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CMLL:Best of CMLL 1997の分析


名勝負 3本勝負:ブラシート・デ・オロ、シンクロンシート・ラミレス、マスカリータ・マヒカvs.ダミアンシート・エル・ゲレロ、エル・フィエリート、ピエロシート(10/3/97)
好勝負 3本勝負:エル・イホ・デル・サントvs.フェリノ(7/25/97)

@3本勝負:レイ・ミステリオJr. vs.エル・イホ・デル・サント(2/21/97)
 世界スターになったミステリオが戻ってきてサントJrと戦う素晴らしいカードですが
 コナンがミステリオのセコンドについていたりと
 カードの位置づけが実に中途半端になっています。
 ミステリオの俊敏な動きにサントがゆとりを持って対応し良い関係にあるもののなんで戦っているかは示されず。
 ミステリオがジャベで1本取ったりと不自然なフィニッシュも目立ち、
 表面的に攻防だけを見栄え良くやっている印象がしてなりません。
 3本目は開始時にサントがドロップ・キックをかまし、
 色々幅広く攻防を行ってくれましたが、
 この2人は交わる必要はなかったな、という結論は変わらない。
 まあまあ良い試合。

A3本勝負:エル・イホ・デル・サントvs.フェリノ(7/25/97)
 サントが入場してきたフェリノにトぺ。
 フェリノが即座に場外ボディ・スラムを決め、
 トぺのダメージ無視なのは気になりますが、
 ハイ・テンションでサントを攻め込み速攻先取。

 2本目もテンポ良く始めると
 フェリノがコーナー上のサントを捕まえDDTと迫力ある出だし。

 サントが場外で間をおいてリセットしてから
 荒々しい打撃で反撃開始。
 雪崩式技からキャメル・クラッチで〆です。

 3本目もサントが場外ブルドッグを決めたりと
 スケール感のある攻防が続きましたね。
 両者引かずの一進一退で見応えもありました。

 最後こそセコンド乱入のDQ裁定ですが、充実していました。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:2/?/20)

B3本勝負:ゾロ、スペル・パルカ、サルセーロ、トレロvs.ウルティモ・ゲレロ、ウルティモ・レベルデ、ピラータ・モーガン、ジェリー・エストラーダ(9/12/97)
 まずはパルカの独自アピールを中心に会場を使います。
 ゾロがヘビー級戦線に定着した今からは想像つかない程キレのある動きを見せ、
 ウルティモもまた同ロープ走りなど目を見張る変化のつけ方をしていました。
 徐々にアクションの密度を増していきカウンターのパワー・ボムで1本目を決着。
 2本目。
 1対2の攻防をいきなり配置して勢いをつけるとダイブの流れへ。
 しかしここでダイブ炸裂とはさせずカウンターで抑止し、
 アピールで落ちつけていったクール・ダウンが見事でした。
 続いて誤爆ネタというファン要素にいきます。
 しかしスピード感ある攻防の中に織り込んでいるので雰囲気は緩くならない。
 ウルティモらルードによるリング支配につなげ幕。
 3本目
 開始時にもうテクニコがリベンジしていたのは勿体無いですね。
 普通にルード支配から続行すれば盛り上がったのに。
 それぞれがダイブを行い、脱落の展開を挟んでギアを上げていきます。
 劣勢になったルードが椅子攻撃を行いDQフィニッシュ含め
 終盤が一般的な攻防でまとまっており、好勝負になりきれず。
 好勝負に少し届かず。

C3本勝負:ブラシート・デ・オロ、シンクロンシート・ラミレス、マスカリータ・マヒカvs.ダミアンシート・エル・ゲレロ、エル・フィエリート、ピエロシート(10/3/97)
 ミニの枠を超えて業界最高峰のレスリングを見せた
 ダミアンシートとシクロンシートはこの試合でも相変わらず美しいレスリングを見せています。
 この2人に負けじ劣らじと他のミニも輝いている。
 ピエロは重量級として綺麗な投げで主張し、ブラシートは間が抜群。
 フェリート、マヒカも若干空中の見栄えに頼りつつも素晴らしい攻防です。
 マヒカはダミアンシートなどと比べるとガタガタな所もありますけどね。
 誤爆ネタから入り乱れ3人同時のジャベでフィニッシュ。
 綺麗にまとめあげましたね。
 2本目。
 シクロンシートとピエロシートのキレのある軽やかな攻防や
 ピエロシートの脚を払われ場外に落ちる受け身で盛り上がります。
 どの選手も素晴らしいスピードですね。
 控えが絡んだ形からマヒカが素晴らしいトペ、
 更に工夫した入りからエプロンからのダイブを2連発と出し惜しみなし。
 ジャベでフィニッシュし3本目へ。
 3本目。
 大技に走るのが典型的な構築ですが、
 この試合はここでもレスリングを大事にしてくれています。
 6人の意思統一はレギュラー・ディビジョンと比べると若干見劣りします。
 しかしそれぞれ脱落シーンで魅せ、
 ダミアンシートとマヒカが最高の俊敏さで締めてくれました。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:?/?/12)

Dラ・コッパ・ヴィクトリア決勝、3本勝負:ブルー・パンテルvs.アトランティス(12/5/97)
 序盤はレスリング。
 この2人は息が合っていて見ていても気持ちが良い。
 技であるDDTを入れ込んで戻せるほど
 レスリングの芯がしっかりしているのです。
 韻をつけたりペース・アップさせたりして流れを作り、
 アトランティスの腕ひしぎで1本。
 2本目以降も立体感ある攻防で、
 それまでの攻防を被らせてスポットを作ったりと上手い。
 普通なら決まる厳しいジャベの応酬の末にたどり着いたフィニッシュは実に価値がある瞬間です。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:?/?/12)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@3本勝負:レイ・ミステリオJr. vs.エル・イホ・デル・サント(2/21/97)
A3本勝負:エル・イホ・デル・サントvs.フェリノ(2-1)(DQ)(7/25/97)
B3本勝負:ゾロ、スペル・パルカ、サルセーロ、トレロvs.ウルティモ・ゲレロ、ウルティモ・レベルデ、ピラータ・モーガン、ジェリー・エストラーダ(2-1)(DQ)(9/12/97)
C3本勝負:ブラシート・デ・オロ、シンクロンシート・ラミレス、マスカリータ・マヒカvs.ダミアンシート・エル・ゲレロ、エル・フィエリート、ピエロシート(2-1)(10/3/97)
Dラ・コッパ・ヴィクトリア決勝、3本勝負:ブルー・パンテルvs.アトランティス(2-1)(12/5/97)