TOP他大陸のプロレスProgress Wrestling →Progress Wrestling:Best of Progress 2019

Progress Wrestling:Best of Progress 2019の分析


名勝負 #1コンテンダーズ・マッチ:ジョーダン・デヴリンvs.イルヤ・ドラグノフ(7/6/19)

Progress統一王座戦:ウォルター(ch)vs.イルヤ・ドラグノフ(7/7/19)
好勝負 デイヴィッド・スター、The O.J.M.O. vs.入江茂弘、ウォルター(6/30/19)

タッグ王座戦、4コーナーズ・マッチ:グリズルド・ヤング・ヴェテランズ(ジェームス・ドレイク、ザック・ギブソン)(ch)vs.ジョーダン・デヴリン、スコッティ・デイヴィスvs.オージー・オープン(カイル・フレッチャー、マーク・デイヴィス)(9/15/19)
 
カラ・ノワールvs.ピート・ダン(9/15/19)

@デイヴィッド・スター、The O.J.M.O. vs.入江茂弘、ウォルター(6/30/19)
 ブレークアウトを目指すOJMOが蛮勇を見せ、
 スターはウォルターとトップ・マッチの再現。
 入江も譲歩すべき部分は譲歩し
 主張すべきところは主張していて
 欧州マットにすっかり慣れた感がある。
 構築が簡素だったことを除けば
 4人共活き活きとしていて魅力的な試合でした。
 ぎりぎり好勝負。

A#1コンテンダーズ・マッチ:ジョーダン・デヴリンvs.イルヤ・ドラグノフ(7/6/19)
 オーソドックスながら重く引き倒すレスリング。
 それはレスリングの韻踏み、枠の中に閉じ込めつつ
 感情的な迸りの余韻が印象的で素晴らしい。

 デヴリンは腕攻めを食らったセルをしつつ
 しっかり自分の形を作っていきます。
 一方のイルヤも相手の枠に合わせつつも
 自分の個性、身体能力、感情を120%発揮している。

 イルヤが力強く連打するも
 デヴリンにヘッド・バッドを食らい、、
 のけぞりながらも狂気の表情を見せたりと表現ものりにのっている。

 デヴリンはOTTで見せているような研ぎ澄まされたハードな攻めで
 最高級のニア・フォール合戦がクライマックスには展開されます。

 好カードながらProgressでは別にそこまでの位置付けになく、
 実際にミッドカードでしたが、
 この2人がまさか全力のぶつかり合いを見せてくれるとは思わなかった。
 予想を遥かに超える激戦。
 文句なしに名勝負です。

BProgress統一王座戦:ウォルター(ch)vs.イルヤ・ドラグノフ(7/7/19)
 イルヤは前日と同じくコンディション万全。
 腕をひねってグラウンドに持ち込んだり、
 単純にハードな打撃を打ち込んだり、
 はたまたトペで観客席に倒れこんだ所にセントーンで追撃したり、と
 攻め手は幅広く、また見事に使いこなしています。
 ラッシュも良い意味で体格差を感じさせないほど力強いので、
 ウォルターが序盤はイルヤをいなそうとする展開とも合致している。

 ロープに激突させたところからウォルターが逆転。
 今度はイルヤがダウン・モードで表現者に。
 イルヤ独特のデフォルメされたそれは
 こってり濃厚ですね。
 ウォルターも怪物として本領発揮し、
 最高にシチュエーションが整った中で
 自己を犠牲にしながらのぶつかり合いは熱い。
 2日連続続けて素晴らしいパフォーマンスでした。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:7/?/19)

