TOP他大陸のプロレスFrench Catch →French Catch:Best of Frence Catch 1959 part.1

French Catch:Best of Frence Catch 1959 part.1の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@3本勝負:トニー・オリヴァーvs.サージ・ジェントリー(1/1/59)
 オリヴァーが相変わらずヒールとして
 見事に裏ワザ、ラフで緩急をつけていきます。

 構成の弱さはありましたが、
 フィニッシュ際はしっかり絵を作っている。
 最後なんてふらついてリングから転落、
 ロープに脚がかかり逆さまになる、というものでしたからね。

 一方で相手のサージは全然印象に残らず。
 悪くはなかったですけどね。
 オリヴァーの前に霞んでしまった。
  
 中々良い試合。
 (執筆日:4/?/20)

A3本勝負:ランジェ・ブランvs.ポール・ヴィラーズ(2-0)(1/9/59)
 ブラン良いですね。
 サントみたいなマスク・マンですが、
 ポージング技術が素晴らしく、神秘感を演出している。

 最後のバタフライ・ロックと共に
 両親指を相手の首元に押し当てるジャベはジョジョ的というしかないッッ!!

 凄いテクニシャンという感じではないですが、
 ブランにしかないカリスマ性があり、他の試合も是非見てみたいですね。

 対するポールは悪くないヒールですが、特別性も感じないですね。
 この試合ではもっとブランを追い込んで欲しかった。

 中盤のポールの支配シーンは地味で
 2本目も裏技で煽りつつも、
 それは当たり前として次のステップが求められていた。

 まあまあ良い試合。

B3本勝負:ル・ブロー・ド・べトゥーン vs ギルバート・ルダック(2-0)(2/5/59)
 じっくりとした展開ながら攻防にストーリーがありますね。

 マスクマンのブローは印象的でしたね。
 ハイパー・アーマーを一部使いながら強さを誇示。
 ガットバスターを決めて仁王立ちするのは絵になっていました。

 同じような形で2-0なので、
 ブローを売り出すためのスカッシュ・マッチ的側面がありましたね。

 平均より少し上。

C3本勝負:ギルバート・ルダックvs.ル・ブロー・デ・ベテューヌ(2-0)(2/5/59)
 ルダックの攻めのポジションの取り方、受け手での苦しみ方、
 そして論理の通った試合運び、とどの分野も合格点。

 これなら安心してマスクマン:ブローのショー・アップを任せられますね。
 
 ブローは体躯が良く
 技術的にはまだまだながらヒールとして絵になります。
 
 ヘッド・バッドで追い込み、
 反撃を切って場外に落とし、
 最後はボディ・リフトからのガット・バスター。
 ガット・バスターを決めた後フォールにいかず、
 腕を組んで仁王立ちして、と
 自分の売りを良く理解し、その長所で勝負できていますね。

 ルダックが上手く盛り上がる流れを作り、
 ブローを印象付けることに成功しています。

 平均的な良試合。

Dジョニー・スタインvs.ジーン・バウト(2/27/59)
 バウトは見事なドロップ・キックにエルボー。
 スポット時の見栄えは同時代のレスラーの中でも群を抜いていますね。
 
 スタインはチョークを続けたり部位に狙いをつけたり
 ヒールとして煽っていますが、
 バウトに相対するには不十分か。

 それでも後半の腰狙いは良かったですね。
 背中に打ち付ける大ぶりの拳は絵になっていて着実に盛り上がりました。

 ただ40分近く1本勝負で続けている中で
 最後スタインがレフェリーの制止を聞かずチョークを続けDQ、なんてのは残念。
 
 また、この試合映像に関して特殊で
 スポットの場面でピアノの伴奏が入っていましたね。
 後に繋がったということはないのでしょうが、
 プロレスの歴史的にはこの手の映像演出の走りになるのでは。

 平均的な良試合。

Eヘンリー・ランバートvs.ロジャー・ラローシュ(30分時間切れ)(4/30/59)
 軽快にレスリングを始めると
 ランバートがその中で腕を狙いつけ、
 アーム・ロックをかけた状態での攻防。
 先進的な攻防の演出で素晴らしかった。

 エルボーで倒された次の瞬間跳ね起きたり、と
 強烈な緩急が利いているのも見どころです。

 打撃とグラウンドのバランスが良く、
 お互い得意な領域に引きずり込もうという見せ方もできている。

 最後は激しくエルボーを打ち合い30分時間切れ。
 リアルにお互いの健闘が称え合うに値する内容でしたね。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:11/?/20)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@3本勝負:トニー・オリヴァーvs.サージ・ジェントリー(2-1)(1/1/59)
A3本勝負:ランジェ・ブランvs.ポール・ヴィラーズ(2-0)(1/9/59)
B3本勝負:ル・ブロー・ド・べトゥーン vs ギルバート・ルダック(2-0)(2/5/59)
C3本勝負:ギルバート・ルダックvs.ル・ブロー・デ・ベテューヌ(2-0)(2/5/59)
Dジョニー・スタインvs.ジーン・バウト(2/27/59)
Eヘンリー・ランバートvs.ロジャー・ラローシュ(30分時間切れ)(4/30/59)