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Joint Promotions:Best of World of Sports 1980の分析


名勝負 なし
好勝負 ワールド・オブ・スポーツ・ルール:クリス・アダムスvs.ボビー・バーンズ(10/18/80)

ワールド・オブ・スポーツ・ルール:パット・ローチvs.ピート・ロバーツ(2/13/80)

@ワールド・オブ・スポーツ・ルール:パット・ローチvs.ピート・ロバーツ(2/13/80)
 息はあっていないんですが
 その攻防の中で無理矢理体勢を立て直して
 着地に持って行く所はまさにトップ・アスリートの色合い濃いユーロならでは。
 ローチが演技を絡めた素晴らしい受けを披露すれば
 そのローチの大きな身体に絡みついていくピートの攻めも負けていない。
 均衡からローチのパワフルさを前面に出していきます。
 しかしローチ優勢で短絡的に結審せず
 ぎりぎりで凌ぐロバーツのスマートさも見せている。
 ローチがボディ・リフトなどから追いついて3本目。
 2本目までのローチの表現は素晴らしかったが、
 ここにきてそのパワフルさが増して行きます。
 余裕を表現する間も良いですね。
 ローチの類稀なる圧力に押されながらも
 ピートは及び腰と感じさせない喧嘩ファイト。
 そしてそれは大柄なローチが大きな受身を取るだけの説得力があります。
 最後はやや古風なフィニッシュだが
 体格差を構図にしたユーロ・プロレスの最高峰の試合でした。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/?/13)

Aワールド・オブ・スポーツ・ルール:タイガー・ダリバー・シンvs.パット・ローチ(4/21/80)
 タイガーは俊敏な動きで沸かせますが
 静止しても微細な動きで注目させる。
 ローチも体格を活かしたダイナミックなレスリングで対抗。
 それぞれ見得を切ってこの一戦を絵にします。
 それゆえ序盤の期待値は結構高かった。
 しかし相手を押さえつける攻防が退屈。
 ローチがパワフルさを出してくるもそれの扱い方が微妙。
 ローチのパワーにタイガーなら対抗できるだろう、というカードなのに
 これでは期待を裏切る攻防にしかなりません。
 結局ずっと下降線を辿っていました。
 まあまあ良い試合。
 (執筆日:8/?/13)

Bワールド・オブ・スポーツ・ルール:クリス・アダムスvs.ボビー・バーンズ(10/18/80)
 1本目はアダムスがヘッド・ロックを逆立ちで抜けるなど
 体操的な動きで俊敏性を見せています。
 ボビーも制止からの相対的に動きを際立たせている。
 この緩急は素晴らしいですね。
 同時に見得も切っていて見せ方が上手すぎる。
 2Rはバーンズが股間攻撃を受けるネタを要所に配置して盛り上げました。
 3Rはバーンズが打撃を繰り出し逆に股間を押し付けたりとお返し。
 その後はアダムスのレスリングvs.バーンズの小気味良いスーパー・キックで盛り上がります。
 この頃になるとアダムスの動きが続かなくなってきます。
 それはリアルな疲れもあるかもしれないが、どちらにせよ展開上の表現として成立しています。
 アダムスが丸め込んで1本先取。
 2本目は1本目の延長上で方法論が同じであるため既視感を覚えたものの
 それ故にショルダー・スルーを食らったアダムスがリング横の実況席に落ちたのはインパクトがありました。
 ブック上のスポットをを豊富に用意して盛り上げた後、
 バーンズがサブミッションで1本取り追いつきます。
 3本目で行なう攻防がもうないのではないかと心配しましたが
 ここで3本目はノー・フォール、ノー・タイムリミット、ノー・サブミッション、
 10回倒れたら負け、という特殊ルールで行われることに。
 ユニークながらネタ同然のアイディア、
 しかし最後のフィニッシュ、只のショルダー・スルーですが
 そのリアルさはヨーロッパならではのもので素晴らしかった。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:8/?/13)

Cワールド・オブ・スポーツ・ルール:ジョン・コルテズvs.キース・ヘイワード(11/15/80)
 (途中から)
 テクニカルで均衡感ある攻防になっていますね。

 腕を捻られたコルテズが逆立ちしたり、
 タックルを潰したヘイワードがクルーシーフィックスに持ち込んだりと
 思わず、おぉ、と唸ってしまうような印象的なシーンが多かった。

 リアルな力強さとレスリングの美しさが両立されていて、
 その質の高いアクションは3本目の最後まで貫かれていました。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/?/20)

Dワールド・オブ・スポーツ・ルール:パット・ローチvs.レイ・スティール(?/?/?)
 スティールは流暢なレスリングを見せます。
 ローチは足が長く、その脚を使って
 レスリング技術で劣っていても過程を見せ場に変えている。
 これまさにポージング技術の応用ですね。
 技を食った後の表情も良く、後に俳優業を行なったのも納得です。
 3本目はテンポを上げてダウン・カウントの見せ場。
 後半、試合自体が思ったより凄くならず、
 口惜しく思いますが、それでも同時に満足するほど
 両者の魅力が十分伝わってきました。
 中々良い試合。
 (執筆日:8/?/13)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@ワールド・オブ・スポーツ:パット・ローチvs.ピート・ロバーツ(2-1)(リングアウト)(2/13/80)
Aワールド・オブ・スポーツ:タイガー・ダリバー・シンvs.パット・ローチ(4/21/80)
Bワールド・オブ・スポーツ:クリス・アダムスvs.ボビー・バーンズ(10/18/80)
Cワールド・オブ・スポーツ・ルール:ジョン・コルテズvs.キース・ヘイワード(1-1)(ドロー)(11/15/80)
Dワールド・オブ・スポーツ:パット・ローチvs.レイ・スティール(?/?/?)