフェリーの注意を混ぜながらエスカレートする様を強調し、
 1本勝負の中で上手く高めていきました。

 最後のフィニッシュも絵になっていましたね。

 しっかり考え抜いて綺麗に作られた試合でした。

 ぎりぎり好勝負。
 
Dジーン・フェラーvs.フランク・バロア(10/31/70)
 まったりレスリングを行う中で、
 ジーン(アンドレ・ザ・ジャイアント)の体の大きさを見せ、
 フランクがヘタレ・ポイントを作っていきます。

 といってもこの時代はジーンのギミックを過度に強調していないので
 本当にクラシカルなレスリングで地味目。
 
 一定のクオリティを満たしているものの
 攻防の発展スピードは物足りなさもありましたね。

 平均より少し上。 

E3本勝負:ジャッキー・コーン、ガイ・メルシエvs.テッド・ラマー、ジョー・マルサロ(?/?/70)
 テクニカルなレスリング。
 アスリート性も感じさせつつ、
 プロレスとしての韻踏みも適度に織り交ぜます。

 コーンのハイ・スポット作りも良いですね。

 初見のテッド、ジョーも堅実な良い仕事をしていました。
 2本目のフィニッシュに繋がるムーブ、
 ラマーがキー・ロックを食らいつつ持ち上げると
 ジョーがそのかけている相手を殴り倒したのは良かった。

 3本目が1分半とショートで控えまではKOしなかったので、
 総力戦の一歩手前に印象が留まってしまいましたが、
 30分弱の試合どこの時間帯も一定以上のものが展開されていました。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:4/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ブルーノ・アスキーニvs.マーセル・マニュエヴュー(5/2/70)
Aミシェル・サルニエールvs.リカルド・トレス(5/2/70)
Bガイ・メルシエvs.ペーテル・ケイセル(5/2/70)
Cトーナメント決勝:ガイ・メルシエ(優勝!)vs.ペーテル・ケイセル(8/22/70)
Dジーン・フェラーvs.フランク・バロア(10/31/70)
E3本勝負:ジャッキー・コーン、ガイ・メルシエvs.テッド・ラマー、ジョー・マルサロ(?/?/70)