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French Catch:Best of Frence Catch 1957 part.3の分析


名勝負 なし
好勝負 3本勝負:アンドレ・ドラップvs.ジャック・ラスキン(6/21/57)

@3本勝負:アンドレ・ドラップvs.ジャック・ラスキン(6/21/57)
 プロレスの韻踏みレスリングの中に
 リアルな動きや荒っぽい打撃を織り交ぜます。

 ラスキンがニーを額に擦り行けヒール・ワーク。
 ヒートをコントロールしポイントでしっかり爆発させていますね。
 最後もパイル・ドライバーで1本目から充実の内容。

 2本目はフェイスのドラップが猛反撃。
 リングがノー・ウェイ・アウトであることを強調できていますね。
 ここもスライス・ブレッドで見栄えのするフィニッシュ。

 3本目は短いものの過去2本の流れを踏襲できている。
 ベース・ラインのクオリティと
 フィニッシュの帰結が見事に揃っていて
 後者は時代を考えるとここまでの満足感は中々得られないレベルでしたね。

 ぎりぎり好勝負。

Aマイケル・チェイスンvs.ピエール・バーナート(7/11/57)
 バランスの良いレスリング。
 チェイスンが華麗な背面蹴りを不発ながら見せていますが、
 緊張感もしっかりあるのが良いですね。

 バーナートが不意打ちを仕掛けヒール・モード。
 チェイスンもやり返してヒートを高めていきます。
 打撃を適度に混ぜコントロールしていますね。

 グラウンドでも膠着させず
 場外を挟んで盛り上げつつ焦らす。
 この定型をしっかり活用している印象。

 最後のフィニッシュもはまっていました。
 綺麗に進行し淀みのない内容。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

B3本勝負:ロジャー・デラポルテ、ガイ・ロビンンvs.チャールズ・フィッシャー、アーサー・フィッシャー(7/19/57)
 (途中から)
 セコンドがちょっかいを出したり
 リングに影響を与えているし、
 セコンドも入って4人でヒート・アップするシーンもあるし、で
 単なるシングル4通りにせずアクセントをつけています。

 ただ3本ともヒール・コントロール・メインで
 3本勝負ならではの起承転結が薄く、
 3本目は最後の盛り上げ場がないまま尻すぼみだった印象です。

 まあまあ良い試合。

C3本勝負:ロジャー・デラポルテvs.キング・コング・タヴェアン(7/26/57)
 キング・コングはその名を冠するだけあって
 見事な体躯とイメージ感がありますね。
 少し粗いですが当時を考えるとそれを補って余りあるキャラクターです。
 只この試合ではフェイスですが、ヒールの方が輝きそうですね。

 レスリングとデフォルメされた攻防の鬩ぎ合い両方が堪能できますが、
 本当は瞬間風速もっと出せるのでは、というまどろっこしさもある。
  
 最後はロジャーがレフェリーの制止を聞かずに反則なので尻すぼみ。

 まあまあ良い試合。

Dマイケル・チェイスンvs.ジョー・ラバット(8/2/57)
 鋭い側転にヘッド・シザースなど
 立体的な動きも交えて韻踏みレスリング。
 
 キー・ロックの攻防をすれば、
 その後しっかり腕の痛みをセルして立ち構えたりと
 レスリングのクオリティ、見せ方の幅共に
 期待通り一定基準以上を満たしており素晴らしかった。

 フェイス同士ということで起爆剤には欠けたものの
 着実に盛り上げて最後は鋭いドロップ・キックで締め。

 好勝負に少し届かず。

Eアミー・ソラvs.ジャクー・クデール(8/8/57)
 (カットあり)
 ソラが組みついてアーム・ドラッグを連発すれば
 クデールもモンキー・フリップ連発。
 華やかでアスリートとしての俊敏性もある2人ですね。

 クデールのラナがレフェリーに誤爆という
 珍しいシーンもありましったが、
 基本は常道通りグラウンドと打撃戦を交互に交わしながら
 徐々にステップを上げていくというもの。

 度々握手を交わすように
 クリーンにお互いの力量を確かめ合う展開が清々しいですね。
 
 最後の攻防もその関係性を基に行われていて良かった。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:4/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@3本勝負:アンドレ・ドラップvs.ジャック・ラスキン(2-1)(6/21/57)
Aマイケル・チェイスンvs.ピエール・バーナート(7/11/57)
B3本勝負:ロジャー・デラポルテ、ガイ・ロビンンvs.チャールズ・フィッシャー、アーサー・フィッシャー(2-1)(7/19/57)
C3本勝負:ロジャー・デラポルテvs.キング・コング・タヴェアン(2-1)(DQ)(7/26/57)
Dマイケル・チェイスンvs.ジョー・ラバット(8/2/57)
Eアミー・ソラvs.ジャクー・クデール(8/8/57)