French Catch:Best of Frence Catch 1957の分析
名勝負 | 3本勝負:ジーン・バウトvs.リアノ・ぺラカーニ(2/15/57) |
好勝負 | 3本勝負:ホアキム・ラ・バルバvs.インカ・ぺルアノ(1/17/57) トニー・オリヴァーvs.バート・ロイヤル(2/22/57) |
@3本勝負:ジャッキー・コーンvs.ルイス・エル・ガヨ(1/11/57)
テクニシャン対決。
スピードのコントロール、
スタンド/グラウンドの切り替え、
それを自在に操りながらテンポ感も意識しています。
実に見応えがありましたね。
2本目はコーンの腰攻めで
ガヨがダウン・ベースで耐えきるドラマを見せて、と
見せ方も芳醇で素晴らしい盛り上がりでしたね。
ファンが場外からリングに戻るのを手助けするのが
反撃開始のポイントだったりと
今からすると少し流れに関して違和感もありますが、充実していました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:10/?/21)
A3本勝負:ホアキム・ラ・バルバvs.インカ・ぺルアノ(1/17/57)
(途中から)
バルバは素晴らしいヒールですね。
攻撃性むき出しで自分の脅威性をしっかりスケール・アップしている。
インカをロープにほおって首が挟まった状態になった際に
追撃でエルボーまで叩き込む様はヒートを呼びました。
インカもボディ・スラムでバルバの脚をロープに絡めて攻撃する等
しっかりリベンジして遺恨を演出。
インカは悠然とした佇まいで
不思議と目が引き付けられる所がありますね。
バルバが当時では珍しいミサイル・キックで先取。
2本目。
引き続き荒々しい打撃戦で火花を散らします。
当時の定番である場外やロープを使って盛り上げますね。
フェイスであるインカもサブミッション時に
拳を押し付ける等ドロドロとした感情をむき出しに。
最後は1本目の攻防を活かして見事な締めくくり。
これで再起不能になり3本目はそのまま不戦勝になったのは
予想だにしない展開でしたが、
それでも納得感がある程綺麗な構築でした。
ぎりぎり好勝負。
Aイスラ・カーンvs.ジム・オリヴァー(2/1/57)
(途中から)
スペイン王者とモンゴルから来た外敵、と
盛り上がるシチュエーションが揃っていますね。
受け手の重量、抵抗感を感じる
見応えのある一進一退でヒートの高め合い。
凄いテクニカルなことをしている訳でもないが
実直に試合をこなした印象。
最後はイスラが四股を踏んで苛烈な攻め。
オリヴァーが凌いで迫力あるパワー・スラムで
見事に締めくくりました。
中々良い試合。
B3本勝負:ジーン・バウトvs.リアノ・ぺラカーニ(2/15/57)
バウトは何でもできますね。
相手をKOさせる打撃を放つ力強さを持ち、
巧みにレスリングに応じるテクニックを持ち、
モンキー・フリップを着地する身軽さも兼ね備えている。
まさに戦いの化身。
バウトの信じられないムーブの数々に観客も熱狂。
ぺリカーニの打撃に対してリアリスティックな受け身も見せるし、
静かな闘志も色気たっぷりで驚嘆します。
ぺリカーニもヒールなので華やかさこそ抑えているものの
ハード・ヒットとしっかりした受け身を見せると共に、
また観客のツボを抑えた煽りで、良いレスラーですね。
2人が攻防を区切って離れて向かい合った時の
その間の空気の雰囲気間が堪らない。
場外乱闘から一気に持って行った
最後のフィニッシュは説得力があり衝撃的である一方で、
あまりに予期しない終わり方なので、観客も心の準備が出来ていなかった感もありますね。
French Catchの"戦い"の魅力を体現した試合でした。。
ぎりぎり名勝負。
Cトニー・オリヴァーvs.バート・ロイヤル(2/22/57)
オリヴァーは締め上げているところに拳を打ち込んだり、と
ヒール道を邁進しますが、
これが観客の空気を見事に掴んでいて
ベストタイミングで転がしています。
ロイヤルも回転後屈伸するネック・ツイストなど
固有ムーブの印象付けが素晴らしいですね。
オリヴァーがヒール・ワークを強め、
ロープを掴んでのサブミッション強化に股間蹴り上げ。
受け身においては派手に道化に徹するのですが、
そこにリアルが伴っている凄さ。
脱力しつつ自分の体をコントロールしきることこそ超一流の妙義です。
パートも良いレスラーですね。
小狡い戦略に絡め取られて弱っていく様を演じれている。
丸め込み合戦を挟んでリフレッシュしてから
終盤は再びフェイス/ヒールの勧善懲悪劇。
余りに手がつけられないオリヴァーに
レフェリーが手を出すネタまでありましたね。
最高に盛り上がった一戦。
文句なしに好勝負。
(執筆日:4/?/20)
注目試合の詳細
なし試合結果
@3本勝負:ジャッキー・コーンvs.ルイス・エル・ガヨ(2-0)(1/11/57)A3本勝負:ホアキム・ラ・バルバvs.インカ・ぺルアノ(2-1)(1/17/57)
Bイスラ・カーンvs.ジム・オリヴァー(2/1/57)
C3本勝負:ジーン・バウトvs.リアノ・ぺラカーニ(2-1)(2/15/57)
Dトニー・オリヴァーvs.バート・ロイヤル(2/22/57)