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French Catch:Best of Frence Catch 1960 part.3の分析


名勝負 なし
好勝負 アイミー・ソラvs.ペペ・マルケス(10/28/60)

インカ・ペルアーノvs.アル・アローヨ(12/30/60)

@アイミー・ソラvs.ペペ・マルケス(10/28/60)
 反復運動とそれを許さずサブミッションに捉える攻防。
 
 少し不可思議な空気を醸しつつ
 物理力学も感じさせる軽やかなレスリング。
 華麗に一進一退を繰り広げます。

 ソラが主導権を握って締め上げます。
 ペペは受ける時と受けない時のメリハリがしっかり出来ていて良いですね。

 高速な切り返し合いからペペが見事なバック・ブリーカー。
 間を置きながら技一つ一つを効果的に見せる本格派ですね。

 ただ表現性が薄くKOになるまでやりあうリアル思考の頑なさもありますが、
 素晴らしいテクニカル・マッチでした。

 ぎりぎり好勝負。

Aランジェ・ブランvs.アンドレ・ボレ(11/18/60)
 アンドレの間違いない試合運び。
 ブランは上手い訳ではないから助かりますね。

 大きな展開はありませんが、
 小狡い行動重ねて地道に蓄積させていきます。

 ブランは得意の決め姿を意識したサブミッション等で
 観客を直接的に湧かせていきます。

 長ったらしいことは否めないですが、
 3本勝負にそのまま分割できるような
 派手な見せ場は十分量ありました。

 平均的な良試合。

Bアル・ヘイズ、レイ・ハンターvs.ロジャー・ディアポルテ、アンドレ・ボレ(12/1/60)
 (約30分経過した2本目から映像開始)
 重量感のある攻撃は良く、
 受け身もエンタメ且つリアル。
 空気感を読んでのタイミング取りも良く、
 オールラウンドな試合ですね。

 ディアポルテ、ボレのタッグも素晴らしかった。
 仲間割れしかけてから相手を孤立させると
 タッグの戦略性、見所をしっかり踏まえて作っていました。

 後半半分なので、少し評価難しいですが、
 2本目に比べ3本目のストーリー性が物足りなかったので、
 好勝負に少し届かず辺りか。

C3本勝負:ジャッキー・コーン、ロジャー・ラローシュvs.ジョー・チェルニスキー、ジャコモ・ググリエルメッティ(12/9/60)
 テンポ良くレスリングの移行。
 相手のアクションに対応して
 自陣で優位に試合を運ぶ概念もあって良いですね。

 コーンの苛烈さ、ラローシュの真に迫るダメージ表現は素晴らしかった。

 一方のジョー、ジャコモらヒール組も悪くない。
 ネック・ロックの絵は荒々しくヒートを買いました。

 3本勝負の中でしっかり展開があり
 フェイス/ヒールの気持ちとムーブが一致して乗れる攻防が繰り広げられます。

 展開にのると受け手の抵抗が少なく、
 ややサプライズに乏しいものの
 最後のフィニッシュは意表を突いていてナイスでした。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

Dインカ・ペルアーノvs.アル・アローヨ(12/30/60)
 静と動。
 ユーモアありつつ技術も感じさせるので緩まない攻防です。
 
 インカの鋭い動きは美しいですね。
 バリエーション豊かな技で魅せつつ、
 レフェリーの目を盗んで拳を腹に打ち込む。
 派手さと堅実なヒール煽りが同居しています。

 アローヨはインカのフォローを受けてとはいえスケールの大きな攻めで
 お互い一歩も譲らず、どちらに転ぶかわからない攻防。

 インカが一本気通っているのに対すると
 アローヨの動きには後一歩感があり、表現性に物足りなさも感じますが、
 インカが試合を支配した素晴らしい試合でした。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:11/?/20)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@アイミー・ソラvs.ペペ・マルケス(30分時間切れ)(10/28/60)
Aランジェ・ブランvs.アンドレ・ボレ(リングアウト)(11/18/60)
Bアル・ヘイズ、レイ・ハンターvs.ロジャー・ディアポルテ、アンドレ・ボレ(60分時間切れ)(12/1/60)
C3本勝負:ジャッキー・コーン、ロジャー・ラローシュvs.ジョー・チェルニスキー、ジャコモ・ググリエルメッティ(2-1)(12/9/60)
Dインカ・ペルアーノvs.アル・アローヨ(12/30/60)