French Catch:Best of Frence Catch 1966の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ル・ペティット・プリンスvs.ミッシェル・ファレンピン(5/27/66) 3本勝負:ビリー・カタンザロ、ギルバート・ル・マゴルーvs.ヴァシリオス・マントポロス、フランシス・ルイス(8/19/66) |
@ル・ペティット・プリンスvs.ボビー・ジェネル(5/22/66)
プリンスが華麗な動き。
ボビーも軽快な動きで、
グラウンド・ベースの定型に乗っ取りつつ、
形骸化せずにアスリートの動きができています。
ただ中盤の攻防は技が決まったのか防がれたのか
どちらとも判別しにくさがありましたね。
ボビーがヒールのアクセントを加えると
よりこのカードの形に向けて突き進んでおり、
プリンスがスーパースターにこれからなっていくことを確信させる内容になっています。
平均的な良試合。
(執筆日:10/?/21)
Aル・ペティット・プリンスvs.ミッシェル・ファレンピン(5/27/66)
ミッシェルは手足長く長身。
それは他に真似できない強い武器ですね。
自分の強みを意識して動き、
ポジショニングも分かっています。
プリンスは相変わらずバネのある動きで見栄えがします。
試合構成としてもそれぞれ主導権を掴むシーンを
見せ方はっきりさせた上で作っているのが良いですね。
サーカス的な華やかさと
プロレスとしての勝利への積み重ねがちゃんと両立されています。
後半になるとミッシェルが獰猛な打撃使いで見せ方を変化させていて、
ここまで構成論がこの年代で明確な試合も珍しいですね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:1/?/23)
B3本勝負:ビリー・カタンザロ、ギルバート・ル・マゴルーvs.ヴァシリオス・マントポロス、フランシス・ルイス(8/19/66)
ハイ・テンポでレスリングを展開。
タッチ・ワークも小気味よく
序盤なりのアクションに抑えつつ、これは凄いぞ、としっかり惹きつけますね。
ルイスの派手な受けが光り、1本目を適度にまとめあげます。
2本目も1本目のフィニッシュを活かして攻防のストーリー。
セコンドとの距離感が場の攻防の中の一要素として
しっかりあるのは好感度高い。
セコンドがぶつけられて転落した中での
カウンターのボディ・スラム、と
2本目のフィニッシュもカットされない理屈が十分伴っています。
3本目も勢い衰えず、マントポロスの華麗なバック・ブリーカーから始まり、
フェイス2人がヒール2人を同じムーブでやっつける
現代にも残っているタッグの定番シーンを連発して盛り上げました。
これは見事なタッグで1966年のMOTYです。
文句なしに好勝負。
(執筆日:4/?/21)
C3本勝負:エディ・ウィックス、ワーニア・デ・ザーゼッキvs.ルディ・サトゥルスキー、ハリー・ウェンツェル(8/29/66)
ルディ、ハリーはドイツ系ヒールでヒートを煽っていますね。
フェイス側もウィックスが見栄えのする動きが出来ています。
独立した動きでフェイス/ヒールが相互作用しているかというと改善の余地はありますが、
ヒール同士をぶつけたりとアメリカン・タッグのエッセンスが色濃いのが興味深かった。
2本目派手な受け身、場外転落も多用して盛り上がりましたが、
途中からヒールがやられ役に徹して
敵としての魅力に欠けていたのが勿体なかったですね。
平均的な良試合。
(執筆日:10/?/21)
D3本勝負:レネ・ベン・チモール、ウォルター・ボルデスvs.ブロウソン・ノワールズ(9/6/66)
チモールはちょっと実体が弱くなっていますが、
エンタメ・スターっぷりは見事で他を圧倒する絵に盛り上がります。
リングの中だけでなく、セコンド時の動きも良かったですね。
ボルデスは印象弱いものの悪くはない働き。
ノワーズも同様。
個としてはチモールの魅力に引っ張られていますが、
3本勝負の構成バランスが良かった。
2本目で勧善懲悪の形をつけて3本目が下火になることも多い中で、
3本目の仕切り直しのレスリングが非常に良く、
再点火への下地が出来ていました。
エンターテイメントな内容でしたね。
中々良い試合。
(執筆日:10/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@ル・ペティット・プリンスvs.ボビー・ジェネル(5/22/66)A3本勝負:ビリー・カタンザロ、ギルバート・ル・マゴルーvs.ヴァシリオス・マントポロス、フランシス・ルイス(2-1)(カウントアウト)(8/19/66)
B3本勝負:エディ・ウィックス、ワーニア・デ・ザーゼッキvs.ルディ・サトゥルスキー、ハリー・ウェンツェル(2-1)(8/29/66)
C3本勝負:レネ・ベン・チモール、ウォルター・ボルデスvs.ブロウソン・ノワールズ(2-1)(9/6/66)