C入江茂弘vs.The OJMO(7/28/19)
 入江がドミネイト。
 ここで個性も出せていて入江が
 しっかりヨーロッパに順応していることを感じさせます。

 OJMOも軽妙な動きで反撃を試みるも
 入江が場外でパウンスを決め
 OJMOが観客席まで吹っ飛ばします。
 この衝撃シーンも掴みとして最高ですね。

 OJMOのダメージ表現にまだ改善の余地があったり
 入江が一部構成で流すところもありますが、
 インパクトがあるので強引に引っ張って試合を押し上げられています。

 終盤のOJMOの見せ方が甘く最後で頂に届かなかったものの
 両者の良さがかみ合った試合。
 好勝負に少し届かず。

DNPS準決勝:カラ・ノワールvs.スコッティ・デイヴィス(9/14/19)
 初っ端から仕掛けて、蹴り合って、と
 準決勝らしい攻防ではある一方で
 散文的なのでそれでも成立させる緊迫感が欲しい。
 スコッティのネック・ブリーカーの入りも中途半端です。

 これなら同日1回戦があったとはいえ
 ノワールのキャラを見せでも良かったのでは。

 しかしノワールの場外からエプロンへの垂直ブレーン・バスターはインパクト十分。
 素晴らしい頭部攻撃に加え、
 スコッティの受けも良く、ぐんと惹きつけていきます。

 現代的な攻守切り替えで目まぐるしい攻防。
 終盤のサブミッションの織り交ぜも成功していて
 序盤が微妙だったもののOTTの一戦から更に次のステージに上がれた印象を残しました。

 好勝負に少し届かず。

Eタッグ王座戦、4コーナーズ・マッチ:グリズルド・ヤング・ヴェテランズ(ジェームス・ドレイク、ザック・ギブソン)(ch)vs.ジョーダン・デヴリン、スコッティ・デイヴィスvs.オージー・オープン(カイル・フレッチャー、マーク・デイヴィス)(9/15/19)
 4コーナーズ・マッチならではの試合回し。
 ブラインド・タッチや控え攻撃など
 豊かに織り交ぜながら展開もスピーディですね。

 特に孤立したスコッティをGYVとAOが
 結託しない形で攻め込むシーンの出来は瞠目。

 デヴリンのホット・タッグも勢いがあり、
 3ウェイ6マンならではの攻防に繋げている。
 第3者を排除する理屈も通っていて天晴れ。

 ぎりぎり好勝負。

Fカラ・ノワールvs.ピート・ダン(9/15/19)
 ピートが技術的に制圧にかかれば
 ノワールもヘッド・バッドを叩き込んだりと意表を突いて対抗。

 ノワールが裸足ということでピートは今回手ではなく足の指攻め。
 ノワールがそれを受けてしっかり足の痛みをセル。
 一方で攻めのスピード感がなくなりますが、
 ピートがそれを意識して自分のスピード感を増しているので
 メリハリも利いていて素晴らしかった。

 両手を掴んでのストンピングを
 ノワールもやり返したりするに値する程の領域に辿り着いているか少し疑問だが
 この2人ならではの特殊な攻防になっており、
 あわやピート敗北か!?と信じさせる見せ場も幾つもあった。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:10/?/19)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@デイヴィッド・スター、The O.J.M.O. vs.入江茂弘、ウォルター(6/30/19)
A#1コンテンダーズ・マッチ:ジョーダン・デヴリンvs.イルヤ・ドラグノフ(7/6/19)
BProgress統一王座戦:ウォルター(ch)vs.イルヤ・ドラグノフ(7/7/19)
C入江茂弘vs.The OJMO(7/28/19)
DNPS準決勝:カラ・ノワールvs.スコッティ・デイヴィス(9/14/19)
Eタッグ王座戦、4コーナーズ・マッチ:グリズルド・ヤング・ヴェテランズ(ジェームス・ドレイク、ザック・ギブソン)(ch)vs.ジョーダン・デヴリン、スコッティ・デイヴィス(新チャンピオン!)vs.オージー・オープン(カイル・フレッチャー、マーク・デイヴィス)(9/15/19)
Fカラ・ノワールvs.ピート・ダン(9/15/19